京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2004年4月号 掲載)

着床前診断について

高平恵子   

 先日、神戸の大谷産婦人科(大谷徹郎院長)が、無申請で着床前診断を実施していた件でトライアングルに取材依頼がありました。

 ひとつは読売新聞で(2月5日掲載)、私が個人的な意見を述べさせていただきました。もうひとつは、朝日放送夕方6時台の「ニュースゆう」(3月2日オンエア済み)、こちらは事務局として取材を受けました。

 医療技術が進歩し、「遺伝子治療」「クローン人間」などの言葉が飛び交っています。そんな中で、今回の事は医者のまったく独断による暴走でした。異常や問題のない受精卵だけを選んで着床させるという、このやり方は「人」として踏み込んではいけない領域だと、私は思います。

 障害を持つ子の親として、これからこの子達のために、過ごしやすい社会を作る責任があると思っています。常に目線を、この子達に近づけて、世の中を見ていかなければいけないと実感します。水面下で動く何かや、あふれる情報に押し流されず、本当に大切なものを見極められるよう、この子達に見習いたいと思います。


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