脳内麻薬好き好き野郎の超B級体験記 これまでの体験記

唯一無二の友なりけり 明晰夢  2000/12/30

夢オフ会を2日後にひかえ、今更「下見」でもないが、ネットからダウンロードした数十枚の富士山の写真を、寝る直前に20分ぐらい見ていた甲斐もあって、イメージのしりとりの初期段階では、富士山のイメージが容易にできるようになった。

しかし、ふと気が付くと富士山とは全然関係のないTVドラマの一場面が幻視となって現れたりして、実際に富士山の幻視を見るまでには至らなかった。この日も結局富士山に関係のある夢は一切見れず、夢オフ会に向けて明るい材料はまったくない…。

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夢の中、遠足なのか修学旅行なのかは判らないが、私は高校時代のクラスメート達と科学博物館のような場所にいた。階上に行くためエスカレーターに乗ると、なぜかエスカレーターは“うんこ”まみれで、階段部も手すりも所々茶色く汚れていた。

私はうんこを踏まないようにつま先で立ち、うんこに触らないよう手すりは指先で軽くつまんでいた。しかし、そんな不安定な状態だったので、私はバランスをくずし、うんこにベッチャリと手をついてしまった。

それを見たクラスメートの女の子たちが、私を見て笑っていた。私は恥ずかしいやら悲しいやらムカつくやらで、カーッと頭に血が昇った。頭に血が昇ったせいかどうかは解らないが、その世界は崩れ、いつのまにか私は自宅の自室にいた。

部屋に貼ってあるポスターの位置などが、現実とは明らかに違っていたため、私は「これは夢だ」と気が付いた。視覚はほぼ最高レベルの鮮明さで、現実の目で見るように何でも見ることができた。本棚にある本のタイトルも一字一句読み取ることができた。夢の中では文字を読み取ることが出来ないことも多いので、これには自分でもかなり感動した。

私は現実とどれぐらいシンクロしているのかを探るため、本棚の本のタイトルを片っ端から調べ始めた。しかしどれも馴染みの本ばかりで、現実との違いは見つからなかった。普段よく目にする本棚の本では検証は無理だと思った私は、普段はほとんど見ることのない押し入れの中の本で検証することにした。

押し入れの中には、懐かしい漫画がいっぱいあった。その中の一冊に、むかし友人に貰った同人誌を発見したので、その本を開いてみた。魔女の女の子が活躍するラブコメが載っていた。私は「たしかにこんな本を貰ったことがあったな〜」と懐かしさに浸っていた。

しかし、それは夢の中での偽りの記憶だった。本当はそんな本は存在しない。友人に同人誌を貰ったことはあったが、そんな内容ではなかった。また、ほとんどの本のタイトルは忘れてしまったが、覚えているタイトルの一つに、歌手の“さだまさし”の描いた「唯一無二の友なりけり」という野球漫画があり、これも読んだことはおろか本の存在すら有り得ないにもかかわらず、私は「懐かしい〜」と思ったのだった。

私は押し入れの漫画を物色して、ちょっと読んでは「懐かしい〜」と思うことを、かなりの長時間繰り返していた。覚醒度を気にすることもなく、夢の世界は完全に安定していたように思う。しかし、「あっ!いま体脱中なんだからエッチもできるはず…」と考え、自室を出たところで覚醒した。

エッチがしたいと意識のレベルが移行したためか、意識のレベルが移行したためにエッチしようと思ったのかは判らないが、安定していた夢の世界が崩れて(覚醒して)しまったのは、これが原因のように思われた。

私は覚醒した後、夢の中で最初に見た本棚の形や、本棚の置いてあった位置などが、現実とはまったく違っていたことを思い出した。今回の体験は、夢の世界で「現実とまったく同じくらいリアルだ」と思うことが、意識の明晰度の低さと裏腹であることが解る好例だと思う。

ちなみに夢の中の記憶では、さだまさしの描いた野球漫画は、吉田秋生の描いた「タッチ」という感じだった…。

唯一無二の漫画度 ★★★★★★★
 


意識的な明晰夢への突入 明晰夢  2000/12/29

第2回夢オフ会も近づき、ここ数日は、ふと目を覚ました眠りが浅い時は、積極的に夢の中に入り込む努力をしている。基本的には、呼吸に合わせて頭の中で数を数えながら、覚醒度を落とすという方法だ。

「い〜ち〜(1)、に〜い〜(2)、さ〜ん〜(3)…」と数を数えるのだが、「い〜」の時に息を吸い、「ち〜」の時に息を吐く、ということを繰り返す。10以降は「じゅ〜う」で息を吸い、「い〜ち〜」で吐く。

覚醒度の低い時は20〜30、高い時でも60〜70ほど数えれば、いつのまにか数を数えるのを忘れ、夢を見ていることに気付く。しかしその夢は、夢の中での肉体感覚を伴わない視覚だけの夢(幻視)であり、ほとんどの場合、その視覚だけの夢(聴覚を伴うこともあるが)もすぐに消えてしまう。

肉体感覚を伴う夢に突入するためには、もっと覚醒度を下げて、現実の肉体をレム睡眠時の骨格筋弛緩状態に持ってゆき、現実の肉体感覚を消失させなければならないことは解っているが、それがとても難しい。たいてい覚醒度を下げすぎて寝てしまうからだ。

しかし、今日は覚醒度を下げすぎて眠ることもなく、“不完全”ではあるが2回の明晰夢を体験できた。数を数えることにプラスしてイメージのしりとりを併用し、なおかつ積極的に肉体感覚をイメージしたのがよかったのかもしれない。

