京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2008年4月号 掲載)
みゆき、高校合格しました!

島崎明子   

 「ひなたぼっこ」を上映してから6年半。「おくれのある子かて、みんなと一緒に高校行ってもかまへんやん」と呼びかけた、その夢が叶いました。府立福知山高校三和分校 家政科。昼間定時制高校なので月・火・木・金の4日間、月曜日は4時間目まで。6時22分、京都駅発の山陰線で通います。京都市内には定員割れしていて、入れそうな公立高校はありませんでした。2つの私学に拒否されて、最後の、でも一番行きたかった三和分校で引き受けて下さいました。中学の校長先生も担任も、進路の先生も、わざわざ出向いて、みゆきのようすを高校側に伝えて下さったことも大きく影響したのではと思っています。

 3月21日、教科書や制服採寸のため、高校へ行ってきました。帰る前に、特別支援教育担当だという、ひげづらの優しそうな先生が、「特別なことはなあんにもせえへんけど、でも、なにしよ?」と聞いて下さいました。ほったらかしじゃなく、ちゃんとこの子を受け入れようとして下さっている・・ありがたかったです。心配して下さったみなさん、はげまして、ちからになって下さったみなさん、沢山の人に支えられての合格でした。ありがとうございました。








’08.1月17日   

京都トライアングル 島崎明子   

    北村小夜様

 ごぶさたしています。娘の実幸(みゆき)、福知山高校三和分校(昼間定時制)合格しました。信じられませんでした。京都から2時間かけて車で福知山の本校まで2人で見に行き、受験番号があったのを見つけた時は2人で抱きあって泣きました。落ちることばかり予測していた情けない母でした。
 北村先生の「何が何でもって思わなきゃ、誰も、どうぞ来て下さいとは言わないわ」と言って頂いたこと、山田晴子さんの「京都でも、誰かが始めなきゃね」と言って下さったこと、中邨淳君のお母さんが、千葉でも、2時間以上かけて通っている女の子の話をして下さったこと、そして京都の先輩の村山あきちゃんのお母さんが、いっぱい教えて下さったこと、そんな沢山の人たちに支えてもらって、めでたく合格することができました。愛媛の白石さんにも、いっぱいちからづけてもらいました。でも、でも、一番支えてくれたのは、私のじまんの娘、みゆきだった気がします。「もうあきらめよか」とこの半年で何度か言った私に、「あきらめんとこ!」と娘は言ってくれました。 今日も、もうすぐ合格発表のある福知山高校に着く、という時になって、情けないことに私は、「なあ、みゆき、もし、あかんかったらどうする‥‥」などと言い出したのです。その時のみゆきは立派でした。「あとで考えよ!」と言い放ちました。娘にひっぱってもらった1年だった気がします。

 乱筆乱文お許し下さい。先ずは、感謝を込めて御報告させてもらいます。
 先生、お元気でお過ごし下さい。


08.3.18   

北村小夜   

    島崎明子様

実幸さんの福知山高校三和分校
     合格おめでとうございます。

「あきらめんとこ!」という実幸さんの信念が何よりの力ですね。
みのり多い高校生活になりますよう祈っています。

このところ、私は近県の高校をめざすとりくみの応援にまわっていますが、埼玉でかろうじて定員内不合格を出さなかっただけで、茨城も千葉も定員内不合格を出していて再度挑戦中です。東京では養護学校や特別支援学級から受験した子も希望校に合格しました。神奈川では定員オーバーの中、点数のとれない子が合格しています。

たゆみない活動が高校の門を拓いていくと信じています。



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