京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(1998年8月号 掲載)
和弘、中学生になる

野田君子(母)   

 早いもので小学校もあっと言う間に終わり、今年中学校の門をくぐりました和弘が、小学校2年生の頃から地域の学校に、育成学級を作ってはどうかと言う話は親の間から出ていたのですが、無い所に育成学級を作るのはほとんど無理だと聞かされ、私達はみんなに呼びかけること無く、遠く離れた四条中学校に行く心構えをせざるを得ませんでした。

 ところが、一昨年4月ギリギリの所で西京極中学校に育成学級かできることになり、願ってもないことで「ラッキー」としか、いいようがありませんでした。後で聞いた話ですが、やはり他の方々の影の努力があったことを知り、すぐに諦めてしまった自分を恥ずかしく思いました。でも育成学級ができたことで普通学級に通っている子供たちが、育成に行くことを進められることも多くなると聞きこれまた難しいですね。

 ともあれ、和弘の場合は、歩いて通える距離になり、それと地域の友達と一緒に中学校に行けることが何よりです。中学校にいき出して最初は帰り道がわからず、私は5日ほど尾行しました。今はやっと学校生活に慣れてくれたところです。これからボチボチ勉強について先生と話し合ってやっていこうと思います。

 和弘には、2つ上のお姉ちゃんがいます。和弘が小学校に行くときは、同じ学校に通わせるかどうか迷っていた私に「和君が、いじめられたら助けられへんから一緒の小学校に入れてあげて」と、親をホロリとさせる一言を言ってくれたお姉ちゃんも今は中三、私が「お姉ちゃん、和君、一緒の学校になったしね」と、言ったところ「え一っ、又くるんかー」と言われ、あの当時のお姉ちゃんはいずこヘ・・・・・こんな感じでしたが、和弘が中学校に行ってからは、「も〜」と言いながらも気にかけてくれている、なかなか兄弟思いのお姉ちゃんです。


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