京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2015年12月号 掲載)

松本聡美

予想を上回る集客で、想像していたよりも遥かに大役を任されてしまったな…というのが本音です。笑
今まで何らかの形でトライアングルに関わってきましたが、これ程大きな行事は初めてで、本当にアレで良かったのだろうか…と後々心配になったりもしました。
しかし、今回司会という立場でトラフェスに関われて、本当にいい経験をさせて頂きました。
 
事前準備に当日の設営から運営まで、本当に多くの方々がトラフェスに関わっていて、その中でも子供たちがとても楽しそうだったのが印象的でした。
健常の子供たちとは違い、本番でもいつものように振る舞える、それでいて楽しめる、それはダウンちゃんの一番の強味なんだな、と再認識しました。
緊張してた子も中にはいるかと思うのですが、全てのプログラムを通して、全ての子供たちが笑顔だったのが、私も見ていてとても楽しかったです。
突然ステージに呼ばれたりもして、私の方が緊張していたんじゃないかと思うくらいです。笑
 
今回のトラフェスで感じたのは、多くの方が障害者教育に関心があるということ。
私も主人の仕事柄、障害者教育について話を聞く機会が増えたのですが、最近では特に多くの方が関心を持っておられると思います。
障害者教育というと、特殊で少し難しい印象を受けますが、今回トラフェスで見た子供たちの笑顔はそういった印象をいい意味で破壊してくれる、そんな気がしました。
勿論、それぞれの家庭で多くの方が悩み、苦労してきたからこそ、子供たちが笑顔でいられるというのが大前提ですが。
 
子育てや教育、人それぞれやり方や考え方が違うのは当たり前ですが、全てに共通しているのは、やはり「子供たちの笑顔」なんじゃないかな、と思いました。
子供たちが笑顔でいれば、自然と周りも笑顔になれる。
そんな当たり前の事ですが、トラフェスで改めて感じました。
障害者教育、というと難しく感じますが、子供たちが笑顔でいる為にはどうすればいいか、その考え方が昨今の教育に繋がるんだと思います。
 
プログラムの冒頭で、佐々木さんがお話の中で「将来はダウン症の子供たちの兄弟じゃなく、本人達が司会まで出来るんじゃないか…」と、そのような事を仰っていたのが心に残りました。
私もそう思います。
得意、不得意はあっても、練習すればきっと本人たちだけでやっていける、そんな可能性も感じられたトラフェスでした。
 
子供たちが好きなこと、得意な事を発揮出来る、活躍出来る場さえあれば、ダウン症で健常者でも関係ないんだろうなぁ、と思いました。
 
何だか話が逸れてしまいましたが…
無謀なように思われたトラフェスでしたが、子供たちの笑顔が溢れていて、本当に大成功だったのではないかと思います。
 
子供たちが笑顔になれる活動の場であるトライアングルに、このような形で関われて本当に良かったです。
これからも障害者教育という考え方ではなく、子供たちの笑顔の為に…私が出来ることで関わっていけたら、と思います。
 
30周年という大切な節目の、司会という大役で私を使って下さって本当にありがとうございました。
そして、子供たちの沢山の笑顔で、沢山の元気を分けてもらいました。
 
子供が笑えば、親も笑う。
親が笑えば、子供も笑う。
 
そんな当たり前の事を忘れないように、私も明日から頑張ります。
本当にお疲れ様でした。
そしてありがとうございました。
 

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