京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2014年6月号 掲載)

 本の紹介 

ねじれた輪ゴム−山形編−
著者/矢吹文敏
発行/生活福祉社
定価/1,400円
 島崎です。私は昨年夏に発足した「インクルーシブ教育について考える学習会」に1ケ月に一度参加している。少しずつ話しあいを続けながら「京都のインクルーシブ教育を考える会」として形をなし始め、色んな人をまきこんで動き出してきた。そこには永年「共に生きる、共に学ぶ」を実践してきた、そうそうたるメンバーが集まってこられて、私はその方たちがどんな話をされるだろう・・という興味で毎回参加している。その中の1人、JCIL(日本自立生活センター)の矢吹さんが、4月に「本を出しました」と言われたので、私も、トライアングルの佐々木さんも、賛助会員の武藤さんも、買って読んで、5月例会の時、3人が口を揃えて「面白かった!」と言ったので紹介します。なお、「京都インクルーシブ教育を考える会」は誰でも参加できます。
 
 「自分のねじれを解きほごそうと自分の復元力を使って、暴れまくって机の上を跳びはねる・・。」と序文に書かれたこの本は彼の自叙伝ですが、100才でなくなられたステキなお母さまの話でもある。1944年、山形県天童市生まれの矢吹さんが40代で京都へ出てくるまでのお話。すごい。大変。そしてカッコイイのだ。出生前診断がどんどんひろがり、障がい者が生まれない社会をめざそうとするかのような今の社会の中で、この本は障がいを持って、キラキラ生きる一人の男の生きざまを見せて、私たちに大きなちからをくれました。かしてあげるけど、できたら買った読んでください。(島崎明子)
 



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