京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2012年4月号 掲載)
映画『TAKEO』を観て

渡辺恵

 先日、ダウン症ドラマーTAKEOのドキュメンタリー映画を観た。
 幼少の頃からいろいろな楽器に親しみ、小学生の頃、楽譜をみてピアノの練習をすることを止めたTAKEO。だから?マリンバもピアノも即興になった。彼の感性がほとばしり出る。のびやかで自由な演奏、そして彼独自の美しいメロディが紡ぎだされていく。

 そんな自由さだけではなく、初めてジャンベのワークショップを受けたTAKEOはその後、1年間毎日そのビデオを見て練習し続け、翌年のワークショップではまわりの子たちをリードするくらい地道な練習をしている。ネイティブドラマーが魅了される天才的リズム感!!  本当に好きな事は誰が言われなくても、自ら打ち込む。親でできることは、そんな環境・機会を作ることとTAKEOのお母さんが話していた。私も同感である。

 TAKEOの日常の動作は、どの一瞬を切り取ってもミュージシャンであり、アーティストのそれであったのがカッコいい!! 例えば、石段に腰をかける様子、絵を描く場面、人と出会い言葉を交わす時、ひとりで歩いている時。どんな時も自分自身に対する誇りが感じられた。

 TAKEOの即興マリンバ、ピアノもLIVEで聴いてみたいと思った。


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