ごった日記2000 8月21日〜31日


【8月21日(月)】
村上龍『共生虫』(講談社)。
 牧野さんが面白かったというので読んだのだが、何だか無駄なことの羅列を読まされているようで前半は特に退屈。後半ちょっと面白くなるが、それにしてもなあ。牧野さんが書いてたらせいぜい八十枚くらいでもっと面白いものになってたろうに。
●スカパーのアンテナ設置にようやく来てくれて、ディレクTVとサヨナラ。仮視聴できるまで二三日かかるようなことを言っていたのに、夜にはメールが届いてて、見られるようになった。ソニーのチューナーだが、番組表に必要な情報が少なくて見にくいのが難。ディレクTVの番組表でさえ「もっとたくさん表示して欲しい」と思っていたのに……。
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【8月23日(水)】
●藤原ヨウコウさんが、「鳥迷宮」という作品で賞を受賞されたということで(何の賞かは何度か聞いたが覚えられない)、その作品を生み出すきっかけを作ったという(そうらしい)ゴーストハンター連作の三人でお祝いしようではないかと京都で飲み会を開く。
 ヨウコウさんのご近所だという菅さん武田さんご夫妻も途中から合流。
●東京から帰る途中だったヨウコウさん、菅さん達が帰った後、三人でコーヒーを飲んで解散。

【8月24日(木)】
●昨日買ったとみさわ昭仁『ゲームフリーク』(メディアファクトリー)を一気読み。
 知ってる人は知ってる、ポケモンを作ったあのゲームフリークについてのドキュメント。知り合いなので、前から出る出ると聞いて待っていた本。ゲーム作りの大変さもよく分かります。

【8月26日(土)】
●世間的には今日は「ドラクエ7」の発売日ということでニュースにもなっているようだが、そう、今日は「G4 cube」の日本発売の日でもあるのだった。というわけで我々は、田中さんからもらった古いパフォーマを処分するとともにcubeを受け取りに寺町へ出かけた。
●iMACはさほど可愛いとは思わないが、クラシックやアップルIIのコンパクトな奴(機種名を失念)には結構憧れたわたしである。トランスルーセントというよりもクリスタルな感じといい、ごそっと引き出せる本体といい、トースターのように上から出てくるディスクといい、やっぱりかっこいい。
 液晶のスタジオディスプレイは、ケーブル一本で本体と繋がって電源コードもいらず、USBポートが二つついてるので、キーボードもスピーカーもディスプレイと繋げばいいというのはありがたい。表示もくっきりしてるのはやはりデジタルだからなのだろうか。
 アナログRGBだってデジタルなんじゃないかと思うのだが、違うの? ディスプレイに出力する段階で本当にアナログになってしまうということなのだろうか。謎。

【8月27日(日)】
中原文夫『言霊』(ハルキ・ホラー文庫)。
 スラップスティック、というほど笑えるわけではないが、まあバカな話ではある。話がぽんぽんと展開し過ぎるので、もうちょっと書き込んで欲しかった。バカな話なので気が引けたのだろうか。

【8月29日(火)】
麻耶雄嵩『木製の王子』(講談社ノベルズ)。
 麻耶ワールドの登場人物が(少なくとも名前だけは)勢揃いして、『夏と冬の奏鳴曲』の続編的意味合いの強い作品に仕上がった。
 面白いアイデアだが、不必要としか思えない登場人物(烏有など)、読む気にならないアリバイ検証(多分、一種のギャグだと思うのだが)など、ちょっと理解に苦しむ点も。

【8月30日(水)】
●『腐蝕の街』『屍蝋の街』と装丁をお願いした大路浩実さんがホームページO-ctave.INC(ゼロクターブ、と読むらしい)を開設。
 ミステリ系の表紙をたくさん手がけていらっしゃるので、ミステリファンはお仕事を覗いてみると持ってる本が結構あるのでは。
『腐蝕〜』系の渋いのもよいが、有栖川さんの『ジュリエットの悲鳴』や芦辺さんの『死体が冷めぬうちに』のようなのもお洒落でいい。

【8月31日(木)】
山田正紀『ナース』(ハルキ・ホラー文庫)。
 きっと一瞬で書いたに違いないが、こういうのを一瞬で書いてしまうところが山田正紀の凄さでもあり、もったいないところでもある。


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