学芸セミナー

地域旅で地域力創造

in東京

観光振興とIT活用のポイント

佐藤喜子光、椎川忍

2011.6.16(終了しました)


本の紹介へ
地域力創造研究所理事長 佐藤喜子光/総務省自治財政局長(前 地域力創造審議官) 椎川 忍  編著

趣旨

 訪れた人に地域を丸ごと味わってもらい、帰ってからも人に薦めたり、特産物を買ってくださるファンになっていただく地域旅。
 それは地域にある資源と人間の力を最大限活かして、地域の自給力と創富力を高める有力な方法です。
 そのための地域の態勢づくりと旅の作り方、とりわけ成功のための必須の道具であるITの活用法を、永年にわたり具体の取り組みを実践し成果をあげてきた各地の仲間達の事例も交えながらお話します。

講師:佐藤喜子光、椎川忍

会場からいただいたご感想

・Tさん(市役所):
 本の概要がわかりやすく解説されていて、とても良かったと思います。
 秩父地区もこの本の取り組みを実現しようと思います。頑張りたいと思います。

・Iさん(市役所):
 官庁の方だけに、くだけた分かりやすい話に驚きました。
 実践を大切にしている方ですね。
 二人の講師の息が合っており、良かった。

・Kさん(NPO):
 有意義な内容でした。
 本を購入したいと思いました。

・Sさん(NPO):
 ○案内について
 ネットで案内がきたが、前日の案内メールも本講座の場所、時間等の概略を案内して欲しい
 プラットフォームスクエアの地図が分かりにくい
 ビル内に本講座の案内がないので部屋が分かりづらい
 初めての来場者の立場に立ったセッティングを期待
 (貴重なご指摘有り難うございました。当社で対応可能な部分は改善致します。)
 ○講座
 ポイントをおさえて整理された分かりやすい内容であった。
 タイトルが「観光振興とIT活用のポイント」であり、IT活用の話を聞きたかったが、ITの話がほとんどなかったのが残念

・Hさん(NPO):
 公共交通と地域をつなぐ活動をしている中で、欠けている点や、今後必要な点を分かりやすく説明していただいたので、すっきりと気づくことができました。
 旅の楽しさと同じようなワクワク感のあるお話を有り難うございます。

・Sさん:
 (地方は)中高生に対するキャリア形成(開発)を学習の中に正式に組み込んでいただきたい。外からの知識、経験ばかりでなく、目前の観光人材(育成)が望まれます。
 部活「観光交渉部」や「職業部」を作れればいいですね。

・Kさん(市役所):
 横浜市はこれから文化・観光を軸に地域力を高めていこうとしています。今日は「観光」の本質的なところをお聞きして頭の整理ができました。
 横浜には一見して周囲がうらやむ資源がたくさんありますが、それが私たちの悩みの原点でもあります。「港」「中華街」「元町」「外人墓地」が観光客向けの顔に染まり、地元民がそっぽを向きはじめています。なんとか地元の人々自体が楽しむ、まちづくり観光へと転換しないと薄っぺらい観光地に堕しかねない。これからの挑戦課題です。

・Iさん(県庁):
 今後も興味深く、役に立つお話、講演をお願いします。

・Iさん(市役所):
 本の出版セミナーに出席するのは初めてでしたが、本の内容の全体像が良く見えた気がしました。
 各章立ての意味が良く分かりましたので、もう一度読み直してみたいと思います。
 佐藤先生、椎川先生ともに本にはない事例をつかって、本を通した理論を展開していただいたので、第1章、2章で理解しえなかったことが、理解できた気がします。またこのようなセミナーに出席したいと思います。

・Aさん(区役所):
 椎川先生の哲学を直接お聞きできて感動しました。有り難うございます。

・Yさん(民間活動グループ):
 ITの活用法について興味があったので、第3章を具体的に聞きたかった。
 事前、事中、事後というステージにわけて考えることは、とても参考になりそうです。
 地域SNSの構築、運用方法

・Iさん(民間会社):
 「まちのにぎわいは住民の文化力」を私の看板にしています。
 地域活性化と文化力の関係を構造的に説明していただけて有難かったです。今後、人に説明するに際に引用させていただきます。
 私は現在、川越市とその周辺、埼玉県南西部地域で多様な主体を繋いだ広域文化観光のスキームづくりをしています。その先には埼玉全域の同スキームづくりを考えています。下から積み上げるやり方をしています。今後、両先生にアドバイスいただく機会を得られたらと思います。


阿蘇のタウンツーリズム(財団法人阿蘇地域振興デザインセンター 坂元英俊さん提供)

主要プログラム

*「地域力」は、国の富・国民の幸せの源(椎川忍)
*「地域力創造」の“哲学からハウツーまで”(佐藤喜子光)
*誤解されやすい「観光」の意義(椎川&佐藤)
*地域旅とICT活用〜目的論と方法論(同上)