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1回目は最初の入眠時だった。数を数えながら何度か瞬間的に意識を消失するということを繰り返し、いつのまにか夢を見ていることに気付いた。プロレスのリングがすぐ近くに見えていたが、肉体感覚はなかったので、肉体感覚を意識しながら、リングの上に駆け登るようなイメージをした。

すると肉体感覚が生じ、私は夢の中のリングの上に立つことができた。しかし、アッという間にその肉体感覚は金縛りと同じ感覚になり、私はリング上で俯せに倒れ動けなくなった。そして動けない私の身体の上に、数人の女子プロレスラーがどしどしと乗りかかってきた。

背中の上には2〜3人が乗っているようだったが、顔はまったく見えなかった。私の顔のすぐ前にも、ピンクのコスチュームのムチムチした股間が見えていた。

私は「コスチュームを脱がしたい!」と思ったが、手はまったく動かなかった。しかたないので「股間を嘗められるかな?」と思って舌を伸ばしたが、これも届かず…。最後は匂いを嗅ごうとしたが、匂いもせず、そこで覚醒…。

2回目は、何度かのレム期を経て、ふと目覚めた時に数を数えていると、いつのまにか一瞬意識を消失し、夢を見ていた。銀色の服を着た美女の宇宙人が、仰向けになっている私の腹のあたりに馬乗りになっていて、私の身体はまったく動かなかった。

「(宇宙人の)アタシと接触したあなたは、(宇宙の未知なるウィルス感染で)もうすぐ死ぬわよ」。宇宙人美女はそう言いながら股間の(半透明で非常に美しい)性器を両手の指で広げながら、私の胸元めがけオシッコを放水した。

私は首から胸元にかけてオシッコをジョバジョバと浴びながらも、夢だと自覚していたのでウィルス感染の恐怖はなかった。むしろ「もう少し上めがけて放水してくれたらオシッコが飲めるのに…」と思ったほどだった(注:私は現実世界でこのような趣味は断じてない!あくまで意識の明晰度の低い夢の中での思考である。しかし…そんなことを思うぐらいなので願望はあるかも…(^^;) )。そして、オシッコを浴びている途中で覚醒…。

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結局、どちらの明晰夢体験も、時間が短いだけでなく、夢の中で金縛った感覚があり、完全な明晰夢ではなかったが、意識的に明晰夢に持ち込む技術は、ちょっぴり前進したかな…という気はした(気のせい?)。

宇宙人美女によるバイオハザー度 
 


ある時はスパイ…ある時は良き先輩… 半明晰夢  2000/12/27

夢の中、私はとある軍事基地に女スパイと共に潜入していた。夢だという自覚はあったが、完全に意識が明晰なわけではなく、「ふ〜ん、この世界でのオレはスパイなのか〜」と、その世界での役割に何の疑問も持っていなかった。

「絶対にハデな行動は謹んでね…」、下士官の姿に変装した女スパイは私に念を押すと、私を置き去りにしてスタスタと歩き出した。私は何をしていいか解らなかったので、とりあえず女スパイについて行くことにした。女スパイがハリウッド映画に登場するような金髪美女ということも私の興味をそそった。

女スパイは、基地内のとある扉の中に入っていった。カードや暗唱番号などで認証しないと開かない扉だ。私は何の躊躇もなく、女スパイの後を追って扉に身体をめり込ませた。私はこの世界では「壁抜け」を当然の事実として受け止めていた。扉は粘っこくて、全身を抜くのに数秒を要した。

扉の向こうは広い倉庫になっていて、白い服を着た何人もの作業員が大きな木箱をせわしなく移動させていた。箱の中は最新の銃火器なんだろうな…と思った。私は女スパイを探したが、どこにもいなかった。

「アイツは誰だ」という声が聞こえたので声の方向に振り向くと、数人の作業員が私を指差していた。私は「こりゃいかん!ここに長くいると撃たれて蜂の巣だ!」と思ったので、私は倉庫の壁に向って突進した。

あっさり倉庫の壁を突き抜けた私は、基地の中庭のような場所に出た。基地全域に「ウゥゥ〜〜〜」と警報が鳴り響いていた。私はもう基地から脱出するしかないと思い、空を飛んで逃げることにした。

空に飛び出した私は、基地の建物を左に見ながら、その4階付近を飛行していた。すると窓の一つに、小中学校が一緒だった友人の姿を発見した。友人は小学生の姿だった。知った顔を発見した私は、特に何も考えることなく窓のそばに行き、一緒に来いよ!という感じで手を差し伸べた。

小学生の姿をした友人は、無理だよ僕は飛べないよ…という表情で私の手を拒んだ。私は、オレと一緒やったら飛べるって!…みたいな感じで強引に友人を窓の外に引っ張り出した。なぜか友人はほとんど裸でブリーフ一枚しか着けていなかった。私の手を拒んだのは、裸で恥ずかしかったからかも…と思った。

私は友人と手を繋いで、一緒に楽しく空を飛んでいた。基地はいつのまにか私が通った小学校の校舎になっていた。私も自分がスパイだったことはすでに忘れていた。友人と思っていた少年はよく見ると別人で、ジャニーズ系の美少年だった。

地上では大勢の先生たちが、「よかったね〜、卒業生が来て一緒に空を飛んでくれているよ」みたいなことを言っていた。どうもこの少年は、いつも独りで自分の殻にこもりがちで、人に笑顔を見せることなんてなかったようなのだが、私と一緒に空を飛ぶ事で満面の笑みを浮かべていたのだ。

