12年5月市会

●5月定例市会代表質疑要旨●

  民主・都みらい市会議員団   天方晶英議員

 次に、●市政一般について天方晶英君に発言を許します。天方君。

 〔天方晶英議員登壇(拍手)〕

●天方晶英君●私は、西京区選出の天方晶英でございます。民主・都みらい市会議員団を代表して市長、副市長並びに関係理事者に質問致します。

 私は、平成3年に初めて市会へ送り出していただきましたが、はや10年目を迎えようとしています。本日で9回目の代表質問となるわけですが、10年目の区切りとして過去の質問をフィードバックしながら検証してみたいと思います。今回は、特に文化、芸術関係に的を絞って進めていきたいと思います。もちろん専門家ではありませんが、愛好家の立場として、また市会での今までの私なりに質問してきたことや、それにかかわる人たちの客観的な疑問や要望、また将来の京都に目を向けて私見を入れての質問になろうかと思いますが、これはあくまで歴史と伝統のある国際文化観光都市として京都が将来においても光り輝き生き残っていってもらいたいとの思いを前提としております。

 まず、京都にふさわしい歴史と伝統を持つ美術館の在り方です。財政的に厳しい中、おかげさまで4月19日に美術館の別館がオープンしました。オープニング記念展として、美工のあゆみ創立120周年記念展が開催されました。1880年、明治13年日本最初の美術学校として京都府画学校が京都御所内に開校しました。以来、美術学校として歩み続け、日吉ケ丘美術コースを経て現在の京都市立銅駝美術工芸高等学校に受け継がれています。この長い歴史の中で絵画、彫刻、工芸各分野に出身者がきら星のごとく輩出され、現在も京都をはじめ日本の美術工芸界、産業界の第一線で大活躍中であります。その中から150点余りが展示されました。なかなか見ごたえのある作品群であり、別館につきましてもバリアフリーに配慮された貸会場としてのギャラリーとしては立派なものと評価しています。

 そして引き続き第2弾として、学校のたからものと題して市立小学校所蔵の名品群、すなわち1869年、明治2年64校の学区制の番組小学校として開校以来、卒業生や地域の中から我が国を代表する芸術家や伝統産業の技術者を数多く輩出していますが、市内各小学校には母校への熱き思いを込めて、これらの方々から寄贈された作品が約1,300点所蔵されています。そのうち著名な作家の作品及び子供を描いた作品等を約90点選んで展示されました。さすがに近代京都の文化を支えた作家の作品ばかりなので、これもなかなか見ごたえのあるものが多いです。これは6月4日までやっております。

 片や従来の本館においては、別館が整備できたことと同時に、将来進むべきミュージアム方式のスタートとしてコレクション展が開催されています。1933年、昭和8年の開館以来70年近く、コレクションも1,800点を数えるまでになりました。第1期として4月11日から日本画、洋画、工芸の分野からの、春の夕・名匠たちの逸品という副題の下に選択された96点によって6月11日まで展示されています。これも見事ですし第2期も期待できます。いよいよ本格的な常設展としての企画が始まったところですが、第1期の反応やこれからの取組はいかがお考えでしょうか文化市民局長にお伺い致します。

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 また、このコレクション展と同時に美術館開館の2年後の昭和10年から時代の流れと共に内容などの変更もありましたが、伝統と歴史のある京都市独自の企画として2000京展が5月2日から18日まで行われております。ジャンルも日本画、洋画、彫刻、工芸、書、版画などと、昨年からは活性化のため出品委嘱制度を廃止し、公募のみで入選作品509点の大展覧会として、また美術館の風物詩として日展、独立展、二科展、創画会展などと共ににぎわっているところであります。更に本館では5月24日から6月18日まで京都市立芸術大学創立120周年祝賀記念展が行われます。芸大も銅駝美工も京都府画学校の開設がスタートであります。1950年、昭和25年に京都市立美術専門学校から美術大学に昇格して丁度50周年になり、この7月には芸術大学にとって創立120周年を迎えます。この間、多くの卒業生が近代日本美術の舞台に送り出され、また美術界のみならず時代の趨勢に合わせて広範な社会領域で立派に活躍され一つの伝統が築かれているところであります。

 この度の祝賀記念展は、昇格以降に大学教育に尽力いただいた先輩作家たちと現在の形である美術科、デザイン科、工芸科の3科11専攻の教員たちの総出品によって構成されています。出品総数は、絵画や立体造形、デザイン、工芸など百五十数点になります。そういう意味では明治から大正、昭和、平成に至る120年の歴史を回顧する視野ではなく、むしろ悠久の歴史の積み重ねを文化的な財産として継承し、今日の隆盛を築いてきた京都市立芸術大学の姿を紹介して美術の各分野で活動する現在の諸相を展望しようとするものです。本学の学生たちによる卒業製作展を除けば、このように広範囲で種々様々な表現性を一堂に会する展覧会は全国的にも初めての試みです。今回の記念展は、まさに京都市立芸術大学の創立120周年を祝賀するにふさわしく、伝統から革新まで日本最前線の美術状況をそのままに見ることができる現代美術の祭典となっていますと案内パンフレットにはうたわれています。大いに期待したいものです。

