建築科1年終了設計 岡崎公園に建つ美術館
「旧織物工場を展示空間に仕立てる」
清永貴文
@ 外観模型
公園に横たわるコンクリートのボリュームの上からのこぎり型の屋根がのぞいている。
その外観はそこを訪れるものに内に存在する ’’特別な場所’’ を感じさせる。
A 平面構成
平面は中心に木造の展示室があり、その周りを中庭、回廊、そしてRC造のエントランスホールや
管理ゾーンが取り囲んだ構成となっている。
その層になった平面構成が境界の役割をしつつ、展示空間を内へ内へと包み込んでいる。
B 内観スケッチ1(エントランスホール〜受付)
エントランスホールに入ると正面右手にミュージアムショップと受付が並んでいて、
受付をすませて奥へと進んでいく。
C 内観スケッチ2(受付横通路)
受付後コンクリートの壁にはさまれた通路を進み、
左側へ曲がって回廊入り口へと導かれる。
D 内観スケッチ3(回廊入口)
回廊入口には天井高と同じ高さの扉があり、
それを自らの手で開けて回廊に入っていく。
E 内観スケッチ4(回廊-中庭-木造展示室)
回廊をぐるりとまわり’’中庭’’という境界を隔てて展示室を見ることで
展示室に入ることへの期待感が高まる。
F 木造展示室内観模型
展示室は柱を南北方向に4.5mスパンで6列、東西方向に3.6mスパンで6列配し、
梁は柱を挟み込んでボルトで留める構造とした。
梁下端までの高さ;h=4.3m
G 木造展示室内観スケッチ
展示方法は柱間に取り外し可能なパネルをはめ込み、柔軟性の高い展示空間とした。
天井はのこぎり型に傾斜していて、
北面したハイサイドライトから入り込む光が天井面をやわらかく照らし
展示室を淡い光で包みこんでいる。
H 木造の柱、梁、方杖などの架構によって
淡い光に包まれた展示空間に奥行きや、
横方向への広がり、
また縦方向への広がりを与えることができる。