私は少年や先生たちにもっと喜んでもらおうと、空中で少年をブンブン振り回したり、上に放り投げたりした。いつのまにか美しいメロディーが聞こえていたので、その曲に合わせてダンスの真似事のようなこともした。そして空中で遊んでいる最中に覚醒…。

私がいなくなった世界で、少年が落っこちてないかちょっと心配である…。ちなみに夢の中で聞こえたメロディーは、たぶん童謡の「鯉のぼり」だったと思う。

良きスパイ度   良き先輩度 ★★★★★
 


愛知県ボブ町! 半明晰夢  2000/12/26

私は、日本の観光地によくあるような、お茶や和菓子などの軽食が取れる休憩所みたいな場所にいた。吹き抜けの小さな座敷の小さな座卓に、私は10歳ぐらいの、女の子ようにも見える美少年と向かい合って座っていた。座敷の窓からは、水が緑色に濁った河(あるいは池か湖)と、その岸には何艘もの無人の屋形船が繋がれていた。

「(ここの)住所教えて!」、私が少年に尋くと、少年は、何でそんなこと聞くの?、というような、ちょっと不思議そうな顔をしたが、すぐにニッコリ微笑んで「愛知県、○○ぶ…」と答えた。

○○の部分がよく聞き取れなかったので私は尋き返した、「こんぶ?!…??」。少年は笑っていた。少年の後ろの席にいる地元の(?)おばさんもケラケラと笑っていた。少年はハッキリ聞き取れるようにゆっくりと言った、「ぼぉ〜ぶ!」。「ぼぶ?」、私が繰り返すと少年は「うんうん」と頷いた。

「ぼぶ町」なのか「ぼぶ市」なのか、はたまた「ぼ部」なのかは解らなかったが、私は忘れないように頭の中で何度も「愛知県、ぼぶ、愛知県、ぼぶ、愛知県、ぼぶ…」と繰り返し唱えた。

私は次に少年の名前を尋ねることにした。これ以上はもう地名を覚えられそうになかったし、「ぼぶ」なんて珍しい地名はそうは無いと考えたので、名前さえ尋いておけば、現実に戻ってから少年の素性を特定できると思ったのだ。

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ところで…、なぜ私が少年の素性を尋ねているのかというと、じつはこの休憩所のような場所に来る前に、私は少年と一緒に非常に神秘的な体験をし、少年と深い心の交流をしたのである。私はその時それが、夢の世界だけのことではなく、現実ともシンクロした夢の世界の現実だと考えていた。だからこそ少年の素性が判れば、覚醒した後、現実世界で連絡を取るなどして神秘体験の裏付けが取れるはずだと考えたのだ。

では、その「非常に神秘的な体験」と「少年との深い心の交流」とはいったいどんな事だったのかというと…、じつはソレがほとんど思い出せないのである…。残された断片的な記憶をたどると、私は「これは夢だ」と気付いた後、空中を移動しながら、どこかの神社のような場所に行き、そこで、ふんどし姿の半裸の少年達が踊り狂う“何か”の神秘的な儀式を見て、その儀式に参加していた少年と知り合ったはずなのだ。しかし、それすらも、必死に思い出そうとした際に記憶を捏造してしまった可能性がある。

夢の世界に長時間いると、その前半部分をすっかり忘れてしまうことはよくあることだが、私はこの後、夢の世界からの脱出が上手く行かなかったばかりに、せっかく尋き出した少年の名前をも忘れてしまうことになる…。

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「名前は?」、私が尋ねると少年は「まき ○○○」と答えた。○○○は、現在はまったく思い出すことができない。「まき」も、覚醒した後すぐには思い出せなかったので、かなり怪しい…。しかし、この時点ではまだハッキリ覚えていたので、私は「愛知県、ぼぶ、まき ○○○、愛知県、ぼぶ、まき ○○○、愛知県、ぼぶ、まき ○○○…」と、頭の中で何度も唱えた。

私はもっと少年と話していたかったが、覚えたことを忘れないうちに現実に戻ることにした。私は「愛知県、ぼぶ、まき ○○○」と繰り返しながら、手足の隅々に肉体感覚を感じるようにしながら覚醒度を上げ、現実の身体に戻れるようにイメージした。

周囲の休憩所のような光景が次第に消え、私は一瞬現実に戻ったのかと思ったが、そうではなかった。私はいつのまにか、ハリウッド映画に登場するような広くて豪華なショーパブのような場所にいた。

ゴージャスなドレスを着た美人女性を連れた、真っ白いスーツの男が私に声をかけてきた。「おぅ!オマエも来てたんか〜」。男は、私と一緒によく女遊びをする悪友で、この時もナンパした女とデートの真っ最中だった。(ちなみに現実にこのような友人はいない。あくまで夢の中だけの友人)

男は「今からいいことするんや、ええやろ〜」というような事を言って、私に連れの女性を自慢した後、レジで飲食代の勘定をキャッシュカードで支払おうとした。しかし、カードでの支払いは拒否されてできないようだった。

男は「な!なんで〜!」と焦りまくっていたが、私には解っていた。以前、私と一緒に行ったアヤシイ店でカードを使った時、そのデータを抜き取られ、偽造され、すでに何者かに上限いっぱいまで使われてしまっていたのだ。このことは、まるで昔からよく知っていることのように瞬時に理解した。

私はレジで慌てふためく男を眺めながら「アホやな〜」と思っていたが、もっとアホなのは私だった。私は男に気を取られている間に、少年の素性データを覚えて現実に持ち帰るはずだったことをすっかり忘れ、いつのまにか言葉を繰り返し唱えることをやめていたのである。