 こと細かに展覧会のことを採り上げましたが、これはなぜかといいますと、先ほどの学校のたからものだけでなく、京都には宝の持ち腐れと言われかねないほど質の高い宝物がすぐ目に付く所から目に見えない所まで隅々にあるということです。この文化、芸術の分野だけでも、東京都は別にして、きら星のごとく老若男女の芸術作家集団の存在する都市はありません。間もなく21世紀を迎えようとする2000年の記念すべきこの時期に京都市美術館の別館ができた、あるいは本館の再整備のための基本計画の策定に平成12年度予算が付いたということは大変に意義のあることだと思います。

 ただし、この本館の再整備等に関してはたくさんの課題があります。気の付くままに指摘してみたいと思います。まず21世紀の文化都市京都の一翼を担えるものとするには、従来の貸館的発想から大きく脱皮しなければなりません。四季折々の景観がすばらしい文化ゾーンである岡崎にふさわしい、市民はもとより京都に来られた人にも安らぎのあるものでなければなりませんし、単なる鑑賞だけでなく文化の薫りに接することができ、市民の憩える、また生涯学習の場として、更には文化、芸術の情報発信ができる場所でなければなりません。私は、各地へ出張がある度に時間の許す限りそこにある美術館や博物館を見て参りました。重要なことはミュージアム本来の機能の充実であります。すなわち期待にこたえられるマンパワーの強化が必要であります。学芸員を含めた職員を補充しないことには成り立たないでしょう。後で述べますが、補充するというよりは絶対に必要であります。そしてこの方たちには、京都ならではと言われる仕事をしていただきたいと思うのです。

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 まず学芸員ですが、質、量とも誇る作品や作品群に対応できる優れた人材、人員が必要であります。スタッフとして日本画2名、陶芸、木工、金工、染織などの工芸関係3名、油、洋画1名、彫刻、版画2名、書1名、総計9名程度は充実のためにも将来のためにも必要であると考えます。そしてそれを生かした運営を行っていくうえでの職員もかなり要るでしょう。このような人件費は文化行政の推進という立場で投入しなければならないでしょうし、京都ならではのボランティアの応援も必要になってくると思います。また充実した常設展を展開していくためにも継続的に所蔵美術品の購入をしていかなければならないのも当然のことであります。

 次は、ハード面の整備ですが、老朽化への対応と障害者の方々への対応のためにもエレベーターをはじめバリアフリーに配慮した、また展示品のためにも空調設備などかなり思い切ったことをやらねばならないでしょう。それと同時に考えねばならないことがもう一つあります。それは現在の事務所でございます。建築後67年余りが経過しており木造で老朽化も甚だしい状態です。本館の再整備と共に多くの大切な作品の収蔵庫も考えに入れて、別館との事務的機能も考慮し隣接させることも一案であると思います。是非とも将来を見据えて検討していただきたいと思います。また、これは一部市民の声ですが、南玄関の活用や文化ゾーン、風致地区である岡崎公園としてふさわしくない建造物は除去すべき、もっともっと緑化すべきという声もあります。色々とお尋ね致しましたが、これらのことについてどうお考えかお答えをお聞かせください。

 次に、美術館を取り巻く連携方法について考えてみたいと思います。京都には、美術館、銅駝美工、芸大、学校歴史博物館などがたくさんの著名なコレクションを持っています。今後も増え続けていくでしょうが、保管、保存について防災面も含めて十分にできているのでしょうか。仄聞するところでは、いずれも完全な収蔵庫のスペースがないとのことのようですが、現状はどうなっているのでしょうか。

 提案なのですが、先ほど挙げました美術館、銅駝美工、芸大、学校歴史博物館などの収蔵庫の集中管理は不可能なのでしょうか。かなりの面積を必要としますが、例えば小学校跡地の活用などを考えてみてはいかがでしょうか。またそれと同時に京都は民間の方たちが著名な作品をたくさん持っているような土地柄でもありますし、その人たちの作品も一緒に保管しながら、了解を得て随時展示させていただき、市民や観光客などにそのすばらしい作品を見ていただくのも京都らしいと考えますが、市長の御所見をお聞かせください。

 京都は、文化、芸術の宝庫です。国立近代美術館をはじめ公的なものばかりでなく、民間を含めて市内には美術館、博物館が数多く設置されています。およそ140ぐらいで連絡協議会を作っておられると聞いていますが、京都市としてどの程度有効にネットワークとして活用できているのでしょうか。現状及び将来についてお答えください。

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 次に、音楽を取り巻く環境についてお尋ね致します。
 4月30日に京都会館40周年記念式典のセレモニーが厳かに行われました。京都会館の歴史そのものである京都市交響楽団を中心に、今までかかわってきた音楽関係者が老いも若きも集い、楽しさのうちにも感動のあるものでした。京都会館については、近年、周辺地域に設備の充実した文化施設が多く建設され、以前のように何でもこなさなければならない会場ではなくなって参りました。しかし、今後も催物の開催を支援し、より一層気軽に文化に触れることができるような人材育成、文化振興の拠点となるようにしなければならないのですが、また誰もが快適に利用できるバリアフリーの人に優しい公共施設であるべきと思いますが、今後どのように整備していくつもりなのでしょうか、文化市民局長にお尋ね致します。

