京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(1998年6月号 掲載)
父親の見た有香の 

中学生時代(2年生スタート)

高平福治   

 新しい年度が始まりました。クラス編成も変わり また 新しい友達や先生との出会いです。中学生になって自己主張をはっきりするようになり、また クラスの男の子を好きになったりと なかなか中学生をしているなと 一抹の寂しさを伴いつつ娘の成長を嬉しく思っている父です。

 新しいクラスは担任も変わりました。各教科の先生もずいぶん変わりました。1年の時の友達も当然バラバラのクラスになりました。でも、新担任は有香の所属している家庭科クラブの先生となり、信頼できる友達 何人かとも同じクラスになれました。さいさきの良い、安心できる2年生のスタートと言えそうです。

1年の終わりに担任、学年主任の先生と有香のこれからの事について話合いをしました。そこでは、2,3年生とも普通学級に通わすこと、つまり学校側の言う今後の進路、養護学校高等部への進学のために育成学級に籍を移すより、今の有香の中学生時代を大事にしたい旨伝えました。

 京都の養護学校高等部は希望者全入とは言え 普通学級在籍者に対しては門戸を閉ざしており子供の教育に関してのベスト・インタレストに明らかに今の教育体制は反していると私は思うのですが その事はさておき、現実問題としては「みんなと一緒がいい」と言う子供の気持ちを大切に、あと2年みんなとすごす事の方が どんなに彼女にとって大切な事かと思う訳です。

 今年のバレンタインデーには、好きなクラスの男の子に「チョコレートをあげるんや」 と「はずかしい」と言って顔を赤らめながらも話す娘がいました。 嬉しそうな顔で「だって、かっこ いいんやもん」とぬけぬけと親の前で言う娘をみて、障害を持っていると言うだけで、いつまでも子供のままでいるとの錯覚に捕らわれていた親の心の進歩の無さを感じると共に子供の成長していく姿を実感しました。

 みんなと一緒に育っていくと言うのは こんな事の積み重ねかも知れないな などと ぼんやり思ったりもしました。心配した学業もみんなに比べれば まだまだですが、彼女は彼女なりの進歩をしているようで、1学期より2学期、2学期より3学期と伸びているようです。

 卒業後の有香の生活については、これから具体的にどうするのか親として考えていかなくてはならない時期にきましたが、彼女には、あと2年間、中学生時代を大いに楽しんでもらいたい気持ちでいっぱいです。


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