「しまった!」と気付いた時にはもう遅かった。「愛知県、ぼぶ」までしか思い出せなくなっていたのだ。カウンターテーブルの上に、なぜかベビーパウダーのような白い粉がたくさん付いていたので、私はそこに人差し指で「あいちけん、ぼぶ」と書いたが、やはり書いても思い出せなかった。

そこへ、半裸のパンクファッションをした男がやってきて、「なにしてるねん」と私に言った。パンク男も私の友人(夢の中だけの)で、よくこのパブで遊ぶ仲間だった。「おいおいナニ書いてるねん」、男は私の肩口からカウンターテーブルを覗き込んだ。

「ウルサイ!いまオレに話し掛けんなっ!」、私は怒鳴った。パンク男は、なんで〜怒鳴る事ないじゃん、という表情をしながらその場から離れていった。結局、私は夢の中では少年の名前を思い出すことなく覚醒した。

覚醒してすぐ、ふと、名字が「まき」だったことを思い出したが、思い出したような気がした…という程度で、本当に思い出せたのかどうかはまったく自信はない。とにかく、少年と別れた後、すぐに現実に戻れなかったことが、少年の名前を忘れただけでなく、夢の前半部の神秘体験をも忘れてしまった要因のように思える。

ちなみに、愛知県に「ぼぶ」という地名があるかどうか地名検索ソフトで調べてみたが、もちろんそんな地名は存在しなかった。たとえ少年の名前を覚えていたとしても、これでは現実とシンクロする超常体験など到底無理な話ではある…。(夢の世界では「ぼぶ」も意味ありげな重要なキーワードに思えたのだけどねぇ〜(笑))

ぼぶ市町村の実在度 ・・・

後日、読者から「愛知県、大府市(おおぶし)ではないか」とのご指摘があった。たしかに“ぼ〜ぶ”と“お〜ぶ”は似ている!…ということで、ちょっぴりシンクロして嬉しい私…(笑)


押せない着信ボタン 偽りの目覚め  2000/12/25

昼間寝ている時(昼寝ではなく就寝)、電話の音で目を覚まさせられた。着メロから、電話をかけてきたのは友人であることは解っていたので、「また後でかければいいや…」と再び眠りに就いた。

それから何時間か経った後だと思うが、私は目覚め、「そろそろ起きなきゃ…」と布団脇に置いてあった服に着替え、寝室を出て階下に降りた。しかし、身体はフラフラで、まだ眠くて眠くてしょうがない…という感じだった。

私は友人から電話があったことを思い出し、誰から掛かってきたか調べるため、着信データを調べるボタンを押そうとした。しかし、ボタンがどこにあるのか全く判らなかった。電話があるのは見えているのだが、視点がユラユラと揺れて、一向に定まらないのだ。

この感覚は何度も経験している夢の中の感覚と同じだったので、私はすぐに「これは夢だ」と自覚した。しかし、そこから明晰夢に突入したのかといえばそうではない。「夢だから起きて電話をしなきゃ」と考え、強引に目を覚ましたのだ。意識の明晰度が低かったとはいえ、まったくもって勿体無いことをしたものである…。

ちなみに、服を着替えた記憶はあるが、やはり夢だけあって、どういう順序で着替えたかは記憶にない。友人の電話は幻聴ではなく、ホントにあった。

オレの夢のくせに偽るんじゃねー!度 ★★★★★
 


モンフリさんはヒゲの海原雄山だった!? 体外離脱  2000/12/20

夢を見て目覚めた後、私は枕のそばの紙に夢の内容を簡潔に記した…はずであったが、実際に身体が動いた気配はなかった。じつは、夢の内容を紙に記し始めてからというもの、こういうことがしばしばある。すべては偽りの目覚めで、瞬間的に体脱して紙に記したという錯覚を体験していたのだ。

いつもは、すぐに現実の身体を動かして実際に紙に記し直していたのだが、この時の私は、この状態から体脱まで持って行けるのではないかと考え、そのまま動かずに覚醒度を落とし始めた。案の定、すぐにまた幻体の腕が動くようになった。

しかし、腕は動いたものの胴体部分は頑として動かず、なかなか全身の体脱には至らなかった。私は何度も現実の身体に戻され、その度にまた覚醒度を落とし、腕から離脱する、ということを繰り返し、ようやく全身の体脱に成功した。

私は窓を抜け、家の外に出た。ウチと隣の家の隙間を飛行していると、時代劇「水戸黄門」のテーマ曲が聞こえてきた。うっかり八兵衛の笑い声やナレーションの声も聞こえた。どうやら、すべての事件を解決した後のエンディングシーンのようであった。私は、階下の父か、あるいは隣人が、実際にTVでも観ているのだろうと思った。

私は仰向けの姿勢で、後方に空気を押しやるような感じで手を動かしながら、空中を進んでいた。覚醒度は高く、すぐにでも現実の身体に戻されそうだったので、現実体に感覚の主導権を渡さないためにも、幻体をできるだけ動かすことが重要だと考えていた。

ウチと隣の家の隙間を抜け、ウチの前の道路上に出たころ、私は第2回夢オフ会の会場である富士山頂の下見に行く事を思い出した。下見の際は、最初にモンローフリークさんを誘いに行く事になっていたので(ホントは掲示板上での他愛もないジョークだけど)、私は「モンローフリーク、モンローフリーク、モンローフリーク…」と何度も名前を呼び続けた。

私は自分の声とは思えないほど低く大きな声で「モンローフリーク」という名前を呼んでいたが、口を動かして言っているという感じはなかった。自分で言っているという自覚はあれど、声だけが頭の中で“鳴っている”という感じだった。

