横丁の火事 |
平成11年(1999年)11月24日のお昼頃、思い出横丁に火災が発生した。60台余りの消防車が出動し消火にあたったが、火は燃え広がり、ようやく夕方になって火は消し止められた。
この火事で、棟割り長屋棟等に入っていた28軒の店が延焼し、客の方は、逃げて無事だったが、火元の店の人は重傷を負ってしまった。
思い出横丁の火事は、昭和59年(1984年)の10月にも起こっている。このときは、3軒の店が焼け、消火活動を手伝った人が軽いけがをしている。思い出横丁の火事は15年ぶりだったわけだが、今回は被災家屋もおおく、思い出横丁の約半分が焼け、横丁がようやく賑わいを取り戻したのは、1ヶ月後の年の暮れであった。
その後、復興に向けて、女子美術高校の生徒たちが焼け跡に壁画を描き、その壁画に囲まれた中で、お笑い芸人の卵たちがコントや漫才を演じ、カンパを募ったりしている。
思い出横丁の路地の幅員は約2mである。建築基準法による、敷地が接すべき道路の幅員は、4m以上であるから、現状のままでは、被災家屋を建て直すことはできない。今回は、応急措置の修繕ということで凌いだが、いずれ、抜本的な解決を迫られることになる。思い出横丁の再開発の話は、過去幾度と無く浮上し、昭和50年代には、再開発準備組合が設立される迄、事が進んだこともあった。今再び、「新宿西口地区地権者協議会」が結成され、再開発準備組合設立に向けて活動が開始されている。