シェア空間を持つ49の建築作品を収録した図面集『シェア空間の設計手法』が出来ました。
本書で扱っている事例はみな、これまで私たちの身の回りにはなかった、新しいタイプの建物です。目的は、新しいくらし、新しい働き方、新しいケア、様々な方向を向いていますが、そこにはいくつかの共通性が見出せます。
超高齢化、少子化時代を迎え、高度成長期に作られた仕組みや価値観では社会が立ち行かないことが明らかとなる中、コミュニティやビジネス、ケアの現場に携わる人は日々、様々な課題に挑み続けています。そうした取り組みを支えるために、建築には何ができるでしょうか。皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
当日は、責任編集者である成瀬友梨をはじめ編集メンバーが、本書で紹介されているアートホステル「kumagusuku」、町のコミュニティスペース「馬木キャンプ」の設計を手掛けた建築家・家成俊勝さん、コミュニティデザイナー・山崎亮さんをお迎えし、本書で扱われている多くの実例を出発点として、議論を行います。ふるってご参加ください。

|講師紹介|



山崎亮(やまざき・りょう)

コミュニティデザイナー。studio-L代表。
1973年愛知県生まれ。大阪府立大学大学院および東京大学大学院修了。博士(工学)。建築・ランドスケープ設計事務所を経て、2005年にstudio-Lを設立。地域の課題を地域に住む人たちが解決するためのコミュニティデザインの手法で、まちづくりのワークショップ、住民参加型の総合計画づくり、市民参加型のパークマネジメントなどに携わる。「海士町総合振興計画」などでグッドデザイン賞、「親子健康手帳」でキッズデザイン賞などを受賞。『コミュニティデザイン』他、著書多数。



家成俊勝(いえなり・としかつ)

1974年生まれ。dot architects共同代表。関西大学法学部法律学科卒業。大阪工業技術専門学校夜間部卒業。専門学校在学より設計活動を開始。京都造形芸術大学空間演出デザイン学科准教授。大阪工業技術専門学校建築学科U部非常勤講師。



成瀬友梨(なるせ・ゆり)

1979年生まれ。2007年東京大学大学院博士課程単位取得退学。同年成瀬・猪熊建築設計事務所共同設立。2010年より東京大学大学院助教。編著書に『シェアをデザインする』等。代表作に「FabCafe」「りくカフェ」「LT城西」「KOIL・柏の葉オープンイノベーションラボ」「豊島八百万ラボ」等。2015年度建築学会作品選集新人賞、2016年ベネチアビエンナーレ審査員特別賞等、受賞多数。



千葉元生(ちば・もとお)

1986年千葉県生まれ。2012年東京工業大学大学院修士課程修了。在学中2009〜10年スイス連邦工科大学に留学。2012〜14年慶應義塾大学テクニカルアシスタントを経て、2013年ツバメアーキテクツ設立。現在、東京理科大学非常勤講師。


山野辺賢治(やまのべ・けんじ)

1990 年東京都生まれ。2015 年東北大学大学院修士課程修了、野村不動産株式会社に入社。 現在は住宅事業本部事業推進部に所属。

|概要|

  • ☆イベントは終了しました。たくさんのご来場ありがとうございました☆
  • 日時:3月2日(木)18:30〜20:30(開場18:15)
  • 会場:学芸出版社3階ホール
  • 定員:60名程度
  • 会費:@本を購入される方:3500円(本代込み)A本ご持参の方:無料B聴講のみの方:1500円
  • 主催:学芸出版社
  • お問合せ:学芸出版社(担当:山口)
    • E-mail:yamaguchi★gakugei-pub.co.jp (★を@に変えてお送りください)
    • TEL 075-342-2600/FAX 075-343-0810

UMA/design farm

シェア空間の設計手法

猪熊純・成瀬友梨 責任編集
A4判・128頁・本体3200円+税
ISBN978-4-7615-2631-3
2016/12/25


「シェア空間」を持つ49作品の図面集。住居やオフィス、公共建築等、全国の事例を立地別に分類、地域毎に異なるシェアの場の個性や公共性を見出すことを試みた。単一用途より複合用途、ゾーニングより混在と可変、部屋と廊下で区切らない居場所の連続による場の設計。人の多様な在り方とつながりを可能にする計画手法の提案