しかし、名前を呼ぶだけではモンフリさんのいる場所へは行けそうな感じがしなかったので、私はモンフリさんの名前を呼ぶのを止め、できるかぎりその人物像をイメージしようとした。会った事もない人物をイメージするのはとても難しかったが、モンフリさんのHPや掲示板の書き込みを何度も読んでいるので、姿かたちではなく、人柄や性格などの人物像がボンヤリと浮かんだ(ような気がした)。

私はいつのまにか、どこかの家の、とある部屋の中にいた。この時もずっと仰向けの姿勢で後ろ向きに空中を進んでいたので、私は最初、知らない間に隣家に侵入したのかとも思ったが、その部屋はとても大きく、柱や調度品がとても高級な感じで、ウチの近所には絶対にないと思われるタイプの部屋だった。

十何畳かありそうな大きな部屋を対角線上に移動してゆくと、大きくて高級そうなテーブルの前に、漫画「美味しんぼ」に登場する海原雄山に口髭を生やしたような、恰幅のいい和服の中年紳士が座っていた。紳士には私の姿は見えていないようだった。

その紳士がいきなり「じょりゅうになりたい!」と叫んだので私はビックリした。「女流」、それとも「女優」であろうか…、意味はよく解らなかった。その間も私は仰向けで後方に移動を続けていたので、少しずつ紳士からは離れて行った。そして部屋の隅に来たあたりで覚醒…。

この時AM10時35分。ちなみに、あとで新聞のTV欄を見たが、この時間、「水戸黄門」の放送はなかった(ビデオという可能性もあるが…)。今思うと幻聴っぽかった。

モンフリさんの至高の美食家度 ?????
 


ブタなど… 半明晰夢など  2000/12/18

「これは夢だ」と気付いた時、私はブタ小屋の中にいた。私はブタが何匹いるか数え始めた。ブタの数が、とても大事なことのように思えたのだ。しかし、そのうち数が判らなくなり覚醒。

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軍用飛行機が海に向って少しずつ降下していた。乗員は私以外誰もいない。「墜落する前に脱出しなければ…」と飛行機のドアを開けた時、そのアバウトな手の感触から「これは夢だ」と気付いた。海面スレスレに飛ぶ飛行機からの眺めは最高に美しかった。雲一つない空、水平線まで続く青い海、水面はキラキラと輝いていた。

私は飛行機のドアから外に飛び出した。私は海面を眺めながらユラユラ飛行していたが、少しずつ高度が落ちていた。「近くに島はないかな〜」とぼんやり考えているところで覚醒。

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睡眠中、ふと目覚めた時、体脱しようとイメージのしりとりをしていると、いつのまにか鮮明な幻視を見ていた。石造りの家々が崩壊し、ガレキとなっていた。中南米の国のどこかの街という感じで、褐色の肌の女性が、興奮しながら何か言っていた。視界の周りが少しずつ黒くなり、ガレキの街は見えなくなった。

面白い体験がないので数でごまかし度 ★★★★★
 


オレの走りの限界を試してみたい! 半明晰夢  2000/12/15

夢の中、私は様々なスポーツ施設や競技場のある自然公園の中の坂道を、全速力で駆け登っていた。私は年俸10億円ぐらい貰っている世界でも指折りのサッカー選手で、オフシーズンの自主トレをしている最中だった。

坂道ダッシュを1本終えた私は、ジョギングで、もと来た道を降りて行く途中、「オレがサッカー選手なわけないやん!」と気付いた。私はここが夢の世界であることを自覚した。

私はジョギングしながら、「少し走りにくいな…」と考えていた。サイズが合わなくてブカブカのシューズを履いているような感じがしていた。この時、現実の肉体の感覚が少し感じられ、足のつま先は布団に密着していたが、かかとが宙に浮いた状態で、そのことが原因だということが解った。私はあまり気にせず走り続けることにした。

ジョギングを終えた私は、もう一度同じ道を坂道ダッシュで駆け登った。時速40〜50Kmは出てるのではないかと思われる物凄いスピードだった。私は坂道を登り終えても立ち止まることなく走り続けた。自然公園は景色も美しく、走るのは最高に気持ちよかった。

走っている途中、自転車に乗った小学生時代の友人を発見した。友人は詰め襟姿の高校生だったが、実際には小学校を卒業してからは一度も会った事はない。しかしこの時は、高校生姿の友人に何の違和感を抱くこともなく、私自身、あっというまに心は高校生に戻っていた。

私は「押したるわ〜」と言うと、友人の自転車の後を押して走り始めた。凄いスピードが出て、友人も凄く喜んだ。途中、高速道路上を立体交差している陸橋を渡っている時、陸橋には落下防止用の欄干がなく、友人を押したまま落下しそうになって、ちょっとビビッた。

目的地だった(?)高校の正門に到着したので、私は自転車を止めた。友人は「期末テストの範囲、どっからどこまでやったけ?」と尋ねてきた。私の頭に、ここからここまでという英語の教科書のイメージが浮かんだ。

私は「どうしよう…全然やってないや…」と思ったが、すぐに「ここは夢だからやる必要はないんだ」ということを思い出した。

私は軽く手を振って友人に言った、「ほな…(オレは行くわ)」。友人は少し驚いた顔で「えっ!?オマエは(学校に行かないのか)?」と尋ねた。私は、「オレは(この世界の人間じゃないから)ええねん」と笑って答え、その場を後にした。

私は次にすることをすでに決めていた。さっき見た高速道路に行き、自動車と走りの競争をしようと考えていたのだ。私はワクワクしながら高速道路の方へと向かったが、途中で覚醒…。

