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第16号

2001年9月3日

 

 酷暑の夏もようやく終りを告げ様としているようです。

 さて、 第15号では大変大事な出来事を落しておりました。

 タウンモビリティ運動の歴史を飾る新しい1ページ、 といえる会議が廣島で開催されましたので、 そのご報告から始めさせて頂きます。


1。 6月20日〜廣島で「タウンモビリティネットワーク」発足

  廣島青年会議所ではかねてよりタウンモビリティ事業に深い関心を持ち、 これまで中国・地域づくり交流会他とともに実験事業を重ねてきていました。 その核となるのはNPO推進委員会ですが委員の任期が1年、 という課題がありました。

 「切り拓こう! 活力と魅力ある廣島の創造に向けて」という新世紀2001年の基本理念実践の一環として、 次の企画が実行に移されました(以下は 住田直之 NPO推進委員長から頂いた資料からの抜粋です)。

 『NPO推進委員会では、 “一つの団体がリードして行くのではなく、 市民・NPO・企業・行政とが連携し、 それぞれが得意分野を生かし新しいまちづくりを進める、 それがこれからのまちづくりである”との結論に至りました。

 そこで、 青年会議所の6月例会でこの趣旨を廣島JCの全メンバーに訴えるとともに、 市民・NPO・企業・行政の代表の方々に参加いただき講演会を開く。

 講演会終了後、 発起人会を開き、 廣島でのタウンモビリティ定着を目的とする「連絡調整会議」を発足させることにしました。 』

 《当日のプログラム》

 18〜20時 例会と講演(会場:リーガロイヤルホテル廣島)

 「市民・NPO・企業・行政との連携によるまちづくりの可能性について」

 20時30分〜22時 発起人会
 (会場:中国・地域づくり交流会)


2。 発起人会の結果とその後の活動について、 住田委員長より次のご連絡がありました。

 1) 発起人会は平木久恵さん(グリ−ンブリーズ代表)を代表に選びました。

 2) 7月25日に「第1回ひろしまタウンモビリティ・ネットワーク」が開催されました。 廣島市中央部商店街振興組合連合会から、 ねんりんピック記念企画への参加依頼がありました。

 内容は、 街中のアリスガーデンとホテルやねんりんピック会場となるグリーンアリー
ナ間の移動実験です。

 3) 10月6日〜14日を「モビリティ事業期間」とする。

 4) 10月14日に開催される「ボランティア・フェスティバル」にブースを出してPRする。 (場所は基町クレドでリーガ・ロイヤルホテル横で、 フェスティバルの規模は全国的にみても初めてという大きなもの。 )


 1996年11月6日、 廣島で始まった本格的な実験が1999年10月のらくらくえんオフイスの第一号常設という第二段階。 そしてここに第三段階への展開が始まっています。

 スクーターの常備と貸出に関しては、 東京の「多摩センター」が先行しています(95年4月)。 また、 アメリカのKマートやMall of Americaもやっています。 しかし専任者が常駐し、 市民・NPO・企業・行政が一体となって社会的システムにつくりあげて行くという流れをはっきりと打ち出すことが不可欠です。

 「原爆のまち」に「モビリティ」というヒマワリが高さを競って花開き、 人々が活き活きまちを行き来し楽しむ日々が近いことでしょう。


3。 三重県の実験事業〜三重県健康福祉部バリアフリーのまちづくり推進室 山口嘉章さんから

 《タウンモビリティ実験事業の実施について》

 1)目的
 電動スクーターなどを活用し、 高齢者などが街中を自由に移動できる環境整備に向けた実験事業を上野市および桑名市において実施します。

 今年度は「観光のバリアふり」を主なテーマに、 連続したバリアフリー空間の確保、 観光地のバリアフリー化、 バリアフリーをサポートする人作り・組織作りなどについて検討します。

 観光地における事業は、 現在実施中の伊勢市に引き続き県内では2番目のものです。 中心市街地での実験事業も桑名市において実施します。

 2)上野市での実験概要
 (A)上野公園エリア (公園入り口観光案内所で貸出)

     9月1日〜10月31日
 (B)市街地エリア(東町「城下町まるごと博物館」推進室で貸出
    11月1日〜11月30日
 (C)イベント時における活用
    〜スクーターでまちかど博物館を巡る体験試乗など
    11月7日  伊賀地区良く生活改善推進連絡協議会活動
           「健康ウォーク」

