京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2013年2月号 掲載)
血液検査だけで子どもの障がいがわかるって
それっていいこと? わるいこと?
ーダウン症でなにがわるいねんー 集会に参加して


福山 富起子

 昨年の12月23日 生殖医療と差別―紙芝居プロジェクト(旧優生思想を問うネットワーク)主催(協賛トライアングル)の集会に弘子と一緒に大阪ドーンセンターに行ってきました。

 始めに読売新聞医療情報部記者の方が新出生前診断の流れを政治的な意味も含め話されました。 昨年10月に米国の検査会社が説明会開くと、沢山の産婦人科関係者が参加し、現場サイドには期待の声が上がっているところから話されました。今は日本産婦人科学会が指針作りをしていること。今年3月には正式決定がなされようとしているが、今ホームページで一般の意見を募集して事を話されました。

 ホントに当事者の我々がどんどん声を上げて行かないといけないのだと強く思いました。 また、参加者の中には、日本産婦人科学会の人もいて、会に入っていない産婦人科病院などでは勝手に実施されるかもと懸念していることも話されました。 商業ベースにしてはならないという思いが開場の中に満ちてました。

 その後、トライアングルの佐々木さんが、親の立場から語られました。 元治さんの生い立ちから、地域の普通学校に行くことでいろんな人達に、共に生きていくことを考えてもらう機会になったこと。 ダウン症を持つ子供たちに生きにくいことは、すべての人に生きにくい世の中であることを考えてもらうきっかけになったことなど話されました。

 また、私たちの子供達にとっても、普通学校で生活することは、普通の子供たちの中でうまく自分を合わせて生きていくことを体験することは、社会に出たとき時そのスピードに少しでも戸惑いを少なくすることだと言われました。なるほど、そのような先輩の方々のお蔭で、弘子たちはずいぶんと生きやすい環境になったんだと思わされました。

 今もまだまだ、不十分な社会。もっと、もっといろんな人達に“生きやすい世の中とは”を考えてもらえるよう、子供と一緒にやっていかないとなあと思いました。

 最後に、元治さん、有香さん、真理子さんのトーク&オカリナ演奏、ダンス披露とあり、参加者からのたくさんの拍手で終わりました。


感想

渡辺 恵

 次のトライアングルの佐々木和子さんのトークは、専門的でありながらも(主催のひとり)親の視点や愛情に満ちていて、説得力があり会場の共感を得ていました。質疑応答からも、いろいろな専門分野からの参加者が多かったようです。
そして元治君のオカリナ演奏、有香さんと真理さんのダンス、最後に質疑応答と盛りだくさんの内容でした。

 むづかしいことを百話すより、当事者である青年たちがこのような場に出て、今自分が生きていることがしあわせであることをまっすぐ伝えてくれたこと、それがすべてを語っているように思いました。ありがとう。

 私の友人が一緒に来てくれて、感想をくれたので紹介します。

 佐々木さんのお話は、とても面白くて、かつ、命と向き合ってこられた力強さ、でもそれを自然に受け止められ、人間の尊さを語られていた気がします。
 佐々木さんの感覚はとても人間らしく、お話の内容もとても共感でき、聞いていてスッキリしましたよ。
 私も普通に、しょうがいのある子もない子も一緒に居る事ができる社会って、いろんな意味でとても豊だなと思います。

 

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