クルマと競争できなかった無念度 ★★★★★
 


アウターワールド ゲート リアル夢→明晰夢  2000/12/14

シャワーを浴びようと風呂場に入った私は、壁のタイルに500円玉大の真っ黒い穴があるのを発見した。穴の周囲には金色の金属のような縁取りがしてあり、人為的なモノが感じられた。穴に右手の人差し指を突っ込み、そのまま拳、そして腕、と押し込んで行くと、小さな穴は腕の太さにまで広がった。

「これは異世界への入り口かもしれない!」、そう思った私は、穴に両手を突っ込み、穴の縁を両手で掻き分けるようにしながら身体全部をねじ込んでいった。穴はすぐ元の大きさに戻ろうとする感じで、下半身が引っ掛かってなかなか通り抜けられなかったが、数秒後には、身体全部が穴の中へと抜けることが出来た。

穴の中は真っ暗で何も見えなかった。手探りで少し歩いたが何も発見できなかった。この時の肉体感覚が、いつもの夢の中と同じだったので、私は「たぶんコレは夢だな〜」と思った。視覚を働かせようと試みるが、そこで覚醒。

アウターワール度 
 


人形遊び 半明晰夢  2000/12/13

「これは夢だ」と気付いた時、私はオフィスビルの一室のような場所にいた。11日の体験と同じで、意識はほとんど明晰ではなく、「夢だからエッチできる!」ということで頭はいっぱいだった。

エッチ目当ての女性を探すため別の部屋に移動すると、女性はすぐに見つかった。高校時代に美人で評判だったU先輩に似ていたが、よく見ると等身大の人形だった。しかし私の性欲は一向に衰えることなく、私は人形の服を脱がし始めた。

白い詰め襟風の上着のボタンを上から一つずつ外して行くと、三つめのボタンがなかなか外れなかった。その後どのように服を脱がしたのかは記憶にない。最後に、ショーツを脱がす時、足首にひっかかって手間取ったことは覚えている。

人形の服をすべて脱がした私は、なんだかすぐにエッチするのは勿体無くて、人形から少し離れた場所に立ち、その全身を眺めた。スレンダーなボディ、こぶりなバスト、キュッと締まった小さなお尻、長く健康的な脚…、まさに私の理想の女性像だった。

人形は普通に立っているだけだったので、私は手や腰を動かして、スーパーモデルのようなポーズを付けてみた。さらに美しくカッコよくなった。私は大いに満足した。

視覚的に満足した私は、今度は触覚的にも満足しようと、人形に私自身を挿入した。しかし、アソコは固くてゴワゴワした感覚で、ピストン運動を続けても全然気持ちよくないばかりか、かすかに痛みすら生じていた。

おそらくは、挿入する直前、「この人形…何で出来てるんだろう、ソフビかな?」などと思ってしまったために、アソコまでもソフビ(ソフトビニール)製になってしまったのだろう…。しかし、ゴワゴワして気持ちよくないのにピストン運動だけはバカみたいにしばらく続けた後、覚醒。

オリエント工業 ★★★★★★
  


パツキン女子高生 明晰夢  2000/12/11

「これは夢だ」と気付いた時、私は学校(どこかの高校)の教室の中にいた。意識はほとんど明晰でなく、「夢だからエッチできる!」ということで頭はいっぱいだった。

窓際の席に女子生徒が数人座っていたので、私は一番カワイイ女の子のスカートをまくりあげ、ショーツをひきずり下ろした。しかし、いざエッチしようと女の子の顔を見ると、風船が半分しぼんだみたいに顔が小さくしぼんでいて、気持ち悪いのでやめた。

私はゲン直しに場所を変えることにして、窓の外へと飛び出した。3階ぐらいの高さで飛行しながら学校の敷地外に出ると、人通りの多い繁華街が眼下に見えてきた。私はそこに、長い金髪が美しい女子高生の姿を見つけた。私はその女子高生の前にストンと舞い下りた。

女子高生は金髪碧眼のれっきとした外人であった。Vネックの白いセーターに超ミニスカートという今時の女子高生のファッションが、ミスマッチの妙…という感じで最高に似合っていた。私はさっそく押し倒すべく金髪女子高生に接近した。

金髪女子高生は、明らかに嫌悪感をむき出しにした表情で、持っていたカバンで私の横っ面を殴った。痛くはなかったが、バシンッ!という衝撃を感じた。私は嬉しかった。「まぐろ」であるよりは、このように抵抗された方が数段楽しいものである。

カバン攻撃の第二波をかいくぐり、私は金髪女子高生を押し倒すことに成功した。セーターとシャツをまくり上げると、キュートなオヘソが見えた。その間も、金髪女子高生は私の頭をカバンでガンガン殴っていた。私は「こんな美少女に殴られるなんて幸せだなぁ〜」と思いながら覚醒…。

パツキンジンガイ美少女に弱い度 ★★★★★★★
 


懐かしのおもちゃ 明晰夢  2000/12/07

夢だと気付いた時、私は子供の頃よく訪れた祖父の家(現在は取り壊されて存在しない)の前にいた。私は当然のように家の中に入っていった。この時、肉体感覚はほとんどなく、視点だけが家の中に入っていったという感じである。

私は居間にやってきた。家具や調度品、大きな仏壇など、とても懐かしい光景が眼前に展開された。今思い出すと、かなりアバウトなビジョンだったと思うが、この時は“当時のまま”という強烈な印象を受けた。

「昔と同じなら、壁におばあちゃんの遺影があるはず…」と思った私は壁を見た。たしかに、壁には祖母の遺影が掲げれていた。そしてソレを見た私は、もう一つの事実を思い出した。「そうだ!おじいちゃんももう死んでるんだ…」。

