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基調講演を受けて

クッド研究所・季刊まちづくり編集長 八甫谷邦明

 

造景から季刊まちづくりへ

 皆さんこんにちは。 私は編集者として、 専門雑誌を長い間作ってきているが、 その中で「造景」を7年近くやってきた。 しかし昨年廃刊になり、 「さて、 次は何をしようか」と考えていた。

 最近はまちづくり系の雑誌も変わってきて、 マスコミでもまちづくりが取り上げられるようになってきている。 そして法的な整備も次々とされるようになってきている。 その中で専門家の人たちから「造景」的な役割を果たす雑誌が再評価され、 もう一度やってはどうか、 と勧めてくれる人がいた。 そしてやれる可能性について話し合いをしながら「季刊まちづくり」を12月1日に創刊した。


分野を繋ぐ共通の言語を目指したい

 先ほど、 宗田さんから「京都のまちづくりにはグループがあり、 それぞれのグループが一度に集まるのは難しい」とお話しされたが、 これは特殊なことではない。 それは私自身も幾つか直面してきた。 そしてメディアを作るプロセスでは、 常にその場面に突き当たってきた。

 「造景」の前の雑誌では、 年に一度か二度、 道づくりの特集を組むことがあったが、 それを読むのは建築系の専門家。 そうでない方も手にとってくださっているかもしれないが、 なかなか建築系以外のグループに広がっていかなかった。 その後に「造景」を出したが、 実際は専門家しか読んでもらえなかったように思う。

 最近はそうでないかもしれないが、 まちづくりのグループ自体が、 互いの情報交換がなかなか自由にとれないようだ。 例えば福祉と環境のグループでは、 共通の言語がない。 そして話し合える場がない。

 「造景」を作る時、 まちづくりの世界では著名な方に「このような雑誌を作るが協力して欲しい」といったが「実際に現場にいる人は、 そういう情報誌は読まないよ」と最初にいわれた。 雑誌自体にも問題があるかもしれないが、 まちづくりなり福祉なり環境なり、 自分たちのやっていることに対して関心があっても、 隣の領域やグループがやっていることにはなかなか目をやることをしなかった。 私たちの雑誌の役割は、 それを前提として、 それを承認するのではなく、 その共通の場とは何なのかということを考えたいと思う。 他の現場の内容、 人の思いや考え方から、 学ぶことも多いと思う。 その橋渡し役として、 共通言語を作ること、 場所を作ることを雑誌という形でやれないだろうか、 と思っている。

 今日はよろしくお願いしたい。

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