京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2009年8月号 掲載)
通知簿

島嵜実幸

 7月17日に1学期の終業式があり、通知簿をもらいました。国語と体育と英語が3がありました。始めて3をもらいびっくりしました。数学は2がありました。世界史Aと理科総合Bと保健と家庭基礎と被服製作とフードデザインが1でした。でも、補習が3日間あります。夏休みは8月いっぱいで終わります。9月から学校です。保健体育って言うと体育が3です。2学期も頑張りますのでどうぞ応援の方をよろしくお願いします。次は1になった科目を頑張って2か3を取ります。頑張って4も取ってみたいです。
 今日高野玉岡町での卓球大会があり1回は負けたけど、もう1回は勝ちました。


島嵜明子

 みゆきは、小学校から今までの中で、生まれてはじめて5段階評価の通知簿で「3」をもらいました。しかも3つも! とってもとってもうれしかったです。去年、1年生の1学期、国語が「2」だった以外はみ〜んな「1」だったことを思えば、夢のようです。これは、みゆきが学校に慣れたこと、提出物やちこく等、やらなければならない事、やってはいけないこと等が分かってきたこともありますが、逆に一年経って、先生方にもみゆきのことが分かってきたこともあります。それともうひとつは、学校側の姿勢が変化してきた気がします。昨年は「30点以下は「1」です」と繰り返しておられたのに、今年のPTA懇談会では「テストの点だけでは評価していません」と何度もいわれました。できなくても努力していることを評価して下さったということです。

 昨年「このままでは進級はむつかしい」と言う担任の先生に「知的障がいのある子を点数がとれないからと言って落とすのですか?それって差別じゃないですか。この子はこの子なりのがんばりを評価して頂くしかない」と何度も言ってきたのですが、そのことも少しは効果があったのかなあと思っています。科目によっても違いますが、英語や数学のテストを見る限り、どうやったら点数をとらせてやれるかと、精一杯先生方が考えて下さっている気がします。英語のテストには英文にカタカナのルビがふられ、数学はテスト本番とほとんど同じプリントを前もってやらせてもらうのです。そでも、みゆきにとっては、そんなに簡単なことではなくて、ふうふう言いながら私と一緒に勉強しなければなりませんが。それも、小学校の時より、うんとゆっくりなスピードで進んでゆくから、少しはできるのです。中学校の時だって、何かテスト勉強もさせたかったけど、すごいスピードで進んでゆくのでほとんど何も出来なかったのです。

 去年は不安な気持ちを抱えて片道2時間の道をPTA懇談会に通いましたが、今年は先生に「ありがとう」を言いたくて車を走らせました。

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