 平成7年には国際芸術文化都市にふさわしい京都コンサートホールが出来上がり、ほかにはアバンティホール、東部文化会館、呉竹文化センター、西文化会館ウェスティ、北文化会館、間もなく竣工出来るであろう右京文化会館など市民の要望に応じて遅くはなりつつも造られて参りました。それなりの利用、使用はされているようですが、竣工するまでの厳しい要望の割には利用率が低いようです。その点はいかがお考えでしょうか。そして、これらの施設を使いながら色々な団体が国内から海外から、また地元の音楽家たちが活用し、市民に文化の薫りを与え、更にはこの京都から世界に羽ばたく人たちを多く輩出しているところです。一例を挙げますと、京都市少年合唱団、堀川高校音楽科、京都市立芸術大学、そしてあのバーンスタイン氏の最後の弟子と言われ、今世界をまたに掛けて指揮者として大活躍中の佐渡裕氏は丸々の京都出身者であります。近い将来必ずや京都市交響楽団の音楽監督として迎えなければなりませんし、また京都の顔として世界の京響にしてもらわねばなりません。話を少し原点に戻し、堀川高校音楽科については、京都市立音楽高校として独立し、ある一定の評価を受けていますが、今春の卒業生の進路状況はいかがでしたでしょうか。一昔前には堀音から東京芸大、そしてN響の首席奏者というようにクラシックの世界では京都出身者が活躍していると聞いておりますが、最近はどのような状況なのでしょうか。

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 次に、一番大きい問題は、やはり世界の中で京都の顔になっていただかなければならない京都市交響楽団について質問させていただきたいと思います。
 京都市交響楽団は、平成9年度のヨーロッパ公演の成功が記憶に新しいところですが、その後、ウィーン出身のウーヴェ・ムント氏が常任指揮者に就任され京響に対する評価も年々着実に高まってきているところであり、関係各位の御努力には敬意を表する次第であります。京都市交響楽団は昭和31年に設立され創立45周年を迎えようとする伝統と歴史のあるオーケストラであり、全国で唯一の自治体直営オーケストラです。クラシック音楽ファンのみならず、広く市民に愛される楽団でなければなりません。そのためには内容の充実した公演回数を増やすことはもとより、市民とのかかわりを深める様々な取組が必要であると考えます。近年、日本の経済情勢が厳しい状況に置かれる中、オーケストラの経営を取り巻く環境についても企業からの演奏会の依頼が減少するなど全国的に大変厳しいものがあると伺っています。音楽スタッフ5名、楽員87名で運営されており、専用練習場も持ち、全国の有名なオーケストラとも待遇面で引けはとっておりませんが、京都の顔になっていただく、音楽界の中心になっていただくためには、今一度実力アップのための試練に挑戦していただかなければならないと思います。こうした厳しい環境の中にあります京響の今後の運営と活動についてどのように考えておられるか、楽団長でもあります桝本市長にお尋ねしたいと思います。

 また、コンサートホールを管理しています京都市音楽芸術振興財団と京都市文化ホール運営センターとの統合について、本年10月をめどにされているようですが、どのような方向を目指そうとされているのかお聞かせください。

 そして今、5月9日から28日に掛けて芸術祭典・京たけなわであります。市役所前の広場では、この催しで芸術系大学生の若者が集い、京都芸術センターまで作品を持ってデモンストレーションをされたり、往年の京都のように若者たちの活動には温かい目を向けていた土壌が少しずつ芽生えてくることを期待しつつ、京都芸術センターには格段の活動成果を期待するところですが、今後どのような方向を目指そうとしておられるのかお聞かせください。

 色々と文化、芸術について細かいことを質問致しましたが、これはこの京都が日本のあるいは世界の文化、芸術のメッカとして、これまで歴史と伝統を培ってきた先人にこたえるためにも、他都市と違う力を入れることによってより質を高める舞台、背景づくりは行政がしなければならないと思うからであります。単純に京都に行きたいとふらっと来ても、美術館や博物館がより取り見取りで見学することができ、夜は心地よい音楽を聴けるコンサートホールがあり、そして気楽に泊まることができる、そういった観光客を優しく迎えることができるネットワークを是非とも実現していただき、文化、芸術のレベルアップを図っていただきたいと願っております。

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 次に、地震対策について質問させていただきます。
 平成7年1月17日午前5時46分、そのとき私は、10年来の日課となっておりますジョギングに出掛け、物集女の西ノ岡中学校近くの道路を走っていました。その辺りには農機具庫が幾つかありまして、その一つの前に来ましたとき、中で機械が動いている音がするのです。辺りは真っ暗ですし、稲刈りシーズンでもないしおかしいなと思いました。その途端ドドーンという音が先か揺れるのが先か、ものすごいショックを受けその場に一瞬立ちすくみました。そしてその後大きく揺れ始めました。目の前のトランスの乗った電柱が折れるかと思われるほど揺れ、電線はバシャバシャと大きな音を立てました。京都に地震だと思いました。一瞬、我に返った私は、慌てて際の田んぼに逃げ込みました。その田んぼそのものが沈下するのではとそのとき恐怖を感じました。その農機具庫の音は直前の地鳴りだったと思われます。このときのことを私は幻覚かと思いましたが、この時間帯に起きておられた牛乳屋さんは、乗っていた軽トラックがパンクしたと思った途端、私と同じように、そのときはやはり目の前の電柱が折れると思われたそうです。また、私の所はガソリンスタンドをやっているのですが、その日のタンクローリーは大阪の埋立地の桜島埠頭からやってきていました。あの時間帯は丁度吊り橋になっている此花大橋を渡っているときだったそうです。運転手は、急に車が左右に大きく揺れ出したので自分の頭の血管が切れたと思ってブレーキを掛けたが止まらない。そして道路が前後に波打ち、20トン以上もあるローリーが浮き上がってドーンと道路に打ち付けられ、そして吊り橋ですから大きく横に揺れ車ごと海に落ちるのではないかと思ったそうです。本当に怖かったとおっしゃっておられました。更に京都駅においてもタクシードライバーの方が、あの京都タワーが倒れるのではないかと思うほど揺れたとおっしゃっておられました。これが震度5の実感であります。震度7ともなれば想像を絶するものがあります。

