いろんな歯磨剤があるけど、どれがいいの?

 基本的に、歯磨剤は何もつけなくてかまいません。そのほうが、ゆっくり時間をかけて歯を磨いても口がにがくならないし、いつでもどこでも、テレビを見ながらでも磨けます。また、歯磨剤により、異常に歯がすりへったり、知覚過敏になったりする心配もありません。何もつけなくても、歯垢は軟らかいものですから、ハブラシでこするだけで充分とれます。でも、次のような場合には、歯磨剤の使用をおすすめします。
1 歯の表面に茶渋のような汚れがついて黄ばんできたとき
2 歯磨剤に含まれているフッ素などの成分の効果を期待するとき
3 口の中があぶらっこくてスッキリさせたいとき
したがって、歯磨剤を使うのは一日一回だけでよいと、私は考えています。


 最近は、かなり多くの種類の歯磨剤が販売されています。それらの特徴をみてみましょう。

1 フッ素入りハミガキ
   フッ素やキシリトールによる虫歯予防効果は、高く評価されています。
   虫歯の予防に効果があります。
2 酵素入りハミガキ
   デキストラナーゼなどの酵素により、歯垢を分解して歯磨の効果を高めます。
   しかし、歯垢のどの程度内部にまで酵素が浸透するかは疑問です。
3 消毒薬入りハミガキ
   薬効は、うがいをすればすぐに無くなりますので、あまり期待できないかもしれません。
   消毒薬により、アレルギーが生じる可能性がありますので、私はおすすめしません。
4 アパタイト入りハミガキ
   C1程度の小さな虫歯に、歯の成分のアパタイトが沈着して、虫歯が治るといわれています。
   唾液の中にはカルシウムイオンやリン酸イオンも分泌されていますので、アパタイトがなくても
  小さな虫歯はていねいな歯磨きにより自然と治ります。注意していただきたいのは、目で見える
  ような虫歯は決して歯磨きだけでは治らないということです。歯医者さんで治療してもらって下さい。
5 塩入りハミガキ
   塩が溶けるときに水分を吸い込みますので、腫れたハグキがひきしまったような気がします。
  しかし、これは一時的なものです。ハグキが腫れているのは歯垢や歯石が原因ですから、これ
  を除去しなければ意味がありません。また、塩の結晶でハグキに傷をつけていためないように
  注意しましょう。
6 液状ハミガキ
   磨き粉が含まれていないため、磨きすぎて歯がすりへってしまう危険が少ないです。
  口の中をスッキリさせるために用います。

 


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