カタログに見る展覽会 山崎純夫
浦崎永錫氏によりますと「明治五年東京麹町山下町にあった博物館主催の博覧会
に高橋由一の(ヒマラヤ山の図)と(世界第二の大瀑布)が出品された。それと
同じころオランダ帰りの内田正雄の持ってきた油絵十数点が博物館に陳列されて、
これが日本で唯一の肉筆油絵の標準物と騒がれた」と日本で最初の洋画展覽会の
話しがあります。
京都では明治初年塩川文麟の如雲社が展覽会を開催しています、もしかしたら
近代に於ける最初の展覽会カタログはこの頃の画塾展の案内状かもしれません。
上野公園で開催された観古美術会(これが官設美術展覽会の始まりのようですが、
第二回以降は既設団体である龍池会が継承した)観古美術出品目録が発行されました。
西洋館の写真から 陶工富本憲吉をめぐって(二) 羽田野朱美
東洋美術の於ける照明について 峰村穂高
図録考 林 哲夫
展覽会カタログに関する主要日本語文献一覧 種市正晴瀑