 これは平成7年2月24日、地震直後に私が代表質問させていただいたものです。あれから丸5年。その間日本は地震や火山で揺れ動いていると言っても過言ではないでしょう。今も北海道の有珠山が去る3月30日に噴火し、その後も噴火を繰り返し周辺住民の避難生活は長期化しそうな様相です。しかし幸いなことに犠牲者が出ておらず、初期対応は成功したと言えるのではないでしょうか。これは危機管理の第一歩である危機の予測に成果を挙げたからで、この教訓をあらゆる分野に生かしていくべきであると思います。災害対策において最も重要なのは、災害が起こり得るという危機感を常に持ち続けることであります。あの阪神・淡路大震災から3年たった平成10年1月17日に開かれた追悼式典で1.17宣言が発表されました。その中に、危機感を持てなくなっていた私たちの中の油断をまず悔やまなければならないとの一節があります。油断大敵の精神こそ危機管理に不可欠であると思います。この阪神・淡路大震災以降、各地方自治体は従来の防災対策に加え大地震に対する備えを大きく採り上げ、市民に対するサービスや意識向上に努力されております。本市においても防災行政の窓口となる京都市消防局で地震専門家による講演会や活断層調査現地説明会など市民を対象とした積極的な活動が続けられていることは大いに市民から評価されつつあります。また京都市内の民間企業に地震に対しての危機管理研修会や報告会も他の行政にない新しい試みとして行われております。しかし、防災対策が大切であることは分かっていても実際にはなかなか進まないものです。ここで改めて京都の地震対策について検証してみたいと思います。先ほどの有吉議員と同じようなことを言っておるわけでございますが、よろしくお願いしたいと思います。

 さて、阪神・淡路大震災では約6,400名以上の貴い命が奪われ、その後死因が判明するにつれて窒息死、圧死など建物の倒壊が原因によるものがほとんどでした。戦災を受けていない京都市は、建築後数十年を経過している古い家屋が非常に多く、京都大学防災研究所大災害研究センターの報告では、戦前に建てられた住宅は全住宅数の12パーセント、これは他都市よりも非常に多いです。また木造住宅の割合が47パーセント、これも他都市に比べて断トツでございます。非常に高く、阪神・淡路大震災規模の地震が京都市に発生した場合の被害想定が平成9年6月27日に京都市から発表されたことは御承知のとおりです。発表内容では、京都市北部の花折断層が動き阪神・淡路大震災規模の地震が発生した場合、市民60万戸の家屋のうち28万戸が倒壊し7,700人が死亡、死亡者の大部分が家屋倒壊による圧死。以上は仮定に基づく報告でありますが、過去定期的に大地震を体験している京都は、京都大学の地震専門家によると、今大地震が京都に起こっても不思議ではないくらい周期的観点、そして京都市内にある大きな活断層から京都大地震の高い可能性シグナルが送られています。京都市として大地震を想定した最も大きな災害は、間違いなく古い家屋の倒壊であり、それに対して京都市の耐震対策の予算は、平成12年度はわずかに876万4,000円であります。その中には耐震診断や耐震改修工事融資などの施策が入っています。しかしながら、決して意味のないものとは言いませんが、本当に実績と効果がある施策になっているのでしょうか、都市計画局長にお伺い致します。このことの質問は、本来の目的であります大地震時に倒壊のおそれのある木造家屋の耐震補強に結び付いていないと考えるからであります。

 また、昨年から横浜市では木造住宅耐震改修促進事業として従来の耐震診断に加え木造住宅耐震改修工事補助金制度が実施されています。他都市の生きた施策をまねすることは市民にとってプラスになるなら恥ずかしいことではありません。京都市としてもこのような補助金制度を至急に検討し、市民に耐震改修工事の必要性と行政側の援助を明確にすべきと考えますがいかがでしょうか。
 予測される災害は起こってからでは遅すぎます。特に地震による災害の家屋倒壊は市民の自主的な取組により被害を防げるものであります。そのためにも一層の耐震補強の必要性のPRと行政の補助により本来の地震における防災対策が進められると確信するものであります。併せて都市計画局長にお伺い致します。

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 最後に、私の地元である西京区に関連した質問をさせていただきたいと思います。まず桂駅東通の整備についてであります。
 平成6年度に東口駅前広場が完成しましたが、その後の整備が進んでおらず、道路幅員が5メートルから6メートルと狭いため車道に自転車があふれバスの離合もしにくい状況となっています。このような状況の中、昨年度に自転車駐車場用地が確保され一部で道路の拡幅工事が行われたところであります。長年の間、地元住民が要望していた桂駅東通の道路整備についてやっと着手されたという思いであります。ついては一日も早い完成をお願いしたい。そこで今後この自転車駐車場の建設及び桂駅東通の整備状況はどのようになっているのかお聞かせください。

