京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2004年4月号 掲載)

あきとの(母の)保育園生活

こてら さちこ   

 ある日、あきとと同じ月生まれの妹を持つお兄ちゃんに聞かれました。
「あきとは、もう1才やろ? なんで歩けへんの?」。考えた事もなかった質問に、たじろいでしまい、一緒になって「なんでやろ〜」と考えてしまいました。

 「病気で・・」とか「ダウン症で・・」とか「あきとは成長がゆっくりでね・・」なんていうのも違う気がする・・・。保護者会で「うちの子はダウン症で・・」なんて発表するという話も耳にするけど、それもピンと来ないし、園側が「この子は障害があるので、みんな助けてあげてねー」なんて言う所もあると聞くけど、それもきっと違う・・。 結局、答えは出ず、保育園の先生に聞いてみました。

 「そんなの人それぞれ違うんだよ」「歩く人もいるし、一生歩かない人もいる。みんな違うのよ」との答え。そうだ!!簡単なことだったんだ! 先生の答えを聞いてストンと腑に落ちました。きっと一緒に生活していく中でいろんなことを感じ合ってくれるような気がします。あきとが保育園に入ってもうすぐ1年。1年を一緒に過ごしたからこその、この質問。クラスの違うこの男の子までが、あきとの成長ぶりを見ていると思うと、うれしくなりました。あきとの居場所を再確認したような出来事でした。
 これからは、何を聞かれても答えは一つ。みんな違って当たり前!!


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