学芸出版社

 

学芸セミナー

「農」と「食」のフロンティア

中山間地域から元気を学ぶ

関 満博

110119(終了しました)

「農」と「食」のフロンティア、もうすぐ発売
好評発売中

趣旨

 2000年の夏、初めて「農産物加工場」といわれるものに出会った。それは衝撃であった。一見、普通の食品加工工場に見えたその中で、年配の女性たちが活き活きと輝いていたのであった。
 その後、各地で多くの農産物直売所、農産物加工場、農村レストランにめぐり会い、また、条件不利の地域で取り組まれている集落営農、農業法人化の取り組みなどに出会った。多くの中山間地域では30年ほど前に比べ人口は2分の1、3分の1に減少し、高齢化率は40〜50%にも達しているのだが、残された人びとは地域の資源、可能性を探り、必死に新たな取り組みを重ねていた。
 中山間地域の「自立」と「産業化」、それは成熟化し、高齢化に向かう私たちの挑戦すべき「未来」を指し示すものではないかと思う。
 新たな「うねり」は「辺境」から始まるとされている。まさに中山間地域に反発のエネルギーが蓄積され、それがいま大きく解き放たれようとしている。その同時代に生きる者として、その「感動」を共有し、広くその意味を伝えていきたい。
 奮ってご参加ください。
一橋大学・関 満博


参加者から寄せられたご感想

◇Sさん(都市計画コンサルタント)

 大変具体的で、分かりやすかった。日本の地域(中山間、農業)が大きく変動しつつあることがよく理解できた。

◇Fさん(都市計画コンサルタント)

 農業の現状、今までの歴史など、ほとんど知らない事を今回のセミナーで認識することができました。
 今、農業の持っている可能性は大きく、日本国内だけでなく、世界へ発信できる技術の一つであると考えています。
 少しでも農業が発展できるよう、取り組みに活かしていきたいと考えています。
 本日は本当に参考になるお話を聞かせていただきました。
 有り難うございました。

◇Tさん(大学)

 関先生の授業を受けていたという同僚は、「関先生の授業は科目名と関係のない話というか、知的漫談だった」と言っていたが、その意味が良く分かった。手ぶらでとうとうと、「地域」をキーワードにしつつも1次、2次、3次産業を横断しながら話される姿は、同業者として素直にカッコイイと思えた。
 関先生のご本は何冊か拝読したが、先生ご本人のお話を伺って、ご著書の読み方が変わるような気がする。

◇Yさん(学生)

 私の実家は農家であり、私は長男なのですが、私の父の普段言っているようなことが、より深く理解できたような気がします。
 いいセミナーでした。本当に有り難うございました。

◇Iさん(建築設計事務所)

 たいそう分かりやすく有意義なお話しでした。
 じっくりと本を読ませていただきます。
 有り難うございました。

◇Kさん(学生)

・雇用問題がでてくるのは、どう対処していくのでしょうか(若者の農業への関心)。
・直売所の増加が農業の活性化につながると感じました(社会全体の活性)。
・経済的に売上が10%も伸びていることに驚きました。

◇Oさん(学生)

 今回、話を聞いて、農業がもたらす事業について知ることができました。
 直売所がもたらす効果を、さまざまな事業に展開させることができるといった今まで知らなかったことを知ることができ良かったと思います。
 また、いま、学校で地産地消について勉強しており、大変興味深い内容でした。
 有り難うございました。

◇Kさん

 事例をたくさん示してもらい、もっと詳しく知りたくなりました。
 山間地域の農家女性のパワーの可能性を感じました。

◇Fさん

 私も昨年より集落営農の役員となり、これから先どうして農業や集落を維持発展させれば良いかと思っていた。
 本日の講演の中味をもう一度振り返り、今後の参考としていきたい。

◇Mさん(行政)

 中山間地域の知られていない現状と課題について大変分かりやすいお話をいただきました。
 有り難うございます。

◇Mさん(地元まちづくり団体)

 たいへん興味深いお話しでした。
 参考になりました。

◇Sさん(財団法人)

 今後の日本の活力を考える上で非常に参考になりました。

◇Yさん(行政)

 学識と現場を回られた経験に基づく話で大変参考になりました。
 専門バカではない、半ば異業種から農業を眺めた見方が新鮮に感じました。
 次回は第一世代が引退を迎えた後の後継者問題について、伺いたいと思います。

◇Kさん(行政)

 行政の問題点と闘う農家という感じがした。
 私は建築職ですが、中活とか、高知の商店街をなんとかしたいと勉強していますが、組織のカベがあって仕事としてはできない。自分の課題を語ってくれた気がしました。頑張ります。

◇Iさん(まちづくり会社)

 唯一の日本の成長産業という視点は驚き。
 集落営農と加工・レストランとのつながりも納得。
 個別の事象がつながってみえてきた。

◇Hさん(都市計画コンサルタント)

 大変、勉強になりました。

◇Hさん(まちづくり会社)

 鳥取、中山間集落出身で、大学時代に新規就農者について調査研究したが、当時の状況を思い出した。
 集落営農、大規模農事会社、どんどん広がっていることを初めて知った。
 今後、林業も気になっているところです。

日時/場所

  11年1月19日(水)午後2時30分開場、3時から4時半頃まで(遅くとも5時ごろ )
  場所:京都学芸出版社3階

会費等

  1000円、定員60名/申し込み先着順


講師略歴

関 満博(せき みつひろ)
1948年富山県に生まれる。1976年、成城大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、一橋大学大学院商学研究科教授(経済学博士)。1970年代以降30年間にわたり、日本とアジアの地域の「現場」に分け入り、人びとの「誇りと希望と勇気」を丹念に見出す調査の旅を続けている。2000年以降、日本の中山間地に注目し、逸早くその自立的な動きを世に知らしめた。1984年第9回中小企業研究奨励賞特賞、1994年第34回エコノミスト賞、1997年第19回サントリー学芸賞、1998年第14回大平正芳記念賞特別賞、著書多数。

関満博氏インタビュー「『「農」と「食」のフロンティア』脱稿!」


本書のご購入

全国大型書店で2011年1月1日より発売
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「農」と「食」のフロンティア
〜中山間地域から元気を学ぶ〜
関 満博 著(せき みつひろ

四六(128×186mm)・240頁・定価2100円(本体2000円)
ISBN978-4-7615-2500-2
2011-1-1 初版発行

■■内容紹介■■ 
過疎化に苦しむ辺境の農山村で、今、燎原の火のように自立と産業化への動きが広がっている。農産物の直売所、加工所、レストラン。そこでは年配の女性たちが、その地に暮らすことの価値を見い出し、輝いている。自立と産業化は高齢化に向かう私たちが挑戦すべき未来ではないか。新たなうねりが今、辺境の地から始まっている

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