 次に、久世北茶屋線の整備については、
 現在向日市域においては整備が着々と進んでおり早期に供用が開始されると聞いております。しかし、京都市側においては依然としてJR東海道本線と阪急京都線の交差部分がネックとなっております。JR東海道本線のアンダー部の拡幅については昨年度にJR西日本に工事委託されたところでありますが、今後の見通しをお聞かせ願いたい。一方、阪急京都線の踏切については幅員が狭く車両の通行に支障を来している中、その改良が必要と考えており、現在の取組状況と今後の見通しについてお伺いしたいと思います。

 次に、4月27日にオープンしました大原野森林公園についてお尋ね致します。
 ゴルフ場の開発不許可に伴い京都市が取得したものですが、長年掛かりやっとめどが立ち、優れた自然環境をそのまま楽しんでもらう雄大な公園として整備されました。ポンポン山にも隣接したコースは市民に歓迎されることだと思います。しかし、大きな問題があります。それは交通アクセスの問題です。大原野森林公園に行くには交通機関を利用しても2時間も歩かねばならないということです。しかもバスの本数も少なく道路事情も非常に悪い状況となっています。色々と難しい課題もあるとは思いますが、願わくば土曜、日曜だけでも足の確保をしないことには宝の持ち腐れになりかねないと思いますが、いかがお考えでしょうかお答えください。

 次に、交番所の設置についてでありますが、
 阪急桂駅は西京区最大のターミナルで東口、西口があります。1日約6万5,000人の乗降客がありトラブルが非常に多くなっています。駅前の駐停車、駐輪の問題や放置自転車、バイクなどの問題、痴漢、ひったくりなどの様々な問題が山積し付近の住民の方々から多くの苦情を耳にしております。桂駅近辺には何としても交番所が必要であります。大きな事故があってからでは遅いのです。予算がないとか適当な場所がないとか、住民が請願を出す出さないの問題ではありません。この件は、これまでに何度となく質問して参りましたが、いまだに実現しておりません。安心、安全な市民生活を確保するため、京都市長として強力に京都府に働き掛けていただくことを強く要望しておきます。

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 最後に、これはお願いですが、桝本市長の健康管理についてであります。
 市長は皆様も御存知のとおり、いつも元気でバイタリティにあふれ、1年中日夜を問わず激務をこなされております。しかしながら、去る5月14日に亡くなられた小渕前首相も過労が原因で脳梗塞になられたとのことであります。歴代の京都市長もほとんどが病で倒れておられます。もちろん市長御自身も周囲の方も健康管理には十分留意されていると思いますが、やはり最低月に1日ぐらいは日を決めて、例えば毎月1日は公務から完全に離れ休養をとっていただきたいと思います。また休まれたときには、公務で行かれることはたくさんあると思いますが、美術館やコンサートなどに出掛けていただき、1人で、あるいは御夫婦でゆっくりと時間を過ごされ、休養をとりつつ幅広い知識や心の豊かさを更に深められることも大切ではないかと思います。是非とも一度御検討いただきたいと思います。

 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)

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●副議長(山口幸秀君)●桝本市長。

 〔桝本市長登壇〕

●市長(桝本頼兼君)●天方晶英議員の御質問にお答え致します。

 まず美術館本館の再整備などについてでございますが、平成15年度に開館70周年を迎えるに当たりまして、21世紀の芸術文化都市京都にふさわしいミュージアムにしていくために老朽化した施設をリニューアルし、多くの市民が心をいやし、楽しみ、学び憩う、市民に開かれた美術館として親しまれるよう整備する必要があると考えております。併せて運営体制の充実と共に芸術系大学等との連携やボランティアの積極的な活用などを織り込んだ本館再整備基本計画を平成12年度に策定して参りたいと考えております。

 次に、美術館等の収蔵庫の集中管理等についてでございますが、それぞれの施設の性格が異なることから現段階では施設ごとでの整備が適していると考えております。先生の多くの御提案は、京都市の新たな芸術の風土を作り出すきっかけとなるユニークな発想であると存じております。その御趣旨を踏まえながら今後研究を行って参ります。

 次に、京都市交響楽団の今後の運営と活動についてでございますが、御指摘のとおり、近年の社会経済情勢の影響を受け、他のオーケストラと同様大変厳しい運営状況にございます。そうした中で文化と芸術の都として世界に誇れる演奏水準を持つオーケストラを目指すとともに、日本で唯一の自治体直営のメリットを生かし、多くの市民に愛され親しまれる京響を目指し更に発展していく必要があります。そのためには聴衆の高度でかつ多様なニーズにこたえ、多くのクラシックファンを魅了し感動を与える演奏会をできる限り多く開催するとともに、新たな観客層を開拓できる魅力ある企画の実現に力を入れるなど全力を挙げて日本の音楽界をリードする京響となるよう関係者共々努力して参りたいと考えております。

