3月20日付の「埼玉新聞」は ==母体血清マーカーに関する「見解案」“知らせる必要ない” 厚生省専門委で一致== との見出しで次にように報じています。 |
島崎明子 『厚生省の出生前診断に関する専門委員会(委員長古川順一兵庫医大教授)が19日開かれ、「母体血清マーカー検査に関する見解案」について審議した。見解案の中で最大の争点となっていた「医師が検査の存在を積極的に知らせる必要はない」の部分については「この検査の特質と問題点を踏まえると、医師は妊婦に対してこの検査に対する情報を積極的に知らせる必要はなく、検査を受けることを勧めるべきではない」という文書とすることで委員の意見が一致した。 本来は医療情報は提供されるべきものだが、1,妊婦が検査内容や結果について十分な認識を持たずに検査が行われる傾向がある。2.確率で示された検査結果に対し妊婦が誤解や不安を感じる。3,胎児の疾患の発見を目的としたマススクリーニング検査として行われる恐れがある−−など、この検査の問題点に配慮したもの。 同委員会の中で「知らせる必要はない」という文書を削除する動きがあったことから、産婦人科医師など308人が削除しないように求める署名を提出、障害者団体からも危ぐする声が上がっていた。次回委員会は4月28日。』 ここに書かれているように、もし「知らせる必要がない」という箇所が削除されたとしたら、「何故、この検査のあることを知らせなかったのか」と裁判になることを恐れる医師たちが、妊婦に知らせなければならなくなり、今まで以上に多くの妊婦が検査を受け、不安にかられる妊婦が増大するだろうことは想像に難くないことでした。武部先生、長谷川先生の御努力もあり、佐々木さんをはじめトライアングルからも少なくない人たちが意見書を出したこと、いや、沢山の人たちの必死の働きかけで「知らせる必要ない」が削除されなかったことを心から喜びたいと思います。「やればできることもある! もしかしたら、人間捨てたものではないかもしれない。」埼玉新聞の切り抜きをFAXしてきてくれた佐々木さんは、余白にこう書いていました。 |