京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2012年8月号 掲載)
2012年度総会の報告&おしゃべり会の感想

 6月24日(日)、京都市障害者スポーツセンターにおいて、2012年度のトライアングルの総会、おしゃべり会が行われました。参加者は41人。子どもたちは、0才から27才まで47人の参加でした。親たちが総会をしている間、重度体育室では子どもたちのために京大のジャグリングクラブの方がパフォーマンスを披露してくださいました。その後、大きな子たちはボランティアさんと一緒にカラオケに行き楽しんだようです。いつもながらボランティアのみなさんありがとうございました。

 総会では、2011年度の決算報告、活動報告、2012年度の予算案、行事計画などの報告がありました。ここ数年、乳幼児部の活動も盛りだくさんで、行事の数も多く、報告だけでもすごい量…。就学前後の子をもつお母さんたちの熱気がすごかったです。たくさんある行事だけでなく、会報の印刷やホームページの更新など地道な作業にもたくさんのひとが協力し合ってなりたっている会だなあとつくづく感じました。そして今年度の事務局員の承認もいただきました。昨年に引き続き、高平、木村、近藤、島崎、福山、渡辺、西村、小寺の8人です。加えて、林さんも不定期で手伝ってくれるそうです。よろしくお願いします。

 総会の後は、おしゃべり会が行われました。テーマは「それぞれがその人らしく過ごすためにーきょうだいも、親もー」でした。テーマはあったのですが、何しろ参加者が多く41人。一人3分づつ近況報告するだけでタイムアップとなりましたが、みんな3分では話しきれない熱い想いが溢れていて、生まれたときのこと、合併症の手術、入院、きょうだいのこと、学校とのやりとりなど、子どもへの深い愛情が感じられそれぞれにいろんなドラマと感動があり、充実した日々を過ごしているようでした。生まれたばかりの赤ちゃんのお母さんも、お子さんが成人されてるお母さんも、お父さんもみなバラエティー豊かで、ユニークで、ダウン症の子たちのおかげでみんななんて味わい深い人生を送っているんだろうとしみじみ感じました。笑ってしまいました。

 おしゃべり会も終盤に近付いたとき、あるお母さんから、出生前診断の話を聞き、会場は騒然となりました。母体血の検査で99.6%ダウン症の確定診断ができるようになるのだとか…。このことは真剣に受け止め考えなければならない問題です。社会に対して、ダウン症の子どもを育てている私たちにしかわからないこと、言えないことがあるんじゃないかと思います。今の日本の状況、出生前診断、不妊治療、着床前診断、障がい者をとりまくさまざまな問題、原発、放射能のこと…様々な問題が複雑に絡み合っていて、個人個人の生き方に通じるとても難しい問題です。でも、自然淘汰を乗り越え、ダウン症をもってうまれてきてくれたトライアングルの子どもたちに「生まれてくれてありがとう。生きていてくれてありがとう。」って、たくさんのひとが思ってることを、ダウン症のことを知らないひとに伝えたいと私は思います。(小寺)


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