厚生大臣 小泉 純一郎 殿 1997年11月19日 京都ダウン症児を育てる親の会
代表 佐々木和子
去る、4月7日、私ども京都ダウン症児を育てる親の会は、「出生前診断」及び「母体血清によるスクリーニング検査」に関するアンケート調査結果より得た問題点についての質問に対して、回答を頂きました。 |
○内容 日本ダウン症協会から、先に出されていた 質問1)前述のような不適切なアンケート調査報告に対する厚生省の取扱い方針、及び「出生前診断の実態に関する研究班」の調査・研究の方針、及び内容をお教え下さい。 という質間に対して、リサーチクエスチョンといって、調査目的と調査対象を指定するだけで、具体的な調査方法については研究班の先生方に任せている。3月末に出てくる、客観的な数字が自分達は欲しい。調査の項目など資料として欲しいなら調査研究班の方に直接要求して下さい、とのこと。 研究班の質問事項についても、調査状況なども、全く、チェックせず、出てくる客観的数字のみで、今後、何をしていかなければならないかが分かるのかと言う質問にも、曖昧な返事で、途中、武田課長補佐は退席。 続けての質問にもあとの人達はしどろもどろで、話にならず。 トリプルマーカーテストで羊水検査を受けなくてすむメリットもあるわけで・・・なんて言い出し、この検査の持つ間題点に対する認識の甘さまで暴露してしまうしまつ。「私達のアンケート調査を読んでいただけました?」「いえ、読んでないです。」「・・・・!」話にならない。「4月の段階に話がもどってしまいますね。」と私たちをあきれさせた。 この検査の無批判な広がりに意義を唱え、この検査にかかわらず、治療が確立していない疾病や、障害に関する出生前診断を妊婦の一般検査として行うのは人権侵害であると主張することは、出生前診断に関するあらゆる場面でしていかなければならない。 また、この審議等に当事者団体の意見を入れていく話も、こんな感じで意見を聞くだけでの形で終わってしまうのでは、なんにもならないわけで、審議する委員の中に入っていくシステムを、どうやって作り出せるか?今回の交渉も含めて、今後も取り組んでいくことが必要。 とにかく、来年3月に出生前診断に関する実態調査結果のでるのを待って再度、交渉をしていかなければならないと思う。 −−始めに抱いた不安材料が的中したことにガックリ。 厚生省ってこんなにいいかげんな所なんだと改めてガックリ。−− 報告 佐々木和子(京都ダウン症児を有てる親の会) |