京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2007年2月号 掲載)
高子の成人式
望月 克彦

 1月8日の京都心身障害者成人式と、1月14日に行われた白河総合養護学校卒業生による「二十歳を祝う会《に行ってきました。
 8日には落ち着いた濃紺のワンピースで、14日は初めての振袖を着ました。
 どちらもこれまで見たことのない大人の高子でした。歩き方や素振りまでこれまでとは違うのです。飲み物を飲む時もコップの底に手を添えて、おまけに小指まで立てて。いったい何処で覚えたのでしょうか。やっぱり「大人のしぐさ《をこれまで観察していたのでしょう。びっくりです。

 そんな高子の成長は親ばかの私にとってたまらないものでした。よくここまで成長してきたとの思いと、確かに心配事もあったけど楽しかったという思いです。
 生まれたばかりの頃の「弱々しさ《が吹っ飛んで、身体も丈夫になり、意気揚々と毎日楽しく作業所に通っています。

 最近、作業所では詰め物などの企業からの依頼が多く、とても忙しいようです。作業所の運営も大変らしく、確実に収入につながるものが増えているのだと思います。そんな中、作業所の方から「見通しをもって作業しています《「戦力になっています《と言われ、親としてはうれしい限りです。
 また、作業所でのレクレーションなどでは、和太鼓に挑戦したり、サークルたんぽぽの役員に手をあげたり、その活動範囲もどんどん関わっていこうとする積極性は「高子らしさ《なのだと思います。
 昨年末より、これまで「ありがとう!《だけが「ありがとうございます《とか「よろしくお願いいたします《というように言葉まで変わってきました。高子自身も、「二十歳《「成人《「大人《ということで意識が変わってきているのでしょう。それも成長の証です。

 最近では、「障害者自立支援法《に関する本を買って、毎日持ち歩いています。時間があると本に書かれている文章を原稿用紙やレポート用紙に丸写しをしています。中身の理解はともかく、自分たちのことが書かれている!作業所のことも書かれている!と思っているようで、新聞で自立支援法の記事が載ると、切り抜いています。
 これからも「高子らしさ《を大いに発揮して成長していってほしいと思います。また、これまで成長の過程で多くの人の援助には本当に感謝しています。ありがとうございました。

 高子の成長記録をホームページにしてからちょうど1年経ちました。最近ではHP紹介の吊刺を高子も持ち歩いて、会う人に渡しているようです。

 http://www1.odn.ne.jp/cbg37060/
 「ダウン症《「高子《で検索していただければヒットします。




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