脳内麻薬好き好き野郎の超B級体験記 これまでの体験記

空飛ぶ野郎ふたり… 体外離脱  2001/02/28

友人のワンルームマンションに居候してからというもの、体脱はもちろん、夢を見ることもほとんどなくなった。というのも、「ンガッ!ンゴゴォォーッ!」という耳をつんざくばかりの超轟音の「イビキ」と、「パンッ!パピッ!パププーッ!」という破裂音を伴う豪快な「屁」により、私の睡眠はズタズタに分断され、夢を見るどころではなかったのだ。

しかし、さすがに2週間もその環境にいると、徐々に超轟音のイビキにも慣れ(「屁」は未だ慣れないが…)夢を見ることも増えた。そしてついに今朝、私は体脱することができた。

就寝中、私はふと気が付くと体脱フリー状態になっていたので体脱した。体脱すれば、「夢を共有できるか?」という実験をやろうと最初から決めていたので、私は横で寝ている友人を起こすことにした。

ただ、このときの視覚や運動感覚はかなり夢っぽく、私が取った行動も、最初の方はあまり覚えていない。よって友人をどうやって起こしたのかは記憶にないが、いつのまにか私と友人はマンションのベランダに出ていた。

私は友人の手を引いて4階のベランダから飛び立とうとした。しかし友人は怖がってベランダから離れようとはしなかった。私は「ほ〜ら、浮くのなんか簡単やぞ〜」というようなことを言いながら、片手は友人の手を持ったまま、ベランダの外に浮かんだ。

それを見た友人は安心したのか、足をベランダから離し、その場に浮かび上がった。私と友人はそのまま空中をスライドするようにして、マンションから離れて行った。

現実では、いくら友人といえども男と手を繋ぐなんて気持ちいいものではないが、このときの私は友人と手を繋ぎ、一緒に空を飛べることがとても嬉しく、子供のようにはしゃいでいた。

しかし空中遊泳していた時間は短く、どこからともなく聞こえて来た「ギャーーーッ!」という男の叫び声のような大きな音に覚醒させられた。その音は友人のイビキだった。

私は覚醒すると、すぐに寝ている友人を叩き起こし、今どんな夢をみていたかを尋ねた。友人は寝ぼけながら「へっ…夢!?…なんのこと…」と言ったので、私は「いまオレと一緒に空飛ばへんかったけ?」と再度念を押して尋ねた。

友人は「またアレ(体脱の話)かよ〜」と言いながら、そんなことで起こすなよな〜という不快な表情を見せた。私はこれ以上尋くとマジで怒られそうだったのでその話を止めた。友人はすぐまた眠りに就いた。

今回の体験は、「横に寝ている友人を起こし、一緒に空を飛んだ」という、かなり現実の状況にシンクロした体験であり、私は「夢の共有に成功」という好結果を期待したのだが、やはりそう簡単には行かないようだ…。

お手て繋いだ空飛ぶ野郎ズの醜悪度 ★★★★★★
 


親友よ…オレのことを思い出せ! 明晰夢  2001/02/12

臨時の仕事(友人の仕事の手伝い)が入ったので、私は大阪の友人宅に居候することになった。一年ぶりにやって来た友人宅(ワンルームマンション)に入ると、昨年見たときより段違いにキレイになっていた。昨年は積み上げられたマンガやゴミに埋もれながら眠った記憶があったが、今回はその心配はなさそうだった。

私は友人に向って言った、「へ〜こっち向いて寝れそうやね」。前回来たときは窓に足を向けて寝ていたが、今回は窓と平行に寝れそうだった。私は、あの汚かった部屋がよくもまあこれほど整理されたもんだ…と感心していた。

しかし、そのとき私は大事なことを思いだした。約2週間も居候するというのに、着替えの衣服やハブラシなどの生活必需品を持って来るのを忘れていたのだ。

「わーっ!どーしょーっ!ナンも持って来てへん!」、私がそう言うと、友人は、おいおいどうすんねん…という表情をした。 私は焦った。そして考えた。なぜこんなことになってしまったのだろう…。考えても解らなかった。それどころか、いつどうやってココに来たのかさえも思い出せなかった。しかし次の瞬間、私はすべてを悟った。

なんや!ここ夢やん!