    11月17日 上野市社会福祉協議会ボランティアスクール
 3)桑名市での実験概要
 (A)商店街〜貸出場所は商店街内の4ヵ所
    8月17日〜H14年1月27日
 (B)イベント時における活用〜下記以外のイベント時にも活用予定
    10月6日〜7日 平成のまちづくり「桑名ルネッサンス」関係
    10月21日    桑名の殿様御台所祭
 4)その他の地域での実験事業
  伊勢市 7月1日〜10月31日 おはらい町・おかげ横丁で実施中
  松阪市9月から電動スクーター貸出と体験試乗などを予定


4。 札幌市の実験計画

  準備が着々と進行中です。 実験の日時と場所は次の通りです。

  10月7日(日)   JR白石駅周辺 〜「郊外部のモデル」

  10月8日(祭日)  大通りの狸小路商店街 〜「都心部のモデル」

  他にも「企画ワークショップ」を実施するなど“恒常的な運用”への課題に本格的に取り組むようです。


5。 静岡の準備も仕上げ段階に。

 10月20日から26日までの実験に向かって、 実験の参加者、 アンケート用紙の作成など詰めの作業が続いています。

 9月17日に最終の準備会議が開催されます。


6。 ワルシャワでの会議でタウンモビリティを発表して来ました。

 第9回TRANSED会議はポーランドのワルシャワで開催されました。  7月3日午後 "Inclusion by Mobility"のテーマで、 超高齢対策の切り札とも云えるMobilityの具体例として島根県石見町の事例を紹介しました。 その後、 廣島のらくらくえんオフィスはじめ日本の例、 イギリスのショップモビリテイの様子、 このプログラムの多彩なメリットをスライド中心に話しました。

 英国環境・交通・地域省からこのプログラム担当の責任者はじめスタッフも出席していました。 そのうちの一人が「こんなに熱心にShopmobilityを話したのは、 英国でも聴いたことがない」といってくれました。 すべて皆様のご尽力のお陰です。 心から御礼申し上げます。


7。 東京・板橋区での実験のご案内〜毎月第二日曜日の予定

 1)9月9日(日)

 場所  : 大山遊座商店街の都税事務所前駐車場
 時間  : 10〜16時
 特別企画: 三菱自動車エンジニアリング(株)がスクーターと共に
       福祉車両(トッポ)を持ちこんでくれます。

       Door to Doorの具体例を見ることが出来ます。

 連絡先 : 本田千恵子さん(NPO法人KIKIWEB)

       Tel。  03−5922−3731
       Fax  03−5922−3732
       E-mail: honda@kikiweb.net
 2)10月14日(日)について本田さんから次のお願いがあります。

 『10月はアジアンフェアといって、 板橋区内にいるアジアからの留学生や就労などで滞在している外国人を支援するNGOと一緒になります。

 昨年も同じ駐車場を共同使用ということで共催になりました。 (中略)NGOはぜひタウンモビリティといっしょにやりたい、 とのことでポスターやチラシにTMを入れるとのことです。 お願いは次の二つです。

 (A) 障害者や車椅子などのパフォーマンスをステージでやれないか
 (B) 福祉用具などのフリーマーケットやれないか。

 ステージは各国20から30分の持ち時間でダンスやバンド、 コンゴからはプロのパーカッション演奏者が来るそうです。

 福祉関係でも何か出してもらえないか、 例えば写真のパネル展示、 福祉用具の展示など。

 来週の土曜日の会議までに返事を出さなければなりません。

 フリーマーケットに出品できる方、 パフォーマンスで出場可能なグループをご存知の方など、 せひ情報をお寄せ願います。 』 (本田千恵子)


8。 タウンモビリィ楽会9月例会

 日時:  9月11日(火) 18:45〜20:30
 場所:  文京シビックセンター区民会議室
      5階(中小企業振興センター) 研修室B
 電話:  03−3812−7111
 交通:  営団地下鉄「後楽園」駅〜丸の内線、 南北線
      都営地下鉄「後楽園』駅〜大江戸線
      同上  「春日」駅  〜三田線
 会費:  無料
 申込:  不要(直接会場へおいで下さい)


 明日28日からリュブリアナ(スロベニア)へ行ってきます。

 9月6日に帰国します。 何かございましたらE‐mailでご連絡願います。

 白石正明
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