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 以下、副市長、教育長及び局長が御答弁申し上げます。

●副議長(山口幸秀君)●増田副市長。

 〔増田副市長登壇〕

●副市長(増田優一君)●まず桂駅東通の整備についてお答え致します。本路線につきましては、阪急桂駅東口広場から山陰街道との間のアクセスの向上を図るため道路整備を実施しているところでございます。御指摘のとおり、この道路整備を進めるに当たりましては自転車駐車場の施設整備が大きな課題であったところでございますが、長年の懸案でありました自転車駐車場用地を昨年度に桂駅東口の東側に確保致したところであり、まず本年度は、この用地に約500台収容の自転車駐車場を建設して参りたいと考えております。引き続き桂駅東通沿いの自転車駐車場を再整備して参ります。更に阪急電鉄とも放置自転車対策について協議を進めているところでもございます。また一方、道路工事につきましては、昨年度はバスが容易に離合できるよう一部拡幅工事を実施したところでありますが、引き続き残る用地の買収を早急に行い道路の早期完成に向けて取り組んで参ります。

 次に、久世北茶屋線の整備についてお答え致します。本路線は、本市の南西部地域におけるまちづくりや地域の活性化を促すうえで極めて重要な東西幹線道路であります。JR東海道本線との交差部につきましては既に2車線で暫定的な供用を行っておりますが、昨年度にJR西日本との間で4車線化拡幅の工事委託契約を締結し、平成15年度の完成を目指して現在工事着手に向けた準備作業を進めているところであります。また阪急京都線との交差部につきましては、府市協調のうえ国庫補助による連続立体交差化に向けた事業調査を進めておりますが、併せて暫定的な4車線への拡幅につきましても、現在阪急電鉄などの関係機関と協議を行っており、引き続き鋭意取り組んで参ります。以上でございます。

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●副議長(山口幸秀君)●〓木副市長。

 〔〓木副市長登壇〕

●副市長(〓木壽一君)●京都芸術センターの活動についてお答え致します。21世紀は芸術文化が都市の格を決めると言われておりまして、これからは京都の芸術文化を担う若い意欲的な芸術家の支援が不可欠なものと考えております。こうした観点から本年4月に京都芸術センターを開設し、日本の伝統文化の絶えざる継承と世界の最先端の芸術分野の創造に挑戦する新進気鋭の芸術家を輩出する拠点として様々な活動を展開し多くの市民の方々に御参加いただいております。芸術センターが核となって芸術文化活動のにぎわいの輪が周辺地域にも広がっていくことを期待致しております。この芸術センターの活動と若手芸術家の飛躍に向けた活動資金を助成致します京都市芸術文化特別奨励制度などの施策を効果的に組み合わせまして、21世紀に大きく花開く芸術文化都市京都の実現に向けて積極的に取り組んで参ります。以上でございます。

●副議長(山口幸秀君)●中野文化市民局長。

 〔中野文化市民局長登壇〕

●文化市民局長(中野代志男君)●まず美術館における常設展についてでありますが、本年4月から開催しております京都市美術館コレクション展は、第1期は春の夕・名匠たちの逸品という副題の下、コレクションを代表する日本画、洋画、工芸の名品96点を展示致しております。開催から1箇月の入館者数は9,000人に上り、今回の常設展に対する市民の期待と関心の高さを物語っており、報道機関にも多く採り上げられております。また入館者は所蔵品の質の高さに感動を覚えた、京都に来たときの楽しみが増えた、さすが京都だけのことはあるなどの高い評価を得ております。今後引き続き4期にわたりまして京都画壇が生んだ至宝とも言える名作を展示し、市民はもとより京都を訪れる内外の観光客に親しまれる常設展となるよう努めて参ります。

 次に、京都会館についてでございますが、京都会館は昭和35年の開館以来、市民の皆様の芸術文化の拠点として親しまれて参りました。引き続き多くの市民の皆様が気軽に文化に触れることができ、かつ出演者の技能がより磨かれるよう市民の文化活動の中核施設として運営して参りたいと考えております。また施設整備につきましては、新たに第一ホールにエレベーターを設置し3月30日から運転を開始するとともに、正面ピロティにスロープを設置し4月19日から供用を開始したところであります。今後ともこれまで以上に誰もが安心して快適に利用できる施設づくりに努めて参りたいと考えております。

 次に、文化会館等の利用率についてであります。一部の文化会館のホールの利用率が低くなっておりますが、創造活動室におきましては多くの皆様に御利用いただいております。文化会館等の活用につきましては、地域の学生による吹奏楽あるいは舞踊の発表会、市民創造ステージ等日ごろから培ってきた学習や活動の場として気軽に御利用いただくよう取組を進めているところであります。今後とも文化会館等が市民の文化の向上と発展を図り、豊かな市民生活を実現するための施設として皆様に御活用いただけるよう努めて参ります。

 次に、音楽芸術振興財団と文化ホール運営センターの統合の目指すべき方向についてでありますが、統合によりましてこれまで両財団が培って参りました人的ストックや文化事業におけるノウハウを集約し、更なる文化芸術の普及振興を図り、来るべき新世紀の本市文化行政の発展に資する事業を展開して参る考えであります。具体的には地域文化会館を活用したコンサートなどによってクラシック音楽ファン層の拡大を図る事業の実施や、施設相互のネットワーク化による市民の皆様への効果的な文化情報の発信などを実施し、これまで以上に親しまれるコンサートホールや地域文化会館を目指して参るものでございます。以上でございます。

