骨格筋

内臓筋(内臓諸器官を構成する筋肉。)の対。皮膚に付く皮筋を除いて,大部分は関節をはさんで骨に付き諸種の運動を可能にする。全身の筋肉の大部分を占める。
平凡社百科事典マイペディアより引用
 


骨格筋の弛緩

 レム睡眠はもともと古い型の眠りであると考えられる。つまり,魚類や両生類などの原始的な眠り,さらには,絶滅した恐竜たちや現存する爬虫類のやや進化した眠りと共通する性質をもっている。レム睡眠は,大脳皮質があまり発達していなかった外温性動物(変温動物)が,身体を休ませることを主目的に開発した休息法を基本としている。そのさい,身体を不動化させることが,最も重要な機能だった。言い換えれば,骨格筋の緊張を解いて,身体を麻痺状態におくのである。こうすれば意識水準の低下した状態で,勝手に動いて危険を招くこともない。また,変温動物では,活動しないと体温は自然に下がるから,エネルギーの節約にもなったはずである。
 しかし,鳥類や哺乳類のような内温性動物(恒温動物)になって,大脳が大きく発達すると,事情は一変した。骨格筋の緊張を解いて身体を不動化させるだけでは,体温を下げてエネルギー節約をはかることも,発達した大脳機能を低下させることもできない。だから,レム睡眠はそのままでは欠陥技術となってしまったのである。こうして,新たに開発された新技術がノンレム睡眠であろう。そのさい,レム睡眠は捨てられることなく,新しい付加価値とともに生き残った。レム睡眠の最も重要な役割は,意識水準や体温を下げてしまうノンレム睡眠と,その逆の性質をもつ覚醒との間にうまく橋 渡しをすることである。それぞれの役割をひとくちで言えば,ノンレム睡眠は大脳を休ませ回復させる眠り,レム睡眠は大脳をノンレム睡眠の状態から目覚めさせる眠りである。これら2種類の睡眠は脳が脳自身を休ませるために開発した高度の生存戦略として出現したのである。
HP日本睡眠学会 睡眠科学の基礎 睡眠の進化と多様性より引用させていただきました。
 


横隔膜

哺乳類の腹腔と胸腔とを境する筋肉性の膜。上面は心臓・肺に、下面は胃・脾臓・肝臓などに接する。横隔膜神経に支配されて収縮・弛緩し、肺の呼吸作用を助ける。
岩波書店「広辞苑」第4版より引用
 


自律神経

意志とは無関係に、血管・心臓・胃腸・子宮・膀胱・内分泌腺・汗腺・唾液腺・膵臓などを支配し、生体の植物的機能を自動的に調節する神経。交感神経と副交感神経とがあり、その中枢は脊髄と脳幹にある。植物性神経。
岩波書店「広辞苑」第4版より引用
 


運動神経

骨格筋の運動をつかさどる末梢(マッショウ)神経。体運動や緊張の生起,制御など随意運動を支配し,知覚神経に対する。脊髄の前柱にある神経細胞の突起が脊髄の外へ出て前根をなし,その先が骨格筋に分布する。また広義には自律神経系の内臓運動神経や血管運動神経なども運動神経に含めることもある。
平凡社百科事典マイペディアより引用