すると、いつのまにか祖母の遺影の横に祖父の遺影が現れていた。しかも、よく見ると祖父だけでなく、ご先祖様と思われるたくさんの人々の遺影が一列に並んでいた。実際には、祖父が逝った後、その遺影が祖母の遺影の横に掲げられはしたが、他の先祖の遺影はなかった。しかし、この時は「そういえばあったなあ〜」と思い、特に違和感は感じなかった。

ここで私はまた、もう一つの事実を思い出した。私は祖父の家に行くと、木でできたパズルや、真鍮製の複雑で難しい知恵の輪など、年代モノのおもちゃでよく遊んだものだった。しかし、10年ほど前に叔母が逝って、主を失った祖父の家から荷物を引き揚げる際、いくつかのおもちゃが紛失していて、そのことを私は酷く残念に思っていたのだ。

「今ならあのオモチャをもう一度見ることができる!」、そう思った私はおもちゃが置いてあった納戸に行き、おもちゃが入れてあったタンスの引き出しを開けた。すると思った通り、たくさんの複雑なカタチをしたワッカが付いている真鍮製の知恵の輪が出てきた。

私は懐かしさで胸がいっぱいになった。ワッカを外そうとしたが、当時と同じでまったく外れなかった。そしてワッカを外そうと悪戦苦闘している最中に覚醒…。いま思い出すと、夢の中の知恵の輪は、当時遊んだ実際の知恵の輪より遥かに複雑であった。

懐かし度 ★★★★★★  知恵の輪の難度 ★★★★★★★★
 


異世界人の記憶 明晰夢  2000/12/04

「これは夢だ!」と気付いた時、私は学校の廊下を歩いていた。視界は非常に良好で、廊下や窓の外に見える向いの校舎が鮮明に見えた。窓際に行き、窓から身を乗り出すようにして下を見ると(私がいたのは3階の廊下だった)、中庭とそこにいる数人の生徒が見えた。この時、窓枠にかけた手には、固い窓枠の感触もあった。

このリアルな世界で、ぜひ人に会って話がしたいと思った私は、そこから一番近い教室に入った。教室では、何かの催し物の準備でもしているらしく、3つのグループがそれぞれ何かを作っていた。私は大きな紙に何かの表を書いているグループに接近した。

グループは6〜7人で、その中に高校時代の級友や部活で一緒だった友人の顔が確認できた。それを見た私は“ここは時間軸のズレたパラレルワールド(PW)かもしれない”と考えた。いちおう、すべては“脳内現象としての明晰夢”である、という認識も頭の片隅にはあったが、この時は意識の明晰度も低く、彼らが“この世界の住人”であると考えた方が自然だった。

私はここがPWかどうかを確かめるため、級友の一人に質問をすることにした。この時の私は、このPWの“私に相当する人物”に憑依しているという認識があったので、私の名前を尋き出すことで、この世界の構造の一端が解るかもしれないと考えたのだ。

「なあ、オレの名前教えてくれへんか〜」。グループみんなの視線が私に集まった。みんな不思議そうな顔で私を見つめていた。

“そりゃそうだ!自分の名前を教えてくれなどと言うヤツは変すぎる!”そう思った私は級友に向って言った。「自分の名前尋くなんて変やとは思うけど、大事なことやねん。頼むから教えてくれ!」。しかし、相変らずみんなは怪訝そうな顔で黙っていた。

私は覚醒度が少しずつ上昇していることを感じていた。「頼むわ〜、もう時間ないんや〜、理由はまた来た時に説明するから〜」、しかし私の嘆願にもかかわらず、みんなは黙ったままだった。

「もうええわっ!ほんならオマエの名前ゆうてみぃ!」、私は少し怒って級友に言った。すると級友はほとんど条件反射的に答えた。「木村拓哉…(仮名)」。「ほぉ〜、おーてる(当たってる)やんけ〜」、“当たっている”という言い方はちょっとおかしいが、たしかに級友の答えは私が知っている当人の名前だった。

“PWでも顔と名前は一致する”と知って嬉しくなった私は、今度は別の級友に名前を尋いた。「オマエはぁ?」。「吉田栄作…(仮名)」、またも予想した通り、当人の名前が帰ってきた。「へっへっへ〜、ほんならオマエはぁ?」、私は部活が一緒だった友人に尋いた。

部活の友人からは答えは返って来なかった。自分の名前が思い出せないようで、深く考え込んでいた。本当に思い出せないらしく、顔に苦悩の表情が浮かんでいた。

「アホかオマエは?自分の名前も判らんのか〜」、私は友人に名前を教えてやるつもりで「オマエの名前は…」と言いかけて口をつぐんだ。私も思い出せなかったのだ。友人は私の答えを期待している様子で、目をキラキラさせながら私の答えを待っていた。

「え〜…オマエはぁ〜…え〜…え〜…へっ…へへっ…へへへ〜」、結局私は思い出せず、最後は作り笑いをして、友人の左肩を右手でポンポンと軽く叩いた。私は部活で苦楽を共にした友人の名前を思い出せず、友人に対してとても“悪いことをした”という気まずい思いでいっぱいだった。そして直後に覚醒。

今回の体験は、私が思い出すことができないことは、夢の住人も思い出すことができない、という事が解る興味深いケースだと思う。ちなみに最初に尋いた級友の名前も名字しか合っていなかった。

異世界人のバカ度 ★★★★★★
 


中坊にオレは殺せねぇ! 明晰夢  2000/12/03

今月公開予定の映画、中学生が殺し合うという「バトル・ロワイヤル」(深作欣二監督)が、その残酷描写ゆえに何かと物議をかもしている…というスポーツ新聞の記事を寝る直前に読んだためだろうか、私は中学生と殺し合う夢を見た。

