学芸セミナー(終了)

地域ブランドと魅力あるまちづくりin京都

産業振興・地域おこしの新しいかたち

佐々木一成


本の紹介へ

趣旨

 各地で地域ブランドづくりに取り組んでおられる皆様に、特産物のブランドづくりと、文化・環境ブランドづくり(まちづくり)が手を携えて進み、相乗効果を発揮してこそ、経済波及効果の極大化を図れることを知っていただきたい思います。
 「産業振興」と「まちづくり」の垣根を超えた地域ぐるみでの統合ブランド強化について、全国の成功事例から、その考え方と手法をお話しします。

(元政策投資銀行・観光アナリスト) 佐々木 一成

参加いただいた方からのご感想

Tさん(大学):
 現在、関係している地域資源を活用した地域マネジメントを考えるうえで、地域ブランド化戦略について理解を深める契機になった。

Hさん(大学):
 以前にこの本を読んだことがあり、解説が付いてよくわかりました。
 ポイントを押さえていただので、分かりやすかったです。

Oさん(企業):
 地域ブランドにおいて確立された手法があることに関心を持ちました。
 有り難うございます。

Mさん(企業)
 非常に分かりやすく、本に書かれていたことをさらに体系化できたと思います。かなり参考になりました。

Sさん(大学):
 観光ブランドの構築については、その他ホスピタリティを含めた受入体制の整備も重要かと思われます。
 今日は大変興味深くお話を聞くことができました。

Nさん(コンサルタント):
 とても参考になりました。有り難うございました。

Gさん(フリー):
 丁寧な解説を有り難うございました。

Hさん(企業):
 納得しながらお話をお聞きしました。
 B級グルメでお話いただいた「持続可能なブランド」の観点は大切で、結局、「ホンマモノ」の追求なのだろうなと思いました。
 また、ブランドをどのように認知させるかが課題だと感じました。

Hさん(院生):
 「まちづくり」を学んでいる私にとって、大変参考になる学芸セミナーとなりました。
 今回のセミナーのタイトルで使われている「まちづくり」は、地域活性化を目的とした「まちづくり」だと感じました。また、事例で出てきたまちの住民にとって、地域ブランドによって住みやすいまちになっているかが気になりました。

Hさん(企業):
 地域ブランド−−名前も大切だが、中味が伴わないと意味がない。
 時の経過での陳腐化を防ぐには、継続的な取り組みと思うが。ブームで終わらせないためには。

Hさん(大学):
 大変興味深いご講演でした。ご著書も熟読させていただきます。ますますご活躍されますようお祈り申し上げます。

Yさん(財団):
 地域ブランドの確立に向けた有意義な考えを聞けて良かった。


日 時 2011年3月4日(金曜日)18時00分開場 18:30〜20:30頃まで
参加費 1000円

場 所 京都学芸出版社3階

講師略歴

佐々木一成
観光アナリスト。1953年兵庫県生まれ。慶應義塾大学大学院経営学修士(MBA)。筑波大学大学院経営・政策科学研究科博士課程修了。専門は観光政策、観光創造論、地域経営論。1976年日本開発銀行(現鞄本政策投資銀行)。2010年東京国際空港ターミナル鰹務取締役(現職)。地域ツーリズム研究会主宰。主な著書に『観光振興と魅力あるまちづくり』(学芸出版社)

『地域ブランドと魅力あるまちづくり』案内ページ
佐々木一成さんインタビュー
東京セミナー(20110407)
編集サブ担当者による紹介(ブログ、脱稿時)
編集サブ担当者による紹介(ブログ、出版時)

 


『地域ブランドと魅力あるまちづくり』

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序章 地域ブランドとは何か
 1 積極化する地域ブランドへの取り組み
 2 地域ブランドとは何か
 3 地域ブランドの典型的事例
 4 地域ブランド確立に必要な多面的取り組み
 
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第1章 いま、なぜ地域ブランドなのか

第1節 地域経済の再生・活性化
 1 避けられない地域経済の構造転換
 2 地域を襲う人口減・高齢化と財政難
 3 事例「綾部市」(京都府)
 4 事例「夕張市」(北海道)
 5 地域再生は地域ブランドの活用から
 ・コラム ご当地水道水のブランド化

第2節 地方分権、市町村合併の進展
 1 地域主権の時代へ
 2 進む市町村合併の動き
 3 地域振興のキーワードは「多様性」と「個性」
 4 事例「篠山市」(兵庫県)
 5 事例「川上村」(長野県)
 6 地域経営の鍵となる地域ブランド

第3節 成熟化する消費者行動
 1 「消費の二極化」とは
 2 社会の成熟化と消費者の価値志向
 3 「生活の質」を求め始めた消費者
 4 事例「通販オンラインショップ まち楽」
 5 事例「自治体アンテナショップ」