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●副議長(山口幸秀君)●西都市計画局長。

 〔西都市計画局長登壇〕

●都市計画局長(西晴行君)●耐震対策についてでございますが、本市では先の阪神・淡路大震災を教訓として平成8年度から木造住宅に対する耐震診断士の派遣事業及び耐震改修の際の融資制度を、また平成10年度からは建替えに当たっての融資制度を設けるとともに、木造住宅の耐震診断に基づく補強計画図と工事費見積書の作成事業を行っており、今後その情報を市民に提供していくことと致しております。この点も含め今後とも一層の制度の普及及び改善に努めて参ります。なお住宅の耐震改修工事費に対する補助金制度の創設につきましては、現在の本市の厳しい財政事情に照らすと非常に難しい課題と考えております。以上でございます。

●副議長(山口幸秀君)●野嶋建設局長。

 〔野嶋建設局長登壇〕

●建設局長(野嶋久暉君)●大原野森林公園についてお答え致します。当公園につきましては、優れた生物的自然の特性を維持しながら人と自然が触れ合える場として本年4月27日に開園致しました。この公園の利用につきましては、動植物等の自然を対象とした観察会あるいは環境教育の一環としての教室の開催等を実施し、市民の皆様の利用の増加を図って参りたいと考えております。また、この公園へのアクセスと致しましては自然環境への配慮から徒歩利用を前提として整備を進めて参りました。御指摘の利便性の確保につきましては、難しい課題もございますが、今後の利用者の推移を見ながら関係公共交通機関に働き掛けるなど今後の研究課題として参りたいと考えております。以上でございます。

●副議長(山口幸秀君)●矢作教育長。

 〔矢作教育長登壇〕

●教育長(矢作勝美君)●京都市立音楽高等学校についてでありますが、音楽高校第1期生である今春の卒業生の進路につきましては、京都市立芸術大学をはじめ難関と言われる大学に多数合格しており、これらはヨーロッパ各地での音楽研修や著名な演奏家による公開レッスンの実施など高度な専門教育の成果であると考えております。また最近の卒業生でもNHK交響楽団の首席チェリストをはじめ第一線で活躍する演奏家や世界的なコンクールでの優勝者など世界を舞台に活躍する音楽家を多数輩出しており、在校生についても全国レベルのコンクールで優勝するなどの実績を上げております。今後とも文化創造都市京都にふさわしい世界に羽ばたく音楽家の育成と我が国の高等学校の音楽専門教育をリードする学校づくりに努めて参ります。

 次に、博物館ネットワークの活用についてでありますが、御指摘の市内141館の博物館、美術館等が加盟する京都市内博物館施設連絡協議会と共同で博物館ガイドブック京のカルチャースポットの発行や加盟館を会場に市民を対象とした公開講座の開催などに取り組んでおります。また昨年度実施しました博物館ボランティア養成講座の終了生が学校歴史博物館など5館で来館者への案内や説明の活動を始めたところであります。更に京博連との連携をより一層深め、市民や観光客に幅広く親しまれる学習体験プログラムの開発に取り組むとともに、今月24日から大阪で開催されます博物館の見本市、関西ミュージアムメッセ2000ヘ参加するなど京都文化を広く内外に発信する博物館ネットワークの充実に努めて参ります。以上でございます。

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●5月定例市会副議長退任挨拶●

  民主・都みらい市会議員団   山口幸秀議員

〔山口幸秀前副議長退任の挨拶〕

●お許しをいただきまして、一言副議長退任のお礼のごあいさつを申し上げたいと思います。

 丁度昨年の5月市会におきまして第74代目の副議長に就任させていただいて以来1年間、二之湯議長さんの賢明な御配慮と同僚議員の皆さん方の御支援と御協力のおかげで、つつがなく、大過なく1年間を過ごさせていただきましたことに対して心から謹んで厚くお礼と感謝を申し上げたいと思います。この1年、京都市政にとりましては21世紀を展望したグランドビジョンも昨年決定致しました。そして大切な市長選挙もございました。そしてまた画期的な地方の時代と言われる地方分権推進一括法も成立致しましたし、介護保険制度も新しく4月から発足致しました。振り返ってみますと、京都市政にとって画期的な1年間でなかったかという思いを致しておるところでございます。また議会にありましては、二之湯議長さんが全国市議会議長会の会長さんという重責を担われ、例年になく副議長の職責も急がしい1年ではございましたけれども、私にとりましては非常に充実した1年でございました。特に昨年、二之湯議長さんと一緒に開かれた京都市議会にするために情報公開条例の制定を市民に約束させていただきましたが、この後、本日全会一致をもって制定されることにつきましては、私にとりましても感無量でございます。これもひとえに皆さん方の御協力のたまものと深く重ねて感謝申し上げる次第でございます。今後は一市会議員として京都市政の多くの課題の解決と京都市政のますますの推進発展のために微力ではございますが力一杯頑張らせていただきたいと思います。言葉少のうございますが、これをもちましてお礼のごあいさつに代えさせていただきます。本当にありがとうございました。(拍手)