夢の中、私は追って来る数人の中学生から逃げていた。板張りの廊下と木を組んだ欄干のある細い通路を私は走っていた。そこは五重の塔の何階目かという感じで、下に落下すれば命を落とすほどの高所だった(登ることができて、各階に通路があるほど大きな五重の塔って、現実には存在しないと思うが…)。

逃げながら、私はふと「これは夢なんだから逃げなくてもいいんだ!」と気付いた。私は逃げるのを止め、うしろを振り返った。紺色のブレザーを着た女子生徒二人と、詰め襟の男子生徒一人が目に入った。一人の女子生徒が素手で私に向かってきた。

私は殴ったり蹴ったりしなくても、欄干の外に放り出せば落ちて死ぬだろうと考えた。私が相撲の突き押しのような感じで「ドンッ」と女子生徒の胸を突くと、女子生徒は簡単に吹っ飛び、欄干を越えて落下していった。もう一人の女子生徒もまた素手で向かってきたので、私は女子生徒の身体をヒョイと両手で抱え上げ、欄干の外に投げ捨てた。

最後に残った男子生徒は、女子生徒と違って凶器を持っていた。右手に持っている鉈(ナタ)のような短くて分厚い刃物を振り下ろし、私に斬りかかってきた。私は左手で男子生徒の右手首を受け止めようとしたが、狙いが逸れて刃物そのものを掴んでしまった。掌が結構深くスパッと切れたような気がした。

一瞬「しまった!」と思ったが、夢だと判っていたし痛みも無かったので動揺はなかった。私は斬られた左手で刃物を奪い取り投げ捨てると、今度は両手で男子生徒の右手首を掴み、腕を逆関節に捻り上げた。関節技というよりは、ただの力任せである。

男子生徒は、私に手首を掴まれたまま俯せに倒れた。私は倒れている生徒の頭を思いっきり踏みつけた。1回2回と踏みつけて、3回目に頭蓋骨がゴギュッ!と陥没する感覚があった。私は「死んだ」と思ったので男子生徒の手首から手を離した。

戦闘にひと区切りが着き冷静になった私は、ここでホンのちょっぴり意識が明晰になった。欄干の外に放り出した女子生徒に対し「もったいないことをした…」と思った。私はもと来た通路を戻って、最大の楽しみ目当ての女子生徒を探したが発見できなかった。そして覚醒。

現実だったら殺られていた度 ★★★★
 


超能力殺人鬼 リアル夢  2000/12/02

雑木林の中、私は大きな青い袋を引きずりながら歩いていた。袋の中には10歳ぐらいの男の子の死体が入っていることが解っていたが、なぜ私が死体を運んでいたのかは記憶にない。とにかく早くどこかに捨てなければ…という思いで一杯だった。

雑木林を抜けた所で、一人の男の子に出会った。男の子は「僕の弟、知らない?」と私に尋ねた。袋の中の死体が、まさにその男の子の双子の弟だったが、私は「知らないな〜」と答えた。男の子は怪訝そうな顔で袋をジロジロ見つめていたが、私は無視して歩き続けた。

私はいつのまにか海岸に来ていた。海岸は崖になっていて、崖の下にはたくさんの大きな岩があり、打ち寄せる波が大きな波しぶきをあげていた。私は周りに誰もいないことを確認すると、袋の中の死体を崖から投げ捨てた。

死体は海に沈み、魚に食われて跡形も残らないだろう…と私は思っていた。しかし、死体は沈むことなく、押し寄せる波によって何度も何度も岩に叩き付けられていた。誰かが死体を発見する前に、この場から離れなければ…、そう思った私は、急いで海岸から離れることにした。

海岸近くにあった旅館街を抜けて、緑の多い大きな公園のような場所にやって来た時、私は再び先程の男の子に出会った。男の子が言った、「やっぱりアレは僕の弟だったんだ!」。男の子は怒りと哀しみが入り交じった眼で私を見つめていた。

くそっ!死体を捨てたところを見ていたのか…こうなったらコイツも殺るしかない!、私がそう思った瞬間、男の子はフワッと空中高く浮き上がった。男の子は空中を数メートル横に移動した後、公園を囲む鉄製の柵の真上に胴体から落下した。柵の上部は尖った槍状になっていたので、男の子は柵の上で串刺しになり、アッという間に絶命した。

あまりに唐突な出来事であったが、男の子を絶命させたのは私だった。公園の柵の上部が尖っていることを見つけ、それが凶器に使えると思った私は、男の子の身体を宙に浮かせ、柵の上に落下するように“念じた”のだ。いわゆるサイコキネシス(PK)というやつである。

私は、まるで昔からの熟練者であるかのようにPKの使い方を知っていた。それは、自分の腕を動かすのと同じくらい簡単なことだった。私には、左右の手にプラスして“見えない巨大な手”がもう一本あるという感じがしていた。

ふと公園の柵と反対側の道路の歩道を見ると、OL風のスーツの女性と、頭頂部が禿げた中年サラリーマン風の男が目に入った。二人とも私を見て恐れおののいていた。どうやらすべてを目撃されたようだった。目撃者は生かしておくことはできない!、そう思った私は、またもPKで二人同時に空中に浮かべ、公園の柵に落下させた。

こんな事ができるなんて夢に違いない!、そう思ったとき目が覚めた。意識の明晰さは無いに等しい普通の夢だったが、波に揺れる死体、男の子の視線、PKの感覚など、妙にリアルな夢だった。

夢とはいえ酷いヤツ度 ★★★★★
 


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