『こ・こ・ろのケア』ボランティア情報 

            京都 VOL.4 1995.6.5

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│この情報誌の目的は、次のような疑問に対して情報を提供することです。    │

│ ・ボランティアに参加したいが、どこへ連絡したらよいかわからない。    │

│ ・専門的な技術をいかしたいが、どうしたらよいか。            │

│ ・たとえ短期間でもかかわりを持ちたい。                 │

│ ・これから必要とされているかかわりはどんなものか。           │

│ ・ボランティアには何がやれて、何がやれなかったのか。          │

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        京都YMCA救援プロジェクト・震災復興ワークショップ

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 京都YMCA救援プロジェクトは、日本YMCA同盟・神戸YMCAの協力で、「復興協力ワーク」を行いながら、震災救援・復興のボランティア活動について共に学ぶ「震災復興ワークショップ」を下記のとおりに実施する。

                   記

1 日程 1995年6月9日(金)〜11日(日) 2泊3日

2 場所 サニーボランティアハウス・YMCA

    〒622 西宮市神楽町5-23 西宮YMCA内 0798-35-5987(内線22)

3 集合解散 6月9日(金)午前9時45分集合 サニーボランティアハウス

       11日(日)午後5時解散予定 同上

4 対象 京都YMCA会員・リーダー・ワイズメン・登録ボランティア他

5 定員 30名

6 参加費 3000円(集合時に納入)

7 内容

 (1) ワークショップ・テーマ「震災支援のボランティアを考える」

  研修/発題/情報交換/意見交流/まとめ等

 (2) 復興協力ワーク

  高齢者介護/要望調査/サービス/引っ越し/こころのケア等

8 準備用品

 軍手、マスク、タオル、底の厚い靴、生活用品、水筒、雨具、懐中電灯、筆記用具、 その他

9 参加申込 「京都YMCA救援プロジェクト」まで電話で申込。定員になり次第締切。

  075-231-4388 救援PT「ワークショップ」係まで

 

 

 

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         第3回体も心ものびのび・ほっこりコンサート

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1995年6月11日(日)午後1時から、長田神社参集殿(地下鉄長田下車)長田区長田町

 3丁目1の1・078-691-0333

 山根光子さん指導のリラックス体操と音楽(野村エミ・唄、矢中鷹光・唄とギター、矢吹紫帆・シンセサイザー)と交流会。

物資配置・会場整理・楽器運搬・コーヒー隊・お茶隊・接待係のボランティアを募集。午前10時集合。

問い合わせ:エンジェルネットワーク

      京都 075-722-0887 矢吹・矢中、075-771-9654 山本(夜のみ)

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          兵庫県立総合リハビリテーションセンター

          п@078-927-2727 作業療法士 中村春基

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 ボランティアや作業療法士による巡回は4月で終了した。今後は上記連絡先で相談をひきうけている。作業療法関係で、困っている方遠慮なくお電話をください。

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                 東加古川病院

           0794-24-2983 作業療法士 平尾一幸          

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 デイケアや作業所が被害を受けて通えなくなり困っている人たちの集まる場を―と、月1回グループでOTサービスをしています。相談は上記連絡先まで。

 

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               ボランティアセンター

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 ボランティア志願の人、派遣を要請したい人のため、各市町村は登録・問い合わせ窓口を開設している。電話番号は次の通り。

神戸市078-271-5306◇尼崎市06-489-3550◇明石市078-924-9105◇西宮市0798-23-1142

洲本市0799-23-1142◇芦屋市0797-32-7530◇伊丹市0727-79-8512◇宝塚市0797-81-2443

三木市0794-82-0564◇川西市0727-59-5200◇津名町0799-62-5215◇淡路町0799-72-3111

 

 神戸市東灘区・兵庫区・長田区のボランティアセンターでは、高齢者や障害者世帯での清掃・通院付き添いなどのボランティアを募集している。

東灘区078-841-6941◇兵庫区078-579-3304◇長田区078-579-2311

 

 

 

 

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        阪神大震災・現地で働く人を支援する関西市民の会

                  連絡先:

  平野慶次 〒603 京都市北区大将軍坂田町7-21 п彦AX 075-464-6680

  福原斉  〒606 京都市左京区浄土寺西田町40浄楽荘 п彦AX 075-751-8124

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 地震発生当初、数人の人間が被災現地へ行った知人からの情報により、救援物資を運ぶことから始まった「阪神大震災・現地で働く人を支援する関西市民の会」(通称「関西市民の会」)は、様々な多くの人たちが様々な活動に取り組んでいる。それらの人たちのゆるやかな連合体が「関西市民の会」となっている。「関西市民の会」は、情報や人材、アイデアの銀行としての機能を果たし、被災現地の要請がある限り活動を続けていく。このため、より長く、より有効な活動を続けるためにより多くの人たちからの物心両面の支援・協力を募集している。現在進行中の主な活動は、以下の通り。

