建築製図 基本の基本
 

櫻井良明 著

A4変判・128頁・定価 本体3200円+税
ISBN978-4-7615-3189-8
2010-11-30 初版発行

■■内容紹介■■ 
初めて建築製図を学ぶ人のテキスト。縮尺1/100図面を1/50の大きさで描くことで、基本となる描き方やルールがしっかり身につく。各種図面は作図手順を丁寧に示し、他図面と関連付けて解説することで、理解しながら図面が描ける。屋根、開口部は特に丁寧に説明して、演習課題も随所に入れることで作図力アップも目指した。




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読者レビュー
 図面の描き方にルールがあるのか? 「建築」を学ぶ学生・生徒はもとより授業を担当する指導者達も明確にこのことに触れなかった部分ではないだろうか。何となく自己流に「写図(模写)」することにより読図し表現する技術を会得して来た人たちが、建築士の資格取得の講習会に参加して初めて「図面の描き方(ルール)」を意識し、納得いかない部分があっても資格取得のためのテクニックとして、深く考えることなく通り過ぎてきた部分であろう。しかし、筆者は自己の指導経験から縮尺1/100で描く図面を同じ表現で1/50で描く(拡大して描く)ことにより、図面の描き方やルールを身につけるという独特の視点で編しており「建築製図」を学ぶためのまさしく入門書として活用できるものとなっている。
 また、筆者は工業高校の教員として設計製図の指導実績を持ち、特に各種「設計競技(設計コンペ)」では毎年多くの入賞者を排出させている指導者である。初めて「建築」を学ぼうと夢を抱いて来る若者達が、「製図」の緻密さに嫌気がさし夢半ばにして挫折してしまう現状を少しでも改善し、「わかる」ことの楽しさを伝えようと教材開発に苦心されている様子がうかがえる。矩計図と施工実例写真を並記して説明している頁は、線1本の意味をしっかりと理解することが大切であるとの筆者の思いが伝わってくる。同様に、2色使いによる作図手順(描順)の指示を全ての箇所に数値を示し、「解らない!」と投げ出しそうになる気持ちを助けてくれる構成は筆者の建築を志す若者たちへの優しさの現れであろう。特に、「木造図面の描き方」の章においては、平面図と立面図の関係や平面図と断面図の関係、さらには各種伏図に至るまで丁寧な作図手順を示し、理解しながら図面が描けるよう工夫され、特に「屋根」と「開口部」に関してとても丁寧に解説されている。
 本書は、まさにタイトルの通り建築製図を学ぶ(指導する)上での基本の基本を示した書である。
(千葉県立東総工業高等学校/小島 聡)

担当編集者より

 「1本の線に、どんな意味があるのか! 建築製図を学ぶ学生にぜひ教えたい」。現場で指導にあたる先生方から、たびたびお聞きする声です。そんな声にピタリとはまる製図テキストが本書です。
 図面のなかでそれぞれの線は何を指し示しているのか、関連付けて、スケールも拡大して説明しています。
 著者が、教育現場で幾年もかけて試行錯誤し、そして効果をあげてきた成果を、ぜひ皆様もご利用ください。
(MY)

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