夢だと気付くと自然に笑いが込み上げてきた。何も思い出せないのも、部屋の中が凄くキレイなのも、夢の中だと考えればすべてが納得できた。

私は嬉しがって「あはは!ここ夢やねんぞ〜」と言ったが、友人は、ふ〜んそうなの…という感じで特に感情を表には出さなかった。私はソレが不満でさらに言葉を続けた、「わかってんのけー!これは夢やねんぞー!」。

このとき、私は「夢やねんぞー」と言ってはいるが、夢の世界という現実で、実在する友人と出会っているのだと疑いもなく信じていた。お互いに同じ夢を体験し、その内容を共有しているのだと思ったのだ。

私はイキナリ友人の顔面を1発殴った。友人が目覚めた後も、この体験を覚えていてくれるように、印象に残る行為をしたつもりだった。友人は痛そうにはしていなかったが、とても不快そうな表情をして私を睨んだ。

「オマエが思い出せるようにや!ドツクぞ!ドツクぞ!」と言いながら私はまた何発か殴った。友人が後ずさりするように逃げたので2発ほどしか当たらなかった。その2発も、手応えはあまりなかった。…と、そこで覚醒。

覚醒した時刻はPM10:00頃だった(私は夕方から寝ていた)。凄くリアルな体験だったので、いちおう夢を共有した神秘体験の可能性を考え、私は覚醒直後に「オレが行かなかったか〜?」と友人宅に電話を入れた。

友人はまだ寝てなかったので、その時点で夢を共有した可能性は消滅した。また友人の話では、誰かに殴られたり、ふと私のことを思い出すということもなかったそうだ。私は電話の向こうの友人に「まだそんなことやってんのか〜」とバカにされた…。

ちなみに、友人宅に居候するのは事実で、明日から2週間ほど滞在することになる。部屋は昨年より汚いそうだ……。

覚えていないのは殴り方が足らんかったに違いない度 
 


テーブルのお菓子 明晰夢  2001/02/11

就寝中、ふと目覚めると体脱フリー状態だったので体脱した。ただし、体脱というよりは、そく夢の世界に入ってしまったと言った方が正確だ。私はどこか知らない部屋の中にいた。

部屋の中は薄暗く、周囲はよく見えなかった。見えるのは目の前にあるテーブルだけで、その上には、丸い小さなカップに入った色とりどりのモノが10個ほど並べられていた。それは、プリンやババロアといった、いわゆるムース系のお菓子だった。

とても美味しそうだったが、食べるのはちょっと迷った。まったく知らない場所で、誰が作ったのか解らないような食べ物を食べて大丈夫かな…と思ったのだ。

しかし、食欲に負けた私は、テーブルの左端にあった白いお菓子を口にした。口の中に牛乳っぽい風味が広がった。私は「これはブラマンジェ(という名の菓子)だな…」と思った(ちなみにブラマンジェは子供のとき2〜3回食べたことがあるだけ)。

味は甘みがほのかに感じられる程度で、歯応えもほとんどなかった。飲み込むと、食道を通って胃に落ちてゆくのが感じられたが、それもイマイチ実体感がなく、空気を飲み込んだようだった。

私は次々にお菓子を口にしていった。次は「プリン」で、その次は「バナナ味の何か」で、その次は「桃味の何か」だったと思うが、その後は何を食ったのか記憶にない。ただ、どれも味や食感は希薄で、風味だけを味わうという感じだった。

テーブルの上にあるお菓子を3分の2ほど平らげたところで覚醒。左端から順に食べて行ったので、右端の方にあったドギツイ紫色のお菓子を食べられなかったのがチョッピリ心残りである…。

美味しさ度   満腹度 
 


激闘!格闘技オタクVS巨漢カラテマン 明晰夢  2001/02/07

夢の中、私は高校生になっていて、たくさんの級友と一緒に始業前の教室の中にいた。私は廊下に面した窓際の席に座り、隣の席の友人と格闘技の雑誌を見ていた。

雑誌には、あるフルコンタクト空手団体の若手有望選手の写真と名前が紹介されていて、その中に「○○豚泰」という名前(名字は忘れた)があった。「豚」という名前を付ける親はいないと思うので、私は「琢」なのど誤植だと思った。

「アハハ!ブタヤスだってよ!」私は笑いながら友人に言った。しかし、友人は笑うことなく、めくばせで私に「後ろを見ろ!」と合図していた。私が後ろを振り向くと、写真の当人である豚泰クンが教室の出入り口の前に立っていた。

おいおい…ブタヤスがクラスメートだなんて聞いてないぜーっ!…それが正直な気持ちだった。突如現れた豚泰クンは、身長は出入り口の引き戸の丈より高く、ゆうに2mはありそうな巨漢で、体重も140〜50kgはありそうだった。

「ゴメン!ゴメン!雑誌にブタヤスって書いてあったもんやから…」、私は雑誌の誤植を笑ったことを詫びた。しかし、巨漢に似合わずニキビだらけで童顔の豚泰クンは、厳しい形相で私を見つめながら言った、「なんやその謝りかたは〜?(廊下に)出ろ!」。

