歯型をとるときにゲロッとなるやつ、なんとかしてくれません?

 歯に金属を詰めたりかぶせたりするとき、印象材とよばれるドロッとした粘土のようなもので歯型をとります。これに硬い石膏を流し込んで模型を作り、この模型を使ってピッタリの詰め物やかぶせを作ります。なぜこんなに面倒なことをするかといいますと、現在ではこの方法が最も精密な技工ができるからです。
 ドロッとした印象材が、のどの奥へ流れてきたときには本当に気持ち悪いですよね。涙が出てしまいます。私たち歯医者もそれはよく知っていますのて、できるだけのどに流れないように工夫していますが、それでも気持ち悪いものです。すみませんが我慢していただくしかありません。歯型をとるときには、できるだけ鼻で呼吸したほうがえずきにくいようです。
 もともと体質的にえずきやすい方は、日頃から歯を磨くときにハブラシでのどを刺激して、少しずつ慣らしていけば、えずきにくくなるようです。また、ウソのような話ですが、あごに10円玉を、のどぼとけの下に100円玉をセロテープではりつけると、えずきにくくなるそうです。一度ためされてはどうでしょうか。
 最近では、印象材で歯型をとらずに、小型ビデオカメラで削った歯の映像をとらえて、コンピューターで形を分析し、セラミックの塊から詰め物やかぶせをを削り出すような装置も開発されています。しかし、まだ従来の方法ほど精度があまり良くなく、健康保険も効かないことから、あまり普及はしていないようです。でも、将来的にはそんな時代が来るかもしれませんね。少しでも患者さんが楽に治療を受けられるように、私たちも努力しています。


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