参考資料 『地域旅で地域力創造』内容紹介&ご注文はこちら


講師略歴

佐藤喜子光
前著・好評発売中
地域力創造研究所理事長。1942年生まれ。京都大学教育学部卒業。近畿日本ツーリスト梶A立教大学大学院観光学研究科教授を経て、現職。著書に『旅行ビジネスの未来』(東洋経済新報社、1997)、『観光を支える旅行ビジネス』(同友館、2002)、『めざせ!カリスマ観光士』(同友館、2003)。共著に『観光学への扉』(学芸出版社、2008)など。

椎川忍
総務省自治財政局長(前 地域力創造審議官(初代))。1953年生まれ。秋田県出身。四日市高校から東京大学法学部卒業。総務省財政課長、内閣府・総務省の官房審議官、自治大学校長など。県勤務は、埼玉、香川、宮崎(財政課長)、島根(総務部長)。地域に飛び出す公務員ネットワーク代表、NPO法人大山中海観光推進機構理事、国際日本文化研究センター共同研究員など。

佐藤喜子光さんインタビュー
編集サブ担当者による紹介(ブログ、脱稿時)


 
 


『地域旅で地域力創造』

ご注文はこちら

地域力創造研究所理事長 佐藤喜子光
総務省自治財政局長(前 地域力創造審議官)
椎川 忍  編著
A5判、208ページ、定価2000円+税、2011年4月1日発売

−−目次(仮)−−

はじめに

序章 地域力創造 椎川 忍

1 「地域力」とは何か
  1 地域力の評価
  2 地域資源
  3 人間力
2 地域力創造のカギ
  1 人間力を伸ばす
  2 「絆の再生」
3 地域力創造の視点から見た「地域旅」への期待

第1章 地域が立つ観光とは 佐藤喜子光

1 見る観光では地域は立たない
2 地域を立たせる観光〜「地域旅」

第2章 地域のファンをつくる地域旅 大方優子/齋藤明子

1 地域から見たデスティネーション・マーケティング
  1 デスティネーション・マーケティングのめざすところ
  2 デスティネーション・マーケティングのプロセス
2 地域のショールーム〜「地域旅」をつくる
  1 地域旅の概念
  2 体感型ショールームとしての地域旅
  3 観光させる側・ホストたちの現状
  4 三つの事業形態に分けられる旅行業
  5 地域旅の司令塔〜DMO機能を備えたランドオペレーター
  6 地域旅づくり

第3章 地域とファンをつなぐICT 岩城博之

1 「ふるさと楽市楽座」による観光情報提供
  1 観光情報提供システムの不在
  2 ふるさと楽市楽座の哲学
  3 観光客の行動プロセスと必要な情報
2 e-地域資源活用事業の成果

第4章 先進的な取り組み事例

1 各地の個性とその背景を活かした特色あるツーリズムを育てる自治体
 〈山口県〉吉井明生
  1 「地旅」づくりの推進
  2 産業観光の新分野を切り拓く〜宇部地域
  3 エコツーリズムで地域振興と自然保護の両立をめざす〜美祢市・秋吉台エリア
  4 文化観光で通過型観光地からの脱却をめざす〜岩国市・錦帯橋エリア

2 市民が創った観光ビジョンに基づいて観光施策を推進する自治体
 〈福井市〉中川伸一
  1 地域の沿革
  2 福井市観光ビジョン
  3 まち歩きを楽しむ仕掛けづくり
  4 朝倉氏の遺跡を活用したおもてなし
  5 地域がつくるオリジナルツアー

3 行政の枠を超えて“新しい出雲・伯耆の国”を演出する情報発信センター
 〈NPO法人大山中海観光推進機構〉石村隆男
  1 大山王国の概要
  2 情報発信事業
  3 大山ミュージックリゾート事業
  4 ランドオペレーション事業
  5 大山パークウェイプロジェクト
  6 今後の展開

4 物見遊山の観光地からニューツーリズムのメッカへ転身を図る司令塔
 〈社団法人天草宝島観光協会〉岩見龍二郎
  1 観光地としての地位の確立から低迷まで
  2 天草宝島観光協会の誕生
  3 ニューツーリズム創出・流通促進事業
  4 今後の展開

5 グランドデザイン“スローな阿蘇”を実現していくプロモーター
 〈財団法人阿蘇地域振興デザインセンター〉坂元英俊
  1 グランドデザイン〜スローな阿蘇づくり・阿蘇カルデラツーリズム
  2 「阿蘇ゆるっと博」〜“阿蘇大陸”の開幕

6 埋没している地域資源を商品化するランドオペレーター
 〈御所浦アイランドツーリズム推進協議会〉吉岡慎一
  1 御所浦の概要
  2 地域資源の有効活用に向けて
  3 御所浦らしさを実感させるための「御所浦の姿形」の特定
  4 御所浦の目標市場
  5 御所浦の新しい地場産品と観光商品
  6 御所浦の新しい情報戦略〜市場(消費者)へ向けた情報発信体制
  7 御所浦の新しい事業推進体制

おわりに



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