京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2006年2月号 掲載)
最近の高子の出来事

望月克彦

望月高子の父親です。
 20周年記念のパーティはとても感慨深いものでした。
 高子も挨拶では小さな声で縮んでいましたが、最後の歌ではマイクを独占し大きな声で歌っていました。元来目立ちたがり屋のようです。

 4月に第2みやこ共同作業所に行くようになってもう9ヶ月になりました。仕事を始めてから1週間目に、つまずいて左足首を骨折し、2ヶ月間入院しました。母親から「コーラを飲みすぎ!骨が弱くなって骨おってしまうで!」といつも叱られていたのが、本当になってしまい、以来「コーラ」絶ちが出来ました。

 作業所の給料は5500円前後。そのうち2000円を預金しています。
 残りは自分の自由に出来るお金。給料日の帰りには、TV雑誌を買って帰ります。
 自動販売機で使える10円50円、100円、1000円はわかるのですが、5000円はちょっとわかりづらいようです。  家にあちこちに釣銭などを置いておくとその中から勝手にジュース代を失敬していたようです。

 先日、高子の財布を点検してみると、なんと1万円札と5千円札が各1枚入っていました。
 高子に、「なんでこんな大きなお金が入っているねん?」と聞くと無言。
「お父さんかお母さんの財布から持っていったんか?」と聞いても無言。
「欲しいものがあるんやったら、何が欲しいっていわなあかんやろ」と言うと、急に背中を向け、小さな紙に『DVDほしい』と書いたものをさっと出して、またそのあと『15000円』って書いてきた。
「でもな、財布から勝手に持っていったら、ドロボウやで!警察に来てもらおうか!」と強い調子で言うと、ちょっと涙をためて、『さいふ』って書いてきて、そのあとすぐに『ごめんなさい』って書いてきました。
「ちゃんと働いているんやから、少しずつお金を貯めたら買えるんやから」と言うと、「うん」とうなづいてました。
まあ正直で話してくれたので、そのことは不問にしました。
よくよく考えてみると、年末の電器屋さんの広告チラシをチェックしていました。
 最近は悲しいそうな顔をして「お金ないねん!」と空の財布をもってきます。そうなると、男親はダメですね。

 今年の6月で高子も二十歳になります。二十歳の記念にこれまでの成長ぶりを記録したいとの思いと、ダンボール箱に溜まった写真の山を整理することを目的に高子のホームページを作りました(まだ途中ですが)。
見に来てください。

下記のところです。
 『ダウン症・高子が20歳


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