豚康クンは本気で怒っていた。廊下で私にヤキを入れると言っているのだ。このとき私はすべてを悟った…、「豚泰」は本名だったのである。

おそらくは、豚泰クンは幼少期から名前のことで何度もからかわれたに違いなかった。そして、そのたびに、からかったヤツらを腕力で服従させてきたのだ。彼が空手で全国クラスの選手になったのも、名前をからかわれ続けたことが反骨精神となり、大きな原動力となっているのだと私は理解した。

どうしよう…誰か助けてくれ…という気持ちで私は教室を見渡した。しかし、みんな顔を伏せ、誰も私を助けてくれそうな気配はなかった。こうなったら逃げるしかない…、ここ何階だっけ…窓から逃げられるかな?…などと考えていたときだった。私は突如、思考が急激にクリアーになるのを感じた。

なんや?!ここは夢の世界やんけ!オレはこの世界では無敵や!ブタヤスごときにビビッてどうすんねん!

本当は、まだちょっとビビッていたのだが、私はブタヤスと闘うことを決めた。自分に「恐怖」という屈辱を与えたブタヤスを許すことはできなかった。

私は廊下に面した窓をヒョイと飛び越え廊下に出た。そして「ブタヤスカモン!」というゼスチャーをした。自分でも結構カッコよく決まったな…という気がしていた。

すぐにブタヤスは廊下に現れた。あらためて見ると、ブタヤスはさっきより幾分縮んだ感じだった。身長も私よりちょっと大きいぐらいで、先程感じた威圧感はすでになくなっていた。

ただし、それでもブタヤスに対する恐怖心がすべて消えたわけではなかった。なんといっても相手はフルコン空手の全日本クラスである。格闘技はド素人である私に、はたして強力なローキックやパンチがさばけるだろうか…。

しかし、その不安はすぐに吹き飛んだ。ブタヤスがパンチを繰り出してきたのだが、そのパンチの遅いこと遅いこと…。体脱(明晰夢)中のバトルではいつもそうなのだが、相手の攻撃はとてもスローモーで、見切るのはとても簡単なのだ。

私はパンチをかいくぐり、ブタヤスの脚にタックルした。特に重さを感じることもなく、ブタヤスは仰向けにひっくり返った。ブタヤスが倒れたまま半身の姿勢になったので、私はすかさずブタヤスの背中に廻り、ブタヤスの首に私の右腕を巻き付けた。完全にチョークスリーパーが極まった。

私は、スリーパーホールドなんて、現実では中学時代のプロレスごっこ以来したこともなかったし、体脱中でも初めてであったが、まるで昔からの必殺技のように、何の違和感もなく成功させることができた。私が格闘技オタクであり、バーリートゥード系の格闘技のビデオをたくさん見ていたことで、イメージトレーニングができていたのかもしれない…。

私は渾身のチカラでブタヤスの首を締め上げていた。しかし、ブタヤスの反応が全然なくて、「落ちた(失神した)」のかどうかはよく判らなかった。ふと教室の方を見ると、級友たちが「落ちてる!落ちてる!」と騒いでいたので、私はブタヤスの首から腕を離した。

このあたりになると、視覚も触覚も少しアバウトになっていたので、世界観のリアルさはかなり消失していた。しかし私は、それでもフルコン空手の全国クラスを倒したことに酔いしれ、大いに満足していた。そして勝利の恍惚感の中、私は覚醒した…。

厳しく苦しい練習をしなくてもバトルで無敵!これぞ格闘技オタクの夢!これがあるから体脱中のバトルはヤメられない…。

桜庭和志度 ★★★★★
 


ニュートラルな意識!? 体外離脱  2001/02/05

就寝中、ふと目覚めると体脱フリー状態だったので体脱した。視覚はまったく働かず真っ暗闇であったが、意識はハッキリしていたので、私は現在の体脱時最優先事項である深層記憶へのアクセスを試みることにした。

私は、「時間をさかのぼるんだ!」と強く念じながら真っ暗闇を凝視した。すると、真っ暗闇に白い光の筋が何本か現れ始めた。そのとき幻体は、寝返りをうつように空中でグルグルと回転していた(意図したわけではない)。

次第に視界のほとんどが白い光に覆われ、私は「眩しい」と感じていた。私は、光の向こうに、求めている深層記憶の断片があるような気がしたので、さらに光を凝視した。

しかし、真っ白な空間以外は何も見えなかった。それどころか、視覚を強く働かせたため覚醒度が上昇し、いまにも現実体に戻されそうになった。

「いかん!いかん!眼で見るのではなく頭で見る(感じる)んだ!」、私はそう自分に言い聞かせると、眼球でモノを見るというイメージを捨て、見えているビジョンを自然に受け入れるという感覚へと移行した。

