必ずしもそうとは限りません。

　抜かずに治療できる歯を抜いてしまうのは良くない歯医者さんです。しかし、抜かないといけない歯を抜かないのは良い歯医者さんとは言えません。歯医者さんで歯を抜いてもらって、「歯をぬいてもらった。」と言う人はあまりいません。たいていの人が「歯を抜かれた。」とか「歯をぬきやがった。」と言います。ですから、歯医者の評判を落とさないように、悪い歯も抜かない歯医者さんもいます。しかし、このような歯医者さんは、決して良い歯医者さんとは言えないのではないでしょうか。
　本当に良い歯医者さんとは、少しでも抜かずに治療できる歯は上手に治療して残すが、どうしても抜かないといけない歯は、患者さんに充分な説明をしてから抜く歯医者さんだと言えるでしょう。

　次のような歯は、痛くなくても抜いてもらったほうが良いのです。
　その歯が原因で化膿していて、その歯を抜かないと他の歯や顎の骨が侵される場合。
　その歯が原因で炎症が起こっていて、その歯を抜かないと炎症が止まらないとき。
　役にたっていなくて、将来痛くなるであろう親知らずの歯。
　歯の大きさに比べて顎の大きさが小さく、歯を抜いて矯正しないと歯並びが悪くなるとき。