第4節 観光立国、地域ツーリズムへの対応
 1 観光振興は地域の魅力づくり
 2 大きく変化する旅行市場
 3 「発地型観光」から「着地型観光」へ
 4 事例「ワインツーリズムと近代化産業遺産」
     (山梨県甲州市勝沼町)
 5 事例「ロケ誘致とフィルムツーリズム」(山形県庄内地方)
 6 事例「ヘルスツーリズムとフラオンパク」
     (福島県いわき湯本温泉郷)
 7 地域ツーリズムによる観光ブランド構築
 ・コラム「ももいちご」にみる地域性(徳島県佐那河内村)
 
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第2章「特産物(サービス)ブランド」への取り組み

第1節 地域団体商標
 1 地域団体商標制度とは
 2 地域団体商標制度の特徴
 3 出願と登録査定状況
 4 事例「関あじ」「関さば」(大分市)
 5 事例「紀州備長炭」(和歌山県)
 6 事例「静岡茶」(静岡県)
 7 地域ブランドにおける商標権の役割

第2節 地域食品ブランド表示基準「本場の本物」
 1 「本場の本物」とは
 2 認定のプロセス
 3 認定の状況
 4 事例「小豆島ブランド」(香川県小豆島町、土庄町)
 5 事例「鹿児島の壺造り黒酢」(鹿児島県霧島市福山町)
 6 品質を重視し訴求する「本場の本物」

第3節 酒類の産地ブランド保護
 1 地理的表示制度とは
 2 保護の内容
 3 事例「白山菊酒」(石川県白山市)
 4 地理的表示制度の今後(清酒を中心に)
 5 事例「佐賀県原産地呼称管理制度」
 6 清酒復興に必要な文化・環境ブランド

第4節 「食」のブランド化
 1 ご当地グルメによる町おこし
 2 「食」による観光まちづくり
 3 事例「芋煮」(山形県)
 4 事例「出石皿そば」(兵庫県豊岡市出石町)
 5 事例「北の屋台」(北海道帯広市)
 6 必要な空間構成と物語性
 ・コラム 増える緑提灯〜国産食材を増やす運動〜
       /ご当地プレート
 
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第3章「文化・環境ブランド」への取り組み

第1節 創造都市
 1 創造都市とは
 2 日本における創造都市
 3 事例「金沢市」(石川県)
 4 事例「萩市」(山口県)
 5 事例「沖縄市」(沖縄県)
 6 文化・芸術資源の活用とブランド化

第2節 アートによる地域づくり
 1 アートは地域を再生する
 2 事例「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」
     (新潟県十日町市、津南町)
 3 事例「三河・佐久島アートプラン21」(愛知県一色町)
 4 事例「写真による町おこし」(北海道東川町)
 5 アートとブランド形成
 ・コラム ヘブンアーティスト(東京都の大道芸人公認制度)

第3節 景観形成
 1 失われた景観
 2 事例「門司港レトロ地区」(福岡県北九州市門司区)
 3 景観法の制定
 4 事例「近江八幡市」(滋賀県)
 5 重視され始めた文化的景観
 6 事例「小鹿田焼の里」(大分県日田市)
 7 事例「法善寺横丁」(大阪市中央区)
 8 景観形成と文化・環境ブランド
 ・コラム 鞆の浦訴訟と景観利益

第4節 歴史まちづくり
 1 魅力ある歴史的町並み
 2 歴史的町並みの保存事業
 3 歴史まちづくり法
 4 事例「亀山市」(三重県)
 5 事例「佐川町」(高知県)
 6 文化財の総合的把握と歴史文化基本構想
 7 事例「日南市」(宮崎県)
 8 歴史まちづくりによるブランド力の向上

第5節 生物多様性の保全
 1 生物多様性と地域の役割
 2 事例「コウノトリ舞う里づくり」(兵庫県豊岡市)
 3 事例「銀座ミツバチプロジェクト」(東京都中央区)
 4 事例「棚田を守る取り組み」(千葉県鴨川市ほか)
 5 生物多様性と地域のブランド化
 ・コラム クラゲ展示で世界一の加茂水族館

第6節 「日本で最も美しい村」連合
 1 「日本で最も美しい村」連合とは
 2 事例「美瑛町」(北海道)
 3 事例「小値賀町」(長崎県)
 4 事例「小坂町」(秋田県)
 5 連合の取り組みについて
 
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終章 ブランドの統合化と創造

第1節 京都ブランドはなぜ強い(優れた統合ブランドとは)
 1 京都という地域性
 2 厚みのある特産物(サービス)ブランド
 3 景観規制と文化・環境ブランド
 4 良質で魅力に富む観光ブランド
 5 京都ブランドと水
 6 京都ブランドの強みと課題
 ・コラム 魅力づくりで巻き返す奈良ブランド

第2節 優れた地域ブランドを創造するには
 1 いかに統合ブランドを確立するか
 2 重要な「文化・環境ブランド」への取り組み
 3 多くの地域で構築可能な統合ブランド
 4 地域ブランドの確立に向けて
 5 地域ブランドのもう一つの課題(歴史的地名の消滅と復活)
 
 おわりに/主な参考文献/重要用語索引



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