それが功を奏し、覚醒度が安定した私は、しばし光と闇が入り交じった空間を漂っていた。このときの私は、自分の意識が潜在意識と顕在意識のちょうど中間にあり、とてもニュートラルな状態にあるという気がしていた。

「今なら深層記憶にアクセスできそう…」、そう思った私は、祖父が住んでいた家の姿を思い出そうとした。すると、祖父の家の近所にあった小さな林が視界に現れた。それは、祖父の家に行くには必ず通らなければならない林だった。

このとき、身体感覚がほぼ消失していた私は、視点だけでその林を抜け、祖父の家の前にやって来た。今は取り壊されて存在しない祖父の家である。私はとても懐かしい気持ちになり、もっと祖父の家をよく見ようと視覚を強く働かせた。

しかしコレがいけなかった…。視覚を強く働かせたために覚醒度が急上昇し、私は現実体に戻されてしまった。家の中に入れば、亡き祖父と叔母に出会えたかもしれないだけに、家の外で覚醒してしまったのは非常に残念である。

しかしながら、今回の体験のおかげで、「深層記憶へのアクセス」の方法だけはなんとなく解った気がする。祖父と叔母に出会うのは次回の宿題としよう…。

深層記憶の再現度 ★★★★
 


戦え!死にかけミイラ男 半明晰夢  2001/02/04

私は、2人の男に身体を抱えられながら、とある部屋へとやって来た。そこは、いつか戦争映画で見た鉄板に囲まれた軍艦の船底のような場所で、私はその部屋の中に身体を降ろされた。

「もう長くないな…」、男の1人がつぶやいた。「長くない」のはどうやら私のことのようで、私の手足にはビッシリと白い包帯が巻かれていた。見えるのは手足だけだったが、おそらくは手足だけでなく全身もそうに違いなかった。「オレは死ぬのか…」、そう考えると悲しくなった。

私の周りにも包帯姿の人間がたくさんいて、どいつもこいつも死にそうな感じだった。「いったいここはどこで、オレはなぜ死にかけているのだろう…」、その疑問はすぐに解決した。「なんだ、ここは夢じゃないか!」

「死にそう…」と思っていた時は身体を動かすのもおっくうな感じだったが、ここが夢の世界であると自覚した途端、私は元気よく立ち上がった。この時の私は、「死にそうなのはオレじゃなくて、オレに憑依されているこの世界の人間じゃん!」という感覚だった。

私が立ち上がった直後、どこからともなく「これから殺虫剤を噴霧するので、艦内にいる人は甲板に出てください」というようなアナウンスが聞こえてきた。「ここにいては殺虫剤にまみれになる」と思った私は、その部屋を出て細い廊下を進んだ。

しかし廊下を進んでいる途中で、視界が真っ白い煙に覆われた。もの凄く粉っぽい感じの煙で、運動場に白線を引く「石灰」のような匂いがした。私は息を止めながら短い階段を登って甲板に出た。

甲板に煙の影響はなく、空気はとても澄んでいた。私は海に面した甲板の細い通路の手摺りに手をかけて、しばし青い空と青い海の美しい景色を眺めた。この時、手摺りにかけた手には、包帯の中で皮膚がズルムケになっている感覚があり、「オレはひどいヤケドなんだな〜」と思った。

ふと横を見ると、甲板にいる看護婦(のような格好の女性)が、驚いた表情で私を見つめていた。私は心の中で「ふふふ…死にかけたオレが元気そうにしているのが不思議かい?」と笑った。この看護婦のようなリアクションは、夢の世界に大きなリアリティーをもたらしてくれるので大変楽しい。

私は、なぜかこの船はコロンビアの麻薬を輸送する船だと知っていた。そしてこの船の船長が、麻薬密売に関係する大物で、すごく「悪いヤツ」だということも理解していた。私は「ちょっくら悪者退治でもするかぁ〜」という感覚で、船長がいると思われる操舵室に向かうことにした。

甲板の細い通路は、煙から逃れてきたと思われるたくさんの人がいて、とても歩きにくかった。私は「ほ〜ら、どかないとオレの体液やら膿やらが付いちゃうよ〜」という感じで両手を突き出し、ニヤニヤ笑いながら人々を掻き分けていった。

「やっぱコンロビアの麻薬密売人だったら銃も持ってるだろうな〜、う〜んどうやって戦おう…」と思っているところで覚醒。最近、物語(?)のクライマックスで覚醒することが多く、ちょっと欲求不満である…。

アメリカンB級ヒーロー気分度 ★★★★★★
 


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