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筆者はこの10年間に約12校の建築関係の大学・専門学校にて約9000人の学生や社会人に建築設計や模型の作り方を教えてまいりました。またその間、みずからも設計事務所を主宰して、建築の実践において模型制作に携わってきました。そして、それらの建築模型の教育と実務の経験を生かして、模型制作のテキストを作ることはできないものかと考え、本書をまとめることになりました。
執筆にあたり、次の3点についてとくに留意しました。
A各章ごとに7〜12段階の制作プロセスを、各段階見開き2ページずつ、詳細な文章と1ページ大の図版で解説しました。それを参考にしながら、巻末付録図面をもとに模型を制作することができます。また、これから作ろうとする模型の目的に該当する章をあらかじめ読んでから、本書の作例以外の模型に取り組んだり、巻末の索引やカバー裏からのインデックスを用いて目的別ガイドブックとしても活用することができます。
B全体を通して、標準的な建築各部の仕組みを必要最小限に備えた一つの作例に絞って、さまざまなタイプの模型の制作法について解説しました。こうすることによって、各目的別の模型の作り方の違いがよりいっそう理解できると考えたからです。
以上のような本書の特徴が、皆さんの模型制作の理解に役立てばこれ以上の褒美はありません。