(1)被災現地において精力的に被災者支援活動を行っている、兵庫区の「チビクロ救援グ ループ」と長田区のカトリック鷹取教会に対する物心両面での全面的支援。

(2)神戸・元町の地元NGO救援連絡会議との連携の中で、ボランティア団体などが行った 救援活動を文書記録として残す活動。

(3)長田区鷹取町の復興の様子を映像記録として残す活動(タイトル:「人間の土地」) の全面的支援。

(4)6月16日東淀川高校で、仮設住宅入居者を巻き込んだイベントの開催。

(5)JNAP(ジェー・ナップ=ジャパン・ネットワーク・フォー・エイド・プランニング) による、仮設住宅入居者等へのリサイクル用品の斡旋活動「あげます・ください列島 リレー」(詳細は付録1参照)の全面的支援。

(6)長野や東京の支援団体との連携の中で、被災現地への人材派遣。

(7)アスベスト汚染問題への対策としての防塵マスクの配布活動の支援。

(8)その他各種チャリティー・イベントの企画・運営。

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            震災後の心のストレス相談センター

            078-333-1984 FAX 078-392-3960           

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(1)活動状況

1) 電話相談

 5/23〜5/29:92件。相談累計1585件。

5/24:6件、5/25:27件と日によって件数にかなり差がある。

●相談の特徴

38歳男性:半壊、2カ月間全壊の人たち15名を自宅で面倒をみるなど精力的に働いていた。     最近、体調が悪い。

50代女性:全壊。27歳の息子(精神障害年金2級受給者)が仮設住宅入居後暴力をふるう。

40代女性:65歳の母親。震災後一時欝状態。診療内科にかかり、改善するが、最近余震     でまた欝に。

53歳女性:夫が震災後仕事が忙しかった。最近口数が少なく、様子がおかしい。

30代女性:全壊。4月半ばまで精力的に働いていた。最近疲れやすい、不眠がち。誰かと     話したいが、みんな忙しそう。

30代男性:仮設住宅にはいって夫婦仲が悪くなった。

(2) ボランティアの状況(5/23〜5/29)

  DR:東京1、千葉1

  CP&PSW:兵庫4、京都2、大阪1

  NS.他:埼玉1、千葉1、愛知1、静岡1

 ●5月のボランティア参加状況(延べ参加人数)

  DR:41,CP&PSW:54,NS他:44

(3) 今後の予定

●心と体のリラックスデイ 第2回 6月4日(日)、第3回 7月2日(日)10時〜15時

 於:大倉山仮設住宅・169戸、要帽子

●センター解散記念ワークショップ

 8月4日(金)夕〜6日(日)神戸精療クリニックにて。

 5日は午前・午後共に分科会形式の予定。会場予約の都合がありますので、早めにご連 絡ください。

 シュラーフ15人までOK、他は各自で。ホテル予約希望者も連絡してください。

 (パーティ呑む人5000円、呑まない人3000円の予定。)

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        阪神淡路大震災復興支援パイプオルガンコンサート

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1995年6月24日(土)午後3時開演

京都市中京区河原町三条上ル京都河原町カトリック教会

主催:KCC(京都キリスト教協議会)

協賛:関西セミナーハウス・京都市民福祉センター・京都YMCA・京都YWCA

   ビスターライの会(日本キリスト教団京都地区ネパール・ワークキャンプOB会)

問い合わせ:ビスターライの会(木村)0775-72-1697

パイプオルガン演奏 津田能人

曲目:バッハ 前奏曲とフーガ 変ホ長調BWV552、パッサカリアとフーガ ハ短調BWV582

   セザール・フランク 英雄的小品、交響的対曲

ソプラノ独唱 榎水枝

曲目:ヘンリー・パーセル オペラのアリア「私が大地にかえる時」「さあおまえたち、   空の歌い手よ」

   モーツァルト 「主をほめよ」ほか

このコンサートの収益は「被災『障害』児・者支援の会」を通して現地に送られます。

 

 

 

 

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              第3回勤務医シンポジウム

        京都における災害時の救急医療ネットワークを考える

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 京都府保険医協会は、6月24日(土)京都国際ホテルで「京都における災害時の救急医療を考える」シンポジウムを開催する。基調提案は、万井正人氏(京都市防災会議委員)。シンポジストは、京都市消防局から田辺健氏(京都市消防局京都市救急教育訓練センター所長)、被災地医療機関から、広川恵一氏(広川内科クリニック院長)・中村充男氏(社会保険神戸中央病院院長)、応援医療機関から清水聡氏(京都南病院外科医長)。まとめ兼コーディネイトは、堀内三郎氏(京都市防災会議委員長)。開場午後4時、開会午後4時30分。午後7時から懇親会。入場無料。

 問い合わせは、京都府保険医協会(075-311-8888)。開業医、家族、従業員、未入会の方も参加可。

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             当方で所持している参考資料

 コピー(1枚10円)・郵送実費で行います。希望される方はYOUYOU館へ返信用の封筒にあて先を明記して申し込んでください。 

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@「精神科救護の経験から」

 1995年5月、日本精神神経学会で兵庫県立光風病院からレポートされたもの。サブタイトルは、「望まれる精神保健・医療・福祉のありかた」。内容は「災害時の医療ニーズ」、「救護活動上の問題点」、「被災地を精神障害者福祉のモデル地区に」。震災以来の兵庫県内入院者数、震災に伴う精神科医療の夜間対応体制のネットワーク図及び精神科医療の夜間対応結果、光風病院入院者の実状のデータを含む。(B5,7P)

