京都ダウン症児を育てる親の会(トライアングル)会報


(1997年10月号 掲載)
父親の見た有香の   

中学生時代(学業 あるいは 勉強)

高平福治   

 普通学級に在籍している娘に対し気になる事のひとつは学業です。今、受けている教育課程について行けるとは、思っていませんが、はたして彼女は授業をどう思っているのか、どのように参加しているか親としては大いに感心のあるところです。(今の学校の評価基準による勉強は出来なくても良いと思っていますが・・)

 娘に授業の事を聞くと「難しい」との返答です。学校は、と聞くと「楽しい」と答えます。はたして授業をどう捉えているのか、と言う事ですが部分参加の状態だとは理解しているのですが、それがどの程度か 種々の状況から推測しいくしかありません。

 好きな国語は、教科書を家でも よく開いて読んでいますし、中学で最初に習う詩などは暗記していました。過日、ある中学校の先生と話をする機会があった時のことです。 障害児の教育に関する話題だったので、娘を連れて行ったのですが、その先生が国語の担当で「いま、なに習ってる」と言う質問に「おれは かまきり」を朗読(それも普段の声でなく)していました。 これなど しっかり授業に参加していた証しだと思いました。
 大の苦手の数学ですが ノートを見てみると板書をきっちり書いている時があり、内容は理解出来ていないにしろ、彼女なりの参加をしている(数学でなく国語などで)ような気がします。当初、興味があった英語ですが、最近 狸寝入り をしたりしているようで、授業に参加出来ていない様子を感じられ要注意かもしれません。

 1学期も終わり中学初の通知簿を持って娘が帰ってきました。テストの素点の一覧表をすでに見ていますので、内容は想像していましたが細かな評価でうれしい事がありました。
 いくつかの教科で「科目に対する関心,意欲、態度」の評価が良かったことです。教科の内容には ついていけなくとも授業に何らかの形で積極性を持って参加しているはず・・という娘を信じつつも不安な親の心境を払拭してくれる通知簿でした。 とりあえずは1学期終了。「いい通知簿だったね」と娘を誉めてやりました。

 学業をどう考えるか、難しい問題ですが、やはり避けて通れない問題と思います。色々なご意見を参考にこれからも対応を考えていきたいと考えています。


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