京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2014年12月号 掲載)
山科まみ先生 講演会「子育てのための認識論」報告

 2014年11月16日、北いきいきセンターにて、山科まみ先生をお招きしトライアングル秋の講演会がおこなわれました。参加者は大人43人、こども35人。ボランティアさんも大勢来てくれて、こどもたちは体育館で遊んだり、ホットケーキを作ってトッピングをしておやつに食べたり楽しく過ごしました。
 
 山科先生は、トライアングルでずっと、知的に遅れのある子のためのお母さんのさんすう教室で安曇野プランを教えてくださった先生です。子育てそのものに迷い悩むお母さんたちに、子育てに大事なこどもへのまなざしの根本となるところをずっとアドバイスし励ましてくださいました。今回の講演会でのお話は、認識論ということで、少し難しいことばも出てきましたが、こどもの表面的な表現でなく、頭の中、心の中を探ることの大切さ、見えない本質をとらえることの大切さ、そしてこどもの表現に対し、いかに言葉で口説かず伝える方法を考えるか…など、こどもと向き合うときに心に留めておきたい大切なことをたくさんお聞きしました。
 
 質疑応答では、ゆっくりでマイペースなこどもに気を揉むお母さんに対し、「待ったほうが絶対いいことあるのよ」と先生。「依存するこどもには、お母さんが依存すれば子どもは依存しなくなるのよ」と先生。講演後には、ちょっと気が楽になったわあという参加者の声も聞かれました。素晴らしい講演会でした。
 
 私は10年程前に聞いた「上に上に伸びていかなくてもいいの、ゆっくりゆっくり横に根をはっていくことのほうが大事なのよ」という山科先生のことば、今もずっと心にあります。山科先生ありがとうございました。(小寺)
 

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