HISTORY OF GOTHIC ARCHITECTURE
Cathedral, Bourges No.1

ブールジュ大聖堂 No.1
: Cathedrale Saint-Etienne de Bourges; France, Bourges; about 1195-1255

- パリの南約200kmの、ロアール川の支流に面するブールジュにあり、正確にはブールジュのサン・テチエンヌ大聖堂という。シャルトル大聖堂と並ぶ盛期ゴシックの最初の大聖堂。
ほぼ同時期のシャルトル大聖堂の形式はフランス古典ゴシックの出発点となりひろまったが、ブールジュ大聖堂は特異な形式をもっており、影響を与えた大聖堂は少数である。
- ブールジュ大聖堂は袖廊のない単純な二重側廊、半円形の二重周歩廊をもち、その発想の影響源をパリのノートルダム大聖堂に見ることもできるが、しかし内部空間はまったくことなる。
外側の側廊の高さは内側の側廊の高さに比べて低く、その高さの差を利用して、内側の側廊の上部に設けられたトリフォリウムとは別に、外側の側廊の上部にトリフォリウムと高窓が設けられた。
そのため、身廊側面の立面は、身廊、つまり内側の側廊の立面としてアーケード、トリフォリウム、クリアストーリがあり、その高いアーケードの向うに、外側の側廊のアーケード、トリフォリウム、小さなクリアストーリという立面が繰り返されている。
- 2度の火災の後に、ブールジュの大司教アンリ・ド・シュリーにより、1195年に再建がはじまる。1214年に内陣部が完成、1225-55年に外陣が建設されたが、西正面は1270年代まで建設が続く。
その後手が加えられ、1505年に北塔が崩壊し1542年に再建された。

- 袖廊がない二重側廊をもつ五廊式をとり、身廊には六分ヴォールトを架けて、主廊の大アーケードによる第2側廊まで見通せる広がりのある空間をつくっている。
さらに、袖廊がなく、またそれゆえ交差部がないため、全体がシンプルであり、統一的一体感のある完結的な堂内である。
- 身廊の幅15m、身廊の天井の高さは37mでシャルトル大聖堂とほぼ同じで、身廊を高窓で直接採光するバシリカ型断面だが、アーケードの高さは20mで、シャルトルの14mに比べ高く、身廊、側廊の区別を感じさせない一体感をつくっており、水平方向の広がりを感じさせる。
また、第1側廊のヴォールトの高さは21.3m、第2側廊は9.3mであるので、大アーケード上部のトリフォリウムと高窓と同様のモチーフを第1側廊と第2側廊との間の上部にも、繰り返すように設けることができ、したがって窓は身廊部分上部、第1側廊上部、第2側廊壁面と次第にセットバックするように繰り返され、奥行をつくりだしている。
一体感と完結感のあるピラミッド状の内部空間は、シャルトルをはじめとする古典ゴシックの内部空間とはまったく異なっている。

撮影:西垣安比古


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