京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2005年6月号 掲載)

仕事がんばってます

木村純子   

 お久しぶりです。早いもので真理子は11月で20歳になります。今は、週2回ディサービスへ行き、週1回は、実家での仕事その他ピアノや習字など毎日忙しく過ごしています。今回、佐々木さんから声をかけていただき、この4月から週1回「通所介護自在館嬉楽家」へ働きに行くようになりました。(老人ディサービスです)ちなみに佐々木元治くんは水・木曜日、高平有香ちゃんは月曜日、そして真理子は金曜日に行ってます・・・というか今はまだ私も一緒にいっています。

 仕事の内容は、先ず、昼食のテーブルセッティング。マット、お箸、お湯のみを人数分それぞれ並べてからチラシて作ったゴミ入れを置きます。それからおしぼりの用意、配膳、下膳などで、午後からは、トイレ掃除のあと食器を拭いたりしています。12時になると利用者さんが2階にある食事をする部屋に上がってこられます。そして順番におしぼりを手渡していくのですが、これがなかなか難しい! 4つあるテーブルのあちらこちらに座られるので誰に渡したかわからなくなってしまいます。初日、真理子はおしぼりを渡すなどとんでもなく「こわい! こわい!」の連発。仕事どころではありませんでした。その日のおやつの時間、私の耳元でこそっと「仕事って大変やわぁ〜」とひとこと。

 それから1ケ月がたち4回ほど行ったところで仕事の手順は覚えたし、本人ものってきたので、もう大丈夫やろうと思い一人で行ってみましたが、残念ながらうまくいきませんでした。真理子に一人のスタッフさんがついてもらわないと仕事が何ひとつできない状態だったのです。もっと利用者さんやその場の雰囲気に慣れないとだめだということが、この時はっきりとわかりました。私の判断ミスやー。もうちょっと付いててやったら良かったのにー。真理子に不安な思いをさせてしもたー。さすがの私もかなりへこみました。真理子には「なんかおこってるの〜」とか言われるし、いやいや「へこんでんねん」と言いつつ・・・。こうなったら嫌がられるまで一緒に行くで〜。そして今のこの状況を楽しもうやないのと気持ちを切り替えることにしました。そう思うとだんだん気が楽になってきました。

 それからさらに1ケ月が経ったところで、初めて一人でおしぼりが渡せるようになりました!! その様子を私は部屋の片隅で座って見ていました。そしてスタッフさんと「やったね!」と目で合図。「よっしゃあ!」今ここでは恥ずかしいから帰ったらおもいっきりよしよししたるからなぁ〜(嫌がっても)。。。そのあと座っている私に「見学してるの〜?」と余裕をかますほどに成長しました。やっとひとり立ちの日が見えてきたようです。

 そんなこんなで働き出して2ケ月。「ありがとう、がんばりやぁ〜」といつも温かく見守ってくださる利用者さんともっと仲良くなれればいいなあ〜。そしてこの先も嬉楽家のおもしろくて、優しいスタッフの皆さんに支えてもらいながら今の仕事が続けられたらと思っています。


会報No.118のindexへもどる
会報バックナンバーのindexへもどる
三角データベースのindexへもどる

homeへもどる