森ではたらく!
27人の27の仕事

古川大輔・山崎 亮 編著

四六判・240頁・定価 本体1800円+税
ISBN978-4-7615-1339-9
2014-05-15

■■内容紹介■■ 
森を挽く人(製材所)森で採る人(山菜・キノコ採集)森で灯す人(木質バイオマス)森で育てる人(森のようちえん)……限りなく多彩でクリエイティブな森の仕事。森を撮る人として映画『WOOD JOB!』の矢口史靖監督、森を書く人に原作者・三浦しをんさんも迎え、ひたむきで痛快な彼らの仕事ぶりを綴った1冊。













評 : 後藤正文 (ASIAN KUNG-FU GENERATION THE FUTURE TIMES編集長)

森にまつわる仕事とそれに対する想い。
この本を読んでいると、まだまだ面白い仕事が世の中には沢山あるんだなと驚きます。
労働者のすげ替えが自由なほど、大企業にとっては都合のいい時代なのかもしれませんが、こうしてスペシャリストが必要な分野がまだまだあるんですね。

このような、「あなたにしかできない仕事」にこそ、暮らし方や働き方の未来があるように僕は感じます。




評 : KIKI (モデル『美しい山を旅して』著者)

「はたらく」という言葉には、「人」が「動きだす」という漢字の語源からくる意味と、「傍」を「楽にする」という言葉あそび的な意味がある。
森ではたらく27人は、後者に近い人がほとんどではないかと思う。傍とは自分以外の他の人たちのことで、でも人だけでなく、彼らがはたらくフィールドである森そのものを楽にする。それは森にとって、ストレスのない心地いい環境をつくりだしていることになるのではないだろうか。

『森ではたらく!』を読み、広い広い森に、一歩を踏み出した気がしている。わたしは森をさらに知ろうと歩くことしかできないけれど、「森を歩く人」として、すこしでもはたらくことになればうれしい。




評 : ナカムラクニオ (6次元

「森」は「本」と似ている。
そして、「本」は「森」と似ている。

『森ではたらく!』が、一冊の本の中に束ねているのは、
大きな森の小さなドキュメンタリー。
そして、日本中どこにでもある森の、どこにもないドラマです。
この本の中で蒔かれたちいさな種は、必ず読者の心の中に芽吹き、いつの日か大きな森になることでしょう。

「森は海の恋人」と言いますが、ぜひ続編として『海ではたらく!』
という本も読んでみたいと思いました。









担当編集者より

企画から編集、制作まで、初めて主担当した本で、それはもう大変でした。
でも、どしんと構えて「漢」な、あるいはあっけらかんと爽快な、ぐっと手に汗握る、はたまた音も消える程淡々とした・・・、27人27様の原稿とやりとりを重ねるなかで、得体の知れない森の仕事を覗き見ていちばん楽しんでいたのは間違いなく私です。
(岩切)