作品4 「フォレストコート」 徂徠 春子
プレゼンテーション
コンセプト
○うちに帰ってきたんだという安心感が持てる場所。
○「透ける」要素(格子、穴あき塀・壁)がつくりだす
閉じているけれど閉じていない連続感のある場所
配置図
平面計画
「交流」と「プライバシー」の空間を明確に区別し、その中間要素として「中庭」を配置
・交流空間 「周辺住民」が主役のおしゃべり空間を間隔の違う格子で囲みアプローチ前に配置
・中間空間 「住民同士」が主役のおしゃべり・遊び空間を中庭・ピロティとして配置
・プライバシー空間 裸足で歩き回ることを基本としたくつろぎの各住戸
平面図
写真
立面図
立面計画
「格子」や「穴あき塀・壁」を介して中庭などの緑が「透けて見える」ことで全体に暖かみをプラス
・ボリューム 建物は中庭をはさんで奥が3階、手前とサイドが1・2階とリズム感をもたせ、ボリュームを軽減
・格子 南側の通りから荒い格子、周辺住民のチャット空間、細かい格子そしてアプローチと並んでおり、
通りから見ると2つの空間にいる人物が微妙に違って見えるよう工夫
同時に周辺の町並みへの配慮の役割をもつ
・穴あき塀・壁 バルコニー・階段室の手すり壁、ピロティ、駐車場の塀に穴をあけ、完全に閉じない空間を創出
断面図
断面計画
プライバシー保護のため全住戸GLより900上げている。
講評:コート型で、各戸へのアプローチに必ず中庭を通る動線計画になっている。既存の町並みの形態や材料を真似るのではなくスケール感の調和をはかり、空間の透け方によって建築の奥行きをみせようという意欲的な提案。プライバシーの度合いに応じて、外部に面したセミパブリックな「チャット空間」、集合住宅の住人にのみ開かれたセミプライベートな中庭、プライバシーの守られた住戸空間と段階的に空間が構成されており、それぞれの空間が「穴あき壁」や「格子」の重なりを通して半ば隠れ、半ば透けて見えるよう工夫がこらされている。 |