京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(1998年2月号 掲載)
父親の見た有香の 

中学生時代(試験期間はつらい?)

高平福治   

 ご存知のとおり中学では小学校のときと違い試験(考査)期間があります。
昨年、娘の学期末試験が終わった日に思った事を少し書いてみたいと思います。今回、試験は木、金、土と3日間あったのですが娘はどんな感じで試験を受けているのか 1学期の中間試験の後から試験期間の事が気になっていました。

 1時間(ほとんど)わからないと思われる問題を前にどうしているのやら。当然ながら隣の友達とお話する訳にもいかないし、時間を持て余しても、どうしょうもない じっと我慢の3日間なのか。とにかく問題と格闘しているのか、それとも睡眠の時間か等など、とにかく想像するしかない状態です。試験の参観なんてないですしね・・・・

 私の机の上に有香の中間試験の答案用紙があります。何故か1ヶ月以上捨てられずにいます。答案から何かを読み取りたい、そんな心境だったのかもしれません。今回、改めて見た答案用紙に落書きが無いのを発見しました。それと教科によっては、かなり(合っているかは別として)回答を書いているものもあります。私はそれを見て娘は娘なりに試験というものを捕らえているような気がして少し安心しました。

 有香にとって試験期間はつらいかなと思っています。でも「試験期間はつらい」のは仕方ない事だし、よい事だとも考えています。つらくても我慢してやらなければならない事は世の中には沢山あります。当然、学校生活だって同じことです。それを一つひとつ乗り越える事により社会で暮らしていく力の源を作っていっていくと思うからです。

 学校が楽しいに越したことはないのですが、本質的に学校は子供にとって規制された不自由な空間であること、つまり「つらい」ところであると言う一面を考えると、 ただ単に「楽しく学校へ行ってくれればいい」ではなく、楽しい学校と つらい学校のバランスをどこでとるのが子供にとって良いのか、親として考える事も大切ではないかと感じました。


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