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●5月定例市会副議長就任挨拶●

  民主・都みらい市会議員団   今枝徳蔵議員

〔今枝徳蔵議員新副議長就任の挨拶〕

●副議長(今枝徳蔵君)●お許しをいただきまして、一言ごあいさつを申し上げます。

 20世紀から21世紀への大きな節目に,第75代の京都市会副議長に多数の皆様の御推挙を賜りましたことをここに厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 私は、御存じのように日ごろから大変がさつ者ではございますけれども、しかし、自分の生き方として本音でものを言い本気で行動しようということを信念として参りました。これからも本音で、本気で行動させていただきたいと思っております。そして私たちの行っております議会活動が本当に市民のためになるのか、また大きくいえば京都のためになるのかということを常に頭の隅に置きながら議会運営のお手伝いをさせていただきたいと思います。幸い二之湯議長さんは、2年目の議長さんでもございますし、識見そして経験とも大変豊富な方で、現在は全国市議会議長会の会長という大変重要な御要職もお務めでございまして、言い換えれば、私は日本一の市会議長だと思っております。その議長さんに色々と御指導いただきながら大好きな京都のために議会運営のお手伝いをさせていただきます。これからどうぞよろしく御指導、御鞭撻のほどお願い致しましてごあいさつとさせていただきます。どうもありがとうございました。よろしくお願いします。(拍手)

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●5月定例市会委員報告要旨●

  民主・都みらい市会議員団   小林あきろう議員

●議長(二之湯智君)●日程第6、●議第95号及び議第98号、京都市土地利用の調整に係るまちづくりに関する条例の制定について、ほか1件●、以上2件を一括議題と致します。

 建設消防委員長の報告を求めます。建設消防委員長小林あきろう君。

 〔小林建設消防委員長登壇(拍手)〕

 建設消防委員長(小林あきろう君)●本委員会に付託されました議第95号京都市土地利用の調整に係るまちづくりに関する条例の制定について及び議第98号京都市自転車等放置防止条例の一部を改正する条例の制定について、審査の過程において論議されました主な事項とその結果を御報告申し上げます。

 当委員会と致しましては、5月17日の本会議において付託を受け、5月18日に議第95号については産業観光局の出席も求めて都市計画局に対する質疑を行い、また議第98号については建設局に対する質疑を行った次第であります。 まず議第95号京都市土地利用の調整に係るまちづくりに関する条例の制定については、理事者から、近年本市において工場跡地等が大型商業施設などに土地利用転換されるなど、都市や地域に与える影響を考慮しないままに開発が進められ、まちの様相が変わり市民の生活に影響が出るような無秩序な土地利用転換が行われている。これに対応するための法的手段としては用途地域制度等による調整の手法があるが、それだけでは限界があるので望ましい土地利用へ緩やかに誘導していくために開発の構想段階から市民への情報の公開と市民、行政と事業者との協議をきっかけとして京都らしいまちづくりを目指すための手続を条例により制度化しようとするものであるとの説明がありました。

 これに対し、本条例の効果と目的の達成見通し、本条例の規制による京都経済活性化への影響、拙速な条例制定の見直しの考えや景観にも配慮したまちづくり条例制定の必要性、商店街の衰退や過剰店舗状態への認識とその対応、集客施設の指定範囲拡大の考え、事業者が指導、勧告に従わなかった場合の対応などについて論議が交わされ御意見がありました。

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 次に、議第98号京都市自転車等放置防止条例の一部を改正する条例の制定については、理事者から、先般策定した京都市自転車総合計画に基づき、今回条例の一部を改正しようとするものであるが、主な改正内容は、現在駅周辺など自転車の撤去区域にも原動機付自転車の放置が増えてきているので、この原動機付自転車の撤去を実施し、その返還を受けようとする者から撤去及び保管に要する費用を徴収することを定めるとともに、国の改正自転車法に基づき撤去した自転車及び原動機付自転車の保管及び処分制度に関する規定を整備するものである。また自転車駐車場の付置義務対象施設を、現在は食料品を取り扱う大規模な小売店舗の新設等のみに限定しているが、集客施設等における自転車駐車場の不足から食料品を取り扱わない大規模小売店舗や銀行、遊技場にも新設等の際に付置義務を課していくものであるとの説明がありました。

 これに対し、撤去保管料の積算根拠と見直しの考え、原動機付自転車撤去区域の全市的な展開の見通し、条例遂行のための保管所の位置や数などの環境整備の取組、自転車駐車場付置義務の罰則規定の活用の考え、本市における自転車駐車場設置の努力、放置自転車解消のための都市型レンタサイクル導入の見通し、バリアフリー化などのための走行環境整備の考え、自転車に住所、氏名明記の考えなどについて論議が交わされ御意見がありました。

 概略以上のような審査の後、更に各会派において御検討いただき、その結果を昨日の委員会で御発表願いましたところ次のとおりでありました。すなわち自民党、民主・都みらい、公明党の各議員団は、いずれも原案に賛成する。共産党議員団は、議第95号は審査を継続し、議第98号については賛成するとのことでありました。

 そこでまず議第95号の継続審査について表決を採りましたところ、少数で否決されましたので共産党議員団は原案に反対するとのことでありました。この後、本案について表決を採りましたところ、ただ今お手元に配付してあります委員会報告書のとおり、議第95号については多数をもって、議第98号については全会一致をもっていずれも原案のとおり可決すべきものと決定した次第であります。 以上であります。これをもちまして委員長報告を終わります。(拍手)

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