A「精神科救護所活動・東灘保健所より」

 東灘区保健所の避難所や精神科救護所における救護活動のデータが図表で分かりやすく示されている。(B5,2P)

BJHC板橋―板橋区心の健康と福祉を守る会―別冊ピアメンタルヘルス阪神大震災体験報 告集(―被災地よりの報告・支援活動報告―)

 震災による小規模作業所の被災状況など。(B4裏表14P)

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                 REPORT

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              第11回TOMORROWコンサート

     「いのちときずな〜震災で失われた多くの命に思いをよせて〜」

 5月28日(日)、京都市左京区法然院で、古箏・ギター・パーカッション・シタールの演奏と、大阪ボランティア協会・川口謙造氏の講演及び現地ボランティアを囲んでの座談会が行われました。

 川口氏は、震災直後から被災地のボランティアのコーディネイトを行ってこられましたが、その際に心がけておられたのは思いをもってかけつけてきたボランティアに責任・判断を委ねたコーディネイトをしてきたということでした。また、具体的活動にふみこめない人には、自分の特技・関心事から活動を始めることを示唆されました。

 川口氏が、ボランティアのキーワードとしてあげられたのは以下の3点です。

・多様性 我々は同質のものと集まりがちだが、違いや個性を認めることが大切ではな     いか。

・共有対所有 藤本義一は、「ボランティアとは時間の共有である」といったが、皆の       時間を共有する事がボランティアである。

・想像力 我々が「知る」範囲は知れている。相手の立場・状況をいかに考えて支援      していくかという想像力がボランティアのキーワードになる。

 現地ボランティアを囲む座談会には、川口氏・法然院貫主梶田氏を始めとして、京都大学・立命館大学の救援センター及びボランティアセンターの運営を行っている学生、芦屋精道小学校ボランティアリーダー山口氏、阪神大震災現地で働く人を支援する関西市民の会の平野氏らが出席され、各団体の現在の活動状況と今後の問題点が話し合われました。座談会の出席者には、芦屋で被災され、家の取り壊しを見届けて京都の知人のところに来たという女性がおられ、自らの経験から「歳をとって家を失った者にたいして『がんばれ』とはどういうことか、役所や団体のところにいる人は何かもらえるが、周囲にいるものにはなにももらえない、爪に火をともすようにお金をためるほかないのに、これ以上がんばれといわれてもがんばれない」ことを話されました。このことをきっかけに、各出席者から「ボランティアが被災者にがんばりましょうというのは禁句」であること、被災者の自立を阻害しないように「一体なにをお手伝いしたらよろしいんですか」「なにができてなにができないんですか」と聞く姿勢の重要さが確認されました。

 前半の川口氏の講演と後半の座談会で共通してあげられていたのが「ボランティアの日本語訳」でした。会場からは、「助け人」、「自発的に何かをする人」、「奉仕」等の声があがっていましたが、法然院貫主・梶田氏は「ボランティアは菩薩である」と訳されました。大乗仏教の精神、すなわち、自分を殺して相手のために何かをするのではなく、自分の気持ちをを大切にすること、自発性を大切にすることからはじまって、助けた人の方が「ありがとう」といえる関係がボランティアではないかと結論されました。

 座談会の出席者も、1対1の人間関係ができて初めて被災者から「水をくんできてほしい」というニーズが口にだせるようになることを体験されており、今後は10年、20年という長期間をかけて、一人の人とつきあっていくという「顔の見える関係づくり」が必要とされることが提起されました。

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            「ぼちぼちカップ」販売のお願い

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「ぼちぼちいこか神戸」基金準備委員会(構成団体:兵庫県精神障害者共同作業所準備委員会・兵庫県精神科作業療法士の会・兵庫PSWの会)では、震災で被災した共同作業所に対し、オリジナルマグカップを1万個制作し、その売上を基金として運用していこうと考えている。この基金は、例えば作業所やグループホームの立ち上がり資金、長期入院患者の退院準備金等の兵庫県下の精神障害者が町で生活する支えとなる活動に対し、貸付、補助、支援のために運用していかれる予定。運用については1996年4月をめどに、医療・福祉関係者を中心とした「ぼちぼちいこか神戸」基金運営委員会を組織し、そこで検討・決定する。マグカップのデザインは、朝日新聞にマンガを掲載中の森元暢之氏。

 注文・問い合わせは「中央区むつみ会」(TEL&FAX 078-261-9116)まで。尚、付録2に申込書を添付してあります。

●山根寛先生情報の提供をありがとうございました。

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│ この情報誌は、当面本年10月末まで、月2回刊行を目標に発行していく予定です │

│送付を希望される方は、80円切手を下記の連絡先までお送りください。また、ボラ│

│ンティア情報をおもちの方は、情報を読んだ人が活動のイメージをもちやすいよう│

│に、なるべく簡潔な形にまとめてお送りください。              │

│     「『こころのケア』ボランティア情報・京都」宛          │

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