京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(2016年6月号 掲載)

元ボランティアのじゅんちゃん(廣瀬順子さん2014年3月卒業・25歳)が、旦那様(廣瀬悠さん90s級)と共に、リオパラリンピック柔道57s級に出場決定!!
 
ゴールデンウィークに“夫婦で五輪出場!”というニュースをみました。とてもうれしくて元気が出た私は、じゅんちゃんに手紙を書きました。以下は私の手紙と、じゅんちゃんからのメッセージです。
じゅんちゃん、メッセージ ありがとう!!(木村)
 
じゅんちゃん こんにちは
お久しぶりです トライアングルの木村です
御結婚 おめでとうございます
そして リオパラリンピック柔道日本代表 おめでとうございます
NHKのニュースで知りました もしかしたら…とみていたら
じゅんちゃんが!! びっくり と 同時に うれしくて 元気をもらいました!!
誰やったかなぁ〜 昔 ボラさんが「じゅんちゃんは必ずオリンピックに出ますよ〜」と言ってたことを思い出しました
それと じゅんちゃんが ボランティアをしてくれていた時の トライアングル合宿の夜に 自分の親がまだ自分の障害を受け入れられてないことを話して ここにいるトライアングルの親御さんたちみたいに 早く我が子の障害を受け入れて 前向きに生きてほしいみたいなことを言ったことを思いだしました
じゅんちゃん 忙しいと思うけど もしよかったら メールでもなんでもいいので トライアングルのみんなにメッセージをもらえませんか
できれば 会報に載せたいです
じゅんちゃんの言葉がきっとみんなの励みになります!!
(練習等で忙しかったらいいよ… ほんまにこんな時に申し訳ないです)
リオ 気をつけて行ってきてね
頑張ってね 応援してるよ!!!
だんなさまにも よろしくね! 

木村純子


 

 
 トライアングルの皆さん、お久しぶりです。
 元花園大学ボランティアの、じゅんちゃんです。
 今回、木村さんからお手紙をいただき、文章を書かせていただくことになりました。少しだけ、私の近況報告をさせてください。
 
 まず、去年の12月に結婚して、廣瀬順子になりました。
 今は、夫婦で伊藤忠丸紅鉄鋼という会社の東京本社に視覚障害者柔道の選手として所属し、愛媛に住んで柔道の練習とトレーニングに励む日々を送っています。
 旦那さんも、同じ視覚障害者柔道の現役選手です。5月4日に東京で行われた、リオ・パラリンピックの最終選考会では、旦那さんは男子90kg級、私は女子57kg級で共に優勝し、夫婦でパラリンピックの日本代表に内定することができました。
 
 私は、19歳で視覚障害になった時は、これからどうやって生きていけばいいのだろうと思いました。自分は働けるのか、結婚はできるのか、ずっと親に迷惑をかけてしまうのだろうか。そんなことばかり考えていました。
 でも、もう一度大学に入れて、人生の中で一番楽しい学生生活を過ごしました。
 そして、昔から必死でやってきた柔道が仕事になり、柔道のおかげで素敵な結婚もできました。
 
 前は私の病気のせいで落ち込んでいた母も、今は笑顔で、私の幸せが自分の幸せだと言ってくれています。 視覚障害で不便なことはあるけど、それでも私は今、とっても幸せです。
 いつ何が起こるかわからない人生なら、やりたいことは何でもやってみよう、毎日を自分が一番幸せと思える場所で過ごそう。そう考えています。
 そして、障害のある私だからできること、伝えられることを、精一杯やってみようと思います。
 
 最後に、これからパラリンピック本番に向けて、夫婦で頑張るので、少しでも応援していただけたら嬉しいです。

 

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