京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2000年6月号 掲載)
早いもので、中学生になっちゃいました

柵木郷子   

 涙と感動の(映画の見出しじゃないですが、)卒業式が終わって、早1ケ月半が過ぎました。6年間の普通学級での生活は、私も深く入り込んでいたので、花奈の事は当然ですが、他の子供さん達の成長も見せてもらっていたので、感激はひとしお、姉いわく、鬼の目に涙、だったそうですが。

 さて、中学校生活ですが、心配はどこまでいっても尽きないもので、まず、制服。スカートが24本のひだのたっぷりもので、トイレが心配。何しろ小学校の時はズボンばかりで、慣れていなかったのです。こんな事も含め、山ほどの課題を抱えての出発でした。トイレは、最初の1週間、先生にお伴してもらい、練習させてもらっていたようでした。「スカートを汚す事もなく、うまく1人で出来るようになりましたよ」との連絡は嬉しかったです。でも、時々「はよ、来い」といって、先生を呼び付けてる事も有るようです。そうそう、お伝えするのが遅れましたが、中学校は育成クラスに通っています。

 時間割を見ると、最初は驚きました。数学、英語、等など。何をするんだろう? 何日か後には疑問も解け、納得。花奈に合わせた課題をさせてもらっていました。とにかく、小学校では自由奔放な少女をさせてもらってたわけですから、さぞかし中学校では頑張っているんだろうな? 偉いな。等と思っているのです。そんな彼女の為に、唯一、私が出来る事は、美味しいお弁当をつくること。これで母の愛情を感じてもらおう。一応そう決めたのです。自慢ではないのですが、結構頑張っているのです。おかずは、好きなものを、少しずつ7、8種類入れて、おにぎりは、可愛い手毬にぎりにしてと、それを見た先生が、幸か不幸か誉めてくださったのです。しかしその一言であとが引けなくなりました。私の頭の中は、毎日、お弁当、お弁当・・・。夢にまで、お弁当箱が出できそうな日々です。

 そんな、こんなの毎日で、中学校生活は現在進行中。親の考えで普通学級、育成学級と経験してもらっているわけですが、環境の変化に「NO」を言う事もなく、戸惑いながらも、毎日、憧れだったお弁当袋を持って、せっせと通っています。  ファイト。


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