京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(1998年2月号 掲載)
「日本ダウン症フォーラム in きょうと」を終えて

巽 純子   

 1997年11月30日(日),日本ダウン症フォーラムを京都大学医学部基礎第1講堂にて開催いたしました(主催:ダウン症ネットワーク委員会).最初に各セッションに先立ち,武部啓先生の第6回世界ダウン症会議の報告がありました.

 セッション1は,講演が中心で,神奈川県立小児医療センターの黒木良和先生のダウン症データライブラリーについて,滋賀県甲賀郡生活支援センターの牛谷正人所長に滋賀県の知的障害者のための24時間在宅サービスについて,筑波大学の名川勝先生に全国レスパイトケア情報について,お話をしていただきました.また,きょうだいの視点からとして,茂住恭子さん,斉藤優子さん,山根新さんの3人にお話をしていただきました.滋賀県の「レガード」のきめの細かい24時間サービスは,早く他府県でも実施してもらいたいものだと思いました.また,きょうだいの話は,わが子たちのことをつい考えてしまって,自分の対応のまずかったところなどを反省したり,将来について安心したりしました.

 セッション2は,ダウン症者本人のパネルディスカッションでした.これは,会場の参加された皆さんばかりでなく,会場を手伝ってくれた医学部の学生さんたちが非常に素晴らしかったと感激していました.私は,以前オーストラリアの医師Dr.Trumbleに成人したダウン症の方に会って話をしたことが彼の道(発達医学の医師でダウン症児の療育をしている)を決めたということを聞いていたので,今回是非医学部の学生に参加してもらいたいと思っていました.良い結果になって,嬉しい限りです.きっと彼らもフォーラムの時の感激を胸に,道を選んでくれるものと思います.

 私もセッション2で出てくれた5人のうちの何人かは事前に会って話をしておりましたが,そのとき非常に感激したものです.

 セッション3では,各地の親の会の取り組みについて,参考になる話もあって,各地のみなさんのパワーに感心しました.トライアングルもがんばってるけれど.

 保育は,京大に隣接する風の子保育園を幸いお借りすることができ,近いところで,しかも保育設備が整ったところでゆったりと保育できました.29日は,おりがみ教室として宇治から白石利一先生がボランティアで来て下さって,子ども達や花園大学のボランティアの学生さん達に教えて下さいました.先生も子どもたちが大変喜んでくれたと,喜んでいらっしゃいました.30日は,おもちゃ合奏団,これもボランティアで,15人の方が演奏して下さいました.子どもたちは,喜んで踊っていたそうです.

 このフォーラムの成功は,トライアングル事務局の皆さん,当日協力して下さったトライアングル会員の皆さん,ボランティアとして参加して下さった花園大学,京女,京大の医療短大,医学部の学生さん達,風の子保育園の皆さんのバックアップのおかげだと思います.たくさんの方々の善意に支えられこのような大きな取り組みが京都でできたことを大変喜んでいます.

 ただ,残念なことに,私自身が忙しくしており,参加者の方々と十分に話ができなかったことです.事前に登録をお受けしていたときには,この人もあの人にもお話をしたいと思っていたのに,ほとんどの方とはお話ができませんでした.

   今年は,11月29日(日)に横浜でフォーラムがあります.次は参加する側としてゆっくりと全国の皆さんとお話をしたいと思っています.是非トライアングルの皆さんも全国の交流を横浜でしましょう!



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