京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2000年8月号 掲載)
「障害を持つ人達の素敵な親になるための講座」を受けて

島崎明子   

 以前、トライアングルで講演して下さった、車いすの谷口明広さんの5回連続講座に参加しました。この講座は、障害を持つ子の「自立」にむけて、どのように対処していけばいいかを考えるものでした。

 講師は谷口さんともう一人、香川の大学の渡辺先生。毎回、若い生徒さんを助手に、四国からかけつけて下さいました。

 講義の内容は1回1回とても刺激的で、「子どもさんは10年後、15年後、どこで何をしていると思いますか」「親なきあとは、どうやって生活しますか」「グループ・ホームを作るとしたら、お金はどうしますか。誰にどんなふうに手伝ってもらいますか」etc. 講義のあい間にちょっと言われる一言、二言が、又、ドキ! とか、ヘェ〜! とか思うことがいっぱい。

 例えば、「トライアングルは『普通』にこだわりすぎてるよ。そればかりやっていると、あたり前に受けられる福祉サービスや情報がみんな、もれてしまうよ」とか、「ホームヘルパー2級の資格、とれる時にとっておくといいよ」etc. その他にも、ガイドヘルパーのこと、レスパイト・サービスのこと等、い〜っぱい教えてもらってきました。

 あい間に話して下さった谷口さん御自身の話も、いくつも印象深いものがありました。一番覚えているのは、「ボクはずーっと愛され、可愛がられる存在だったけど、愛する方法を知らなかった。本人が愛せるもの、例えば犬でも猫でも、かわいがれるものがあるといいですよ」と言われた一言。おかげで、今年の夏は金魚にめだかに、かぶとむし・・と沢山の生きものがうちにやってきています。

 ようやく、うちの娘も小学校に慣れてきたことだし、この講座も受けたことだし、ボチボチ先の事、少しづつでも考えてゆけたらいいな、(本当は一日一日で精一杯なのだけれど・・)と思い始めているこのごろです。又、この次、この講座がひらかれる時には、会報にお知らせを載せさせてもらいます。時間と都合のつく方、是非参加してみて下さい。
 そして、子ども達の未来の図を共にステキに紡ぎ始めたいものです。


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