京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2006年12月号 掲載)
北村小夜先生の講演会をきくにあたって・・・

佐藤友美子
 この講演会が今年の今の時期にあったことが私にとって幸せに思えて仕方ありません・・・。

 娘は2才8ヶ月。やっと一人歩きができだして意思表示も出だしたところです。母子通園に週3回通いだして2年目。そろそろ母娘共にしんどくなってきたところで進路選びがはじまりました。最初は先生のススメもあり、ひなどり学園にしようと決めていました。多少遠くてもそれなりの安心というメリットがあるということで・・・。でもだんなはちょっと首をかしげていましたが、私が落ちつくならと承諾してくれました。

 そして娘を見てみると・・・何だか他のお友達と遊びたくってウズウズしているのが手にとる様にわかりました。でも私は2年間母子通園に通っているので、地域や健常児のお母さん達とかかわる術を知りません。私がビビッて娘を他の子と比べて落ちこみすぐ逃げていました。娘は不満そうに泣いています。

 そこで初めて疑問が生まれました。これからずっと私はこの子に対して引け目を感じながらビクビクしながら生きていかなあかんのか?と。そんなんめっちゃ嫌や!とはっきり思いました。ではどうすれば解消されるんだろうと思い、先月幼児教室へ参加しました。佐々木さん、島崎さんにズバッと愛の鞭をいただき、保育園に行くべきなんだ!と肩をおしていただき、嬉しさと不安で涙がこぼれました。

 そうしてまた母子通園の先生に「やっぱり保育園にします」と伝えるとしばらくしてから次のようなことを言われました。
  • 年少さんになればみんながしっかりしてくるからついていくのが大変。がんばりすぎのストレスが家で爆発して家庭が崩壊する。
  • ふきっさらしで裸足になればチアノーゼがでて大変になる。
  • ごろごろ休むとふまれてケガをする。
  • 年令を下げて自分がお姉さんの様にふるまえば自身がつきのびのびできる。同年令ではお人形扱いされて自立をさまたげる。
  • 入園前に園長にとりくみの変更やクラス移動について母親がきつく要求すべき。保育園で一日の大半を過ごすのは本人だから居心地よく整えるのが親の役目
 ・・・もう頭がクラクラしました。

 そんなことしないと娘は保育園に行ってはいけないのかと・・・。またもや娘に引け目が増えるばかりです。でも先生も娘の安全や健やかなる成長を思ってあえてキツく私に言ってくださったのも理解していますので全てを否定したくありませんがこれをすべて実行すればあまりに悲しい現実です。自らの手で「特別学級」を作りあげていくのですから・・・。

 私が望むのは堂々と生きていたいということです。多少お金がなくとも、人とは少し違っていても、人から何と言われようとも自分はここにいる!と、だんなも私も生きているはずなのに娘のこととなるとこうも混乱するとは思いませんでした。

 そうして11月11日北村小夜先生の話を聞いて心臓がドキドキしました。リアルに「これだ−!」と思いました。
 ”特定の場所で自身をつけても実践的ではないから身についていない。自立とは健常者とのつきあいによって確立される”とバッサリ!
興奮極まって私も娘のことを質問させていただきました。すると・・・
 ”小さくても年令のことは自覚しているからはっきりさせた方がいい。本人を不安にさせないためにもやはり同じ学年の中で育ち合うのがいい。しかし不都合なことがあればすぐに親が対処しなければいけない。これは絶対必要不可欠だ・・・等”
と、いろいろエピソードも交えて丁寧に答えてくださいました。とても嬉しかったです。他のお母さん方の質問も大変参考になりました。

 でもまだこれから申し込みをすることなので、とても気もちが不安定なところで変な文章をかいてしまいました・・・。でも娘の進路の第一歩を確信をもって選べそうだということは本当に嬉しいです。これからいろんなことがあっても対処して戦っていこうと思います。
がんばります。
今回はありがとうございました。

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