福岡県教委は24日、政令市を除く県内の公立小中学校、高校、特別支援学校の教員のうち、精神性疾患を理由とした病気休職者は85人(昨年5月1日現在)で、3年前の約2倍に上ることを明らかにした。同県田川郡内の町立中学校で、生徒が授業妨害などを続け、校長と教頭が体調を崩して2月から休職や自宅療養しているが、学校現場で教員のストレスが高まっている傾向がうかがえる。

 県教委によると、昨年5月現在の病気休職者は116人(前年比12人増)で、精神性疾患はそのうち85人(同26人増)。2004年の精神性疾患による休職者は44人だった。

 24日の県議会予算特別委員会でこの問題が取り上げられ、県教委側は「生徒との問題、保護者の対応なども含め複雑な問題があると思う。家庭の問題など、公私の複合した要因もあるのでは」と答えた。

 県教委は03年度から、10年程度の中堅教員を対象にストレスレベルの自己診断などメンタルケアの研修会を実施。本年度からは管理職に対象を広げて行っている。