はじめに
ジーユー計画研究所 後藤祐介
今日のフォーラムを主催した「神戸東部市民まちづくり支援ネットワーク」は、 灘区と東灘区を中心に、 阪神淡路大震災からの復興まちづくりについて、 情報交換や勉強会を行っているグループです。 参加しているのはこの地域に事務所を置いてるコンサルタント、 お住まいの方、 神戸大学の先生、 東灘在住の大学の先生たち、 行政のまちづくり担当の方々です。 年に一回、 各分野の皆さん、 地域の皆さんとの交流を図るためにまちづくりフォーラムを行なっています。
岡本好文園コミュニティホール/「TOZAWAコート」 |
三階にはご家族が三世帯で住まれます。 二階には甲南大学の学生生協等と連携し、 八戸の学生マンションを用意しております。 そして一階に地域の文化核としてのコミュニティホールを造られたのです。
私はこのまちの「美しい街岡本協議会」でコンサルタントとしてお手伝いしながら、 この「TOZAWAコート」につきましても企画、 計画の段階から支援させていただきましたので、 今日の進行役を務めることになりました。
さて、 今日の「まちづくりと民間文化施設」というテーマですが、 市民まちづくりが地域文化の向上にどのレベルまで役立てるかはまったく未知数ですが、 実際にどこまでやれるのかを考えていかなければなりません。
そして「民間文化施設」自体も難しい問題を含んでおります。 そもそも文化施設というのは旦那衆とか企業とか、 いわゆるスポンサーが付いていないと成り立たないと言われています。 そんなものを普通の民間人が経営し、 かつ商店街振興組合が維持管理・運営できるのかとなると、 非常にリスキーなところがあると思っています。
今回のフォーラムは、 一般論にとどまらずこの点にも触れて議論していただきたいと思います。
本日は四部構成です。
第1部は「岡本のまちづくりと好文園コミュニティホール」をテーマに、 当事者の方から挨拶と紹介をかねてお話しいただきます。
第2部は報告です。 神戸東部地域には民間文化施設が集積しているわけですが、 どの程度あるのか、 どのようなものがあるのかということを、 われわれの仲間の若手グループが熱心に調べましたので、 その報告をさせていただきます。
第3部は「まちづくりと民間文化施設」というテーマで外部からおいでいただいた民間文化施設の経営者の方や専門家の方にお話しいただきます。
第4部はフロアーの方々もまじえ意見交換ができればと思っています。
実はこのホールの運営主体である商店街振興組合の方が、 今日のところは発言できないということになりました。 その理由は、 まだ何か言うほどの時間的あるいは経済的な余裕がないということ、 これからやっていけるのかどうか、 まだまだ緊張感のあるところであるということです。 そこで運営主体の商店街の方々には、 皆さんの知恵、 意見の聞き役に回っていただきました。
では最初に西崎先生よろしくお願いします。