このたび、アマデウス音楽研究所関連の演奏会や音楽事業を支援するための音楽愛好者の会<アマデウス音楽協会>を設立するため、広く賛同者を募ることになりました。
アマデウス音楽研究所は1984年に発足し、クラシック音楽を中心にした演奏会、音楽事業の企画・制作、主催・運営、および音楽教室の展開などに携わり、地味ながら着実な実績をあげて参りました。
近年、世界文化の一つであるクラシック音楽は一見盛んになったようですが、有名な曲、知名度の高い演奏家、賑やかな話題に彩られた音楽会でないと聴衆が集まらないのが現状です。マスコミに宣伝される音楽家や音楽の周辺領域の華やかさばかりが商業主義に利用されていることも否定できません。
一方、人が生きていくということを見つめ、真に心の糧となる音楽と関わりたいと思っている人々、そしてそのような音楽の喜びを多くの人々と分かち合いたいと望んでいる優秀な音楽家や才能豊かな若い演奏家は確実に増えています。
問題は、このような音楽と人々と音楽家との出会いをつくり出し、それらをつないで行く人と組織と資金が決定的に足りないことであります。
アマデウス音楽研究所はこのような実情の中で、音楽によるコミュニティづくりを夢見て音楽と人々と音楽家との出会いを作る活動を続けています。主宰者の明石好中氏は、合唱やオーケストラの指揮者としても活躍し1994年、京都音楽フォーラムより[京都音楽賞・地域活動部門賞]を授与されています。
我々は多忙な日常や、芸術どころではない環境に埋没しがちですが、音楽に憧れ、音楽を愛し、音楽の喜びを一人でも多くの方々と共にしたいと願っています。芸術立国が日本の21世紀ヴィジョンとして語られていますが、まずは隗より始めよというわけで、アマデウス音楽研究所の音楽活動、特に音楽普及と若い人々の育成事業を支援することにより音楽によるコミュニティづくりの夢の一翼を担おうと言うのが<アマデウス音楽協会>設立の趣意であります。
<アマデウス音楽協会>の支援の第一段階は、演奏会などへの経済的支援と聴衆としての参加、そして会員の輪を拡げることであります。幸いにして輪が拡がって参りましたら、演奏会の聴衆確保の面でも支援が可能となり、第二の段階に入れるのではないかと考えております。第三段階では、<アマデウス音楽協会>自体が音楽会を主催するなど、大きく鑑賞団体として活動できるようになればと夢を描いております。
我々には全く初めての試みであり、発足させてみなければ分からないことが多々ありますが、先ずは上述の第一段階から始めたく、多くの方々のご賛同を仰ぐ次第であります。
2002年5月1日
<アマデウス音楽協会>設立発起人一同
<アマデウス音楽協会>世話人(五十音順)
谷口妙子 丹下 務 高木美沙子 布澤はま江 速水正憲
日浅忠行 福